突然の停電!しばらくして電気が復旧したのに、冷蔵庫だけがシーンと静まり返っている…。
「もしかして、冷蔵庫が壊れるなんてことあるの?」と、冷や汗をかいていませんか。
停電後、冷蔵庫の電源が入らない、ランプがつかないというトラブルは、実は少なくありません。
そのまま放置して、中の牛乳や生鮮食品がダメになってしまうのは避けたいですよね。
この記事では、なぜ停電で冷蔵庫が動かない状態になるのか、その原因を分かりやすく解説します。
また、すぐに試せるコンセントの確認方法から、三菱、東芝、シャープといった主要メーカーごとの具体的な対処法まで、あなたが今すぐ取るべき行動をステップごとに紹介します。
停電が長引いた場合、冷蔵庫の中身は何時間もつのか、4時間や7時間を超えたらどうなるのか、という切実な疑問にもお答えします。
さらに、万が一冷蔵庫が本当に壊れる事態に陥った際に、修理費用をカバーできる保険の知識も網羅しました。
停電後に冷蔵庫が勝手につくのを待つべきか、それとも何かすべきか。
この記事を読めば、もうパニックになる必要はありません。
落ち着いて、大切な冷蔵庫と食材を守りましょう。
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記事の要約とポイント
- 原因と対処法がわかる
停電後に冷蔵庫が動かない、電源が入らない原因と、コンセントの確認や三菱・東芝・シャープなどメーカー別の対処法がわかります。 - 食品を守る知識がつく
冷蔵庫が何時間もつのか、4時間や7時間経過した場合に牛乳などの食品をどう守るべきかの具体的な知識が身につきます。 - 故障を防ぐ対策がわかる
停電時に冷蔵庫が壊れるのを防ぐためのコンセントの扱い方や、停電後の正しい復旧手順を学べます。 - 万が一の備えができる
冷蔵庫が壊れる最悪の事態に備え、修理や買い替えに適用できる保険の条件や申請のポイントを理解できます。

突然の停電は、私たちの生活に様々な影響を及ぼします。
その中でも特に心配なのが、毎日使う冷蔵庫ではないでしょうか。
停電が復旧した後、冷蔵庫の明かりがつかず、シーンと静まり返っていると、本当に焦りますよね。
もしかして、停電で冷蔵庫が壊れるなんてことがあるのでしょうか。
結論から申し上げますと、その可能性はゼロではありません。
しかし、多くの場合、冷蔵庫が動かないのは一時的な保護機能が作動しているだけで、故障ではないケースがほとんどです。
私が以前、夏の台風で半日ほどの停電を経験した際も、復旧直後は冷蔵庫が全く動きませんでした。
一瞬、買い替え費用が頭をよぎり血の気が引きましたが、落ち着いて原因を調べたことで事なきを得ました。
停電後に冷蔵庫の電源が入らない、または動かない主な原因はいくつか考えられます。
一つは、電力復旧時に発生する過大な電流、いわゆる「サージ電流」による電子基板へのダメージです。
これは落雷時にも発生する現象で、精密な電子部品を搭載した現代の家電にとって大敵と言えます。
もう一つは、冷蔵庫自体に備わっている保護機能の作動です。
停電からの復旧時など、電力供給が不安定な状況でコンプレッサーに負荷がかかるのを防ぐため、一時的に運転を停止する仕組みです。
この場合、冷蔵庫は壊れることなく、一定時間が経過すれば勝手につくことが多いのです。
他にも、停電とは無関係に、冷蔵庫自体の寿命や部品の劣化が原因で、たまたま同じタイミングで故障してしまったという可能性も考えられます。
このように、冷蔵庫がつかない原因は様々です。
大切なのは、慌てて「壊れた」と決めつけず、まずは冷静に状況を確認し、適切な対処法を試してみることです。
この記事では、停電で冷蔵庫が動かないと不安に思っているあなたのために、原因の切り分け方から具体的な復旧手順、さらには今後のための予防策まで、私の経験も交えながら詳しく解説していきます。
まずは、落ち着いて一つずつ確認していきましょう。
-
停電したら、すぐに冷蔵庫は壊れるのですか?
-
いいえ、必ずしもすぐに壊れるわけではありません。現代の冷蔵庫は、急な電力の変動から内部の重要部品を守るための保護機能を備えていることが多いです。停電後に動かない場合、この保護機能が作動している可能性が高いです。ただし、落雷を伴う停電などで非常に大きな過電流が流れた場合は、電子基板が損傷し、故障に至るケースも稀にあります。
停電で冷蔵庫が動かない時の原因と対処法
停電後
冷蔵庫
電源が入らない
動かない
メーカー別対処法
停電後、冷蔵庫の電源が入らない・つかない原因を解説。コンセントの確認方法から、三菱・東芝・シャープなどメーカー別の復旧手順まで具体的に紹介します。7時間以上の停電でも慌てないための対処法がわかります。
- 冷蔵庫がつかない・動かない時にまず試すこと【コンセント確認】
- メーカー別!三菱・東芝・シャープの冷蔵庫の復旧手順
- 停電後、冷蔵庫が勝手につくのを待つべき?リセット方法は?
- 7時間以上の停電でも大丈夫?牛乳など食品はいつまで持つか
冷蔵庫がつかない・動かない時にまず試すこと【コンセント確認】

具体的な停電情報に関しては、東京電力のサイトが参考になります。
停電が復旧したのに、家の照明はついているのに、なぜか冷蔵庫だけが動かない。
そんな時、真っ先に「故障だ」とパニックになる気持ちはよく分かります。
しかし、専門業者に連絡する前に、ご自身で簡単に確認できることがいくつかあります。
その基本中の基本が、コンセント周りのチェックです。
意外に思われるかもしれませんが、冷蔵庫がつかない原因が、単純なコンセントの接触不良や、ブレーカーが落ちていることであったりするケースは少なくありません。
まず最初に確認していただきたいのは、冷蔵庫の電源プラグがコンセントにしっかりと差し込まれているか、という点です。
停電時の慌ただしさや、他の物を動かした際に、意図せずプラグが抜けてしまったり、緩んでしまったりすることがあります。
一度プラグを抜き、数分待ってから、奥までしっかりと差し直してみてください。
この「数分待つ」という点が実は重要で、冷蔵庫の保護回路をリセットする効果が期待できます。
次に、ご家庭の分電盤を確認し、ブレーカーが落ちていないかを見てみましょう。
特に、冷蔵庫が接続されている回路のブレーカーが「切」になっていないかを確認してください。
もし落ちていれば、それを「入」に戻すだけで、あっさりと冷蔵庫が動き出すことがあります。
それでも電源が入らない場合は、そのコンセント自体に電気が来ているかを確認する必要があります。
確認方法は簡単で、冷蔵庫が接続されていたコンセントに、スマートフォンやドライヤーなど、他の正常に動く家電を接続してみるだけです。
もし他の家電も動かないのであれば、原因は冷蔵庫本体ではなく、コンセントや家屋の電気系統にある可能性が高くなります。
この場合は、電気工事業者への相談が必要になるかもしれません。
逆に、他の家電は問題なく動くのに、冷蔵庫だけが動かないという場合は、いよいよ冷蔵庫本体の不具合を疑う段階に進みます。
私が以前、引っ越しの際に経験したことですが、冷蔵庫を動かした後に電源が入らないトラブルがありました。
原因は、壁にプラグを押し付けすぎてしまい、接触不良を起こしていただけでした。
このように、専門的な知識がなくても解決できることは多いのです。
焦って高額な修理費用を支払う前に、まずは基本に立ち返り、コンセント周りをじっくりと確認してみてください。
冷蔵庫がつかない・動かない時の基本チェックリスト
確認項目 | チェック内容 | 解決策 |
電源プラグ | コンセントにしっかり刺さっているか?緩んでいないか? | 一度抜き、5分以上待ってから再度しっかりと差し込む。 |
ブレーカー | 分電盤のブレーカーは落ちていないか? | 落ちていれば「入」に戻す。 |
コンセント | 他の家電を接続して電気が来ているか確認する。 | 他の家電も動かない場合は電気系統の問題。動く場合は冷蔵庫本体の問題の可能性が高い。 |
延長コード | 延長コードを使用している場合、コード自体の不具合はないか? | 可能であれば壁のコンセントに直接接続してみる。 |
メーカー別!三菱・東芝・シャープの冷蔵庫の復旧手順

基本的なコンセントの確認を終えても、なお冷蔵庫が動かない場合、次に試すべきはメーカーごとの特性に合わせた復旧手順です。
国内の主要メーカーである三菱、東芝、シャープの冷蔵庫は、それぞれ独自の機能や設計思想を持っており、停電後の挙動やリセット方法にも違いが見られます。
お使いの冷蔵庫のメーカーに合わせて、適切な対応をとることが早期復旧への近道となります。
まず、三菱の冷蔵庫についてです。
三菱電機の一部の高性能モデルには、停電からの復旧を検知し、自動で運転を再開する機能が搭載されていることがあります。
そのため、停電後は慌てずにしばらく様子を見るのが基本です。
もし時間が経っても動かない場合は、一度電源プラグを抜き、10分以上待ってから再度差し込む「電源リセット」が有効です。
三菱の冷蔵庫はコンプレッサーの保護機能がしっかりと働く設計になっているため、このリセット操作で正常に復帰することが多いとされています。
次に、東芝の冷蔵庫です。
東芝のモデル、特に「VEGETA(ベジータ)」シリーズなどでは、省エネを目的とした「ecoモード」が搭載されています。
停電復旧後、このecoモードが作動したままになり、コンプレッサーの動きが非常に静かで、一見すると動いていないように感じられることがあります。
庫内灯がつくのに冷えない、という場合は、まず操作パネルでecoモードを一度解除し、通常の冷却モードに設定し直してみてください。
また、東芝も同様に、電源プラグの抜き差しによるリセットが有効な手段となります。
最後に、シャープの冷蔵庫です。
シャープの冷蔵庫は、独自の「プラズマクラスター」機能を搭載している点が特徴です。
停電復旧後にこの機能に関するエラー表示が出たり、うまく作動しなかったりすることがあります。
この場合も、基本的な対処法は電源リセットです。
コンセントを抜いてしばらく放置することで、内部のマイコンがリセットされ、正常な状態に戻ることが期待できます。
シャープの冷蔵庫の取扱説明書には、停電後の対処法として、この電源リセットが明記されていることが多いです。
実際にSNSなどの口コミを見ても、「東芝の冷蔵庫、停電後に静かすぎて壊れたかと思ったけど、ecoモード切ったら普通に動き出した」「三菱は停電後しばらくしたら勝手につくから安心」といった声が見られます。
これは、各メーカーの特性を理解しているユーザーの声と言えるでしょう。
このように、メーカーによってアプローチが少しずつ異なります。
ご自身の冷蔵庫のメーカーと、可能であれば型番を確認し、取扱説明書や公式サイトで停電後の対応を確認することが、最も確実な方法です。
もし取扱説明書が手元になくても、メーカー公式サイトからダウンロードできる場合がほとんどですので、ぜひ一度確認してみてください。
冷蔵庫メーカー別 特徴と復旧のポイント
メーカー | 特徴 | 停電後の復旧ポイント |
三菱(Mitsubishi) | コンプレッサー保護機能が優秀。自動復旧機能搭載モデルも。 | 基本は待つ。動かない場合は電源プラグを10分以上抜いてリセット。 |
東芝(TOSHIBA) | 「ecoモード」搭載モデルが多い。静音性が高い。 | 「ecoモード」を一度解除してみる。電源リセットも有効。 |
シャープ(SHARP) | 「プラズマクラスター」機能搭載。 | 基本的な対処は電源リセット。エラー表示の内容を確認する。 |
停電後、冷蔵庫が勝手につくのを待つべき?リセット方法は?

停電から復旧したのに、冷蔵庫がすぐに動き出さないと、本当に心配になりますよね。
「もしかして壊れたのでは?」と、すぐにでもコンセントを抜き差ししてリセットしたくなる気持ちは、痛いほどわかります。
しかし、ここで少し冷静になってみましょう。
実は、停電後に冷蔵庫がすぐには動かないのは、故障ではなく、むしろ正常な動作であることが多いのです。
多くの冷蔵庫には、心臓部であるコンプレッサーを保護するための安全装置が組み込まれています。
停電からの復旧時など、電圧が不安定な状態で急にコンプレッサーが作動すると、大きな負荷がかかり、故障の原因になりかねません。
これを防ぐために、冷蔵庫の制御基板が電力の安定を検知するまで、あえて運転開始を遅らせるタイマー機能が働くのです。
これが、停電後、冷蔵庫がしばらくしてから「勝手につく」現象の正体です。
では、一体どのくらい待つべきなのでしょうか。
これはメーカーや機種によって異なりますが、一般的には5分から10分程度、長い場合でも1時間以内には運転を再開することが多いようです。
ですから、停電復旧後の最初の対応としては、何もせずに「待つ」のが正解と言えます。
慌てて電源プラグを何度も抜き差しすると、かえって電子基板に余計なストレスを与えてしまう可能性もあります。
まずは心を落ち着けて、お茶でも一杯飲みながら、冷蔵庫が自力で目覚めるのを待ってあげましょう。
しかし、1時間以上待っても冷蔵庫が動かない、うんともすんとも言わない、という場合には、次のステップに進む必要があります。
それが「電源リセット」です。
やり方は非常にシンプルで、一度冷蔵庫の電源プラグをコンセントから抜き、5分から10分以上、できれば長めに時間を置いてから、再びしっかりと差し込むだけです。
この操作により、冷蔵庫の内部コンピューター(マイコン)が強制的に再起動され、プログラム上のちょっとしたエラーやフリーズが解消されることがあります。
人間がパソコンの調子が悪い時に再起動するのと同じようなものだと考えてください。
この電源リセットは、多くの家電トラブルにおいて有効な対処法であり、冷蔵庫も例外ではありません。
ただし、前述の通り、基本は「待つ」のが先です。
待っても動かない場合の最終手段として、このリセット方法を試す、という順番を覚えておいてください。
私の家でも、停電後に冷蔵庫が静かなままでしたが、15分ほど経った頃に「ブーン」という懐かしい音を立てて動き出した経験があります。
あの時の安堵感は今でも忘れられません。
「待つ勇気」も、時には重要な対処法の一つなのです。
7時間以上の停電でも大丈夫?牛乳など食品はいつまで持つか
停電が長引くと、冷蔵庫の故障だけでなく、中の食品がどうなってしまうのかという心配が頭をもたげます。
特に、7時間といった長時間にわたる停電の場合、「もう中の物は全部ダメかもしれない」と不安になるのは当然です。
特に牛乳や卵、お肉といった傷みやすい食品の扱いは気になるところでしょう。
しかし、結論から言うと、適切な対応をすれば、7時間程度の停電でも多くの食品を守ることは可能です。
まず大前提として知っておいていただきたいのは、現代の冷蔵庫は非常に断熱性能が高いということです。
停電したからといって、すぐに庫内の温度が室温と同じになるわけではありません。
最も重要なのは、「冷蔵庫のドアを絶対に開けない」ということです。
ドアを開けるたびに冷気が外に逃げ、暖かい空気が中に入り込んでしまいます。
ドアを閉め切った状態であれば、冷蔵庫内の食品は停電後、一般的に2時間から4時間程度は安全な温度に保たれると言われています。
これは、アメリカの農務省(USDA)などが推奨する基準でもあります。
では、7時間という長丁場ではどうでしょうか。
さすがに4時間を超えてくると、徐々に庫内温度は上昇していきます。
ここで重要になるのが、冷蔵庫の中身です。
普段から食品がたくさん詰まっている冷蔵庫の方が、スカスカの冷蔵庫よりも温度が保たれやすい傾向にあります。
食品自体が保冷剤の役割を果たすためです。
特に冷凍庫は、食品が密集してカチカチに凍っていれば、12時間から、場合によっては24時間以上もつこともあります。
冷凍庫内の凍った食品が、巨大な保冷剤の塊として機能するからです。
停電が7時間を超えた場合、牛乳や生肉、調理済みの惣菜など、特に傷みやすい食品については注意が必要です。
電力復旧後、まずは牛乳の臭いを確認してみてください。
少しでも酸っぱい臭いがしたり、分離しているように見えたりしたら、残念ですが廃棄するのが賢明です。
肉や魚も、色や粘り、臭いに異常がないかを慎重にチェックしてください。
「もったいない」という気持ちは分かりますが、食中毒のリスクを考えれば、安全を最優先に判断すべきです。
私の家では、7時間以上の停電を経験した際、冷凍庫にあった保冷剤や凍らせたペットボトルを冷蔵室に移して、温度上昇を少しでも遅らせる工夫をしました。
おかげで、牛乳やヨーグルトなどの乳製品も無事でした。
このように、少しの工夫で食品を守れる可能性は高まります。
停電が長引いたとしても、すぐに諦める必要はありません。
ドアを開けずに待ち、復旧後に一つ一つの食品の状態を冷静に確認することが大切です。
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停電時、冷凍庫の食品はどのくらい持ちますか?
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冷凍庫の性能や中身の量によって大きく異なりますが、一般的にはドアを開けなければ、半分程度詰まっている状態で最大24時間、満杯に近い状態であれば最大48時間程度は食品が凍った状態を維持できるとされています。停電が長引く場合は、冷凍庫内の食品をできるだけ一箇所に集めて塊にすると、さらに長持ちしやすくなります。
停電で冷蔵庫が壊れるのを防ぐ対策と万が一の保険適用

一度、停電で冷蔵庫が動かないというヒヤリとする経験をすると、「次からは何とかして防ぎたい」と考えるのが人情です。
幸いなことに、停電による冷蔵庫の故障リスクを低減させるための有効な対策が存在します。
それは、未来への投資とも言えるでしょう。
最も手軽で効果的な対策の一つが、「雷サージ対応の電源タップ」を導入することです。
停電、特に落雷を伴う停電からの復旧時には、電力線に瞬間的に非常に高い電圧(サージ電流)が流れることがあります。
このサージ電流が、コンセントを通じて冷蔵庫の繊細な電子基板に流れ込むと、一瞬で致命的なダメージを与えてしまうことがあります。
雷サージ対応の電源タップは、このような異常な電流を検知し、接続されている家電製品を保護してくれる頼もしいアイテムです。
数千円程度の投資で、数十万円もする冷蔵庫を壊れるリスクから守れると考えれば、非常にコストパフォーマンスが高い対策と言えます。
このタップを導入するメリットは、停電時だけでなく、日常的に発生しうる電力の不安定さからも冷蔵庫を守ってくれる点です。
デメリットを挙げるとすれば、購入費用がかかることと、壁のコンセントに直接挿すよりは見た目がすっきりしないことくらいでしょう。
しかし、その安心感は絶大です。
このタップを一つ設置しておくだけで、次の停電のニュースを聞いても、「うちの冷蔵庫は大丈夫」と心穏やかに過ごせる未来が手に入ります。
さらに本格的な対策を求める方には、「家庭用UPS(無停電電源装置)」という選択肢もあります。
これは内部にバッテリーを搭載しており、停電が発生しても一定時間、接続した機器に電力を供給し続ける装置です。
パソコンのデータを守るためによく使われますが、消費電力の少ない小型の冷蔵庫であれば対応可能な製品も存在します。
しかし、大型冷蔵庫を長時間動かすほどの容量を持つUPSは高価で場所も取るため、一般家庭での導入は少しハードルが高いかもしれません。
そして、万全の対策をしても、不運にも冷蔵庫が壊れる事態に陥ってしまった場合に備えるのが、保険の活用です。
実は、ご加入の火災保険に「電気的・機械的事故特約(または電気的事故補償特約)」が付帯していれば、停電による冷蔵庫の故障が補償の対象となる可能性があります。
これは、予測できない偶然な事故によって家電が故障した場合に、修理費用や買い替え費用を補償してくれるというものです。
自分の保険が対応しているか、今すぐ確認しておくべきです。
いつ起こるかわからない停電という災害に対し、事前の対策(電源タップ)と事後の備え(保険)を両輪で準備しておくこと。
これが、大切な財産である冷蔵庫を守り、安心して暮らすための最善策と言えるでしょう。
停電で冷蔵庫が壊れるのを防ぐ対策と保険
冷蔵庫
壊れる
対策
何時間もつ
保険
停電で冷蔵庫が壊れるのを防ぐ対策を解説。冷蔵庫が何時間もつか(目安4時間)、コンセントの扱い方、万が一故障した際に使える保険の申請ポイントまで、事前に知っておきたい情報を網羅しています。
- そもそも停電時、冷蔵庫は何時間もつ?4時間ルールと保冷のコツ
- 停電で冷蔵庫が壊れるのを防ぐ!コンセントは抜くべき?
- 修理・買い替え費用は保険でカバーできる?申請のポイントを解説
- 停電で冷蔵庫が壊れる?真相まとめ
そもそも停電時、冷蔵庫は何時間もつ?4時間ルールと保冷のコツ

停電が発生した時、多くの人が真っ先に気になるのが「冷蔵庫の中身は、一体何時間もつのか?」という問題です。
この疑問に対する一つの重要な指針として、アメリカ食品医薬品局(FDA)などが提唱している「4時間ルール」というものがあります。
これは、「停電後、ドアを一度も開けなければ、冷蔵庫内は最大4時間、安全な温度(約4℃以下)を保つことができる」という考え方です。
この4時間という時間は、あくまで一つの目安ですが、食品の安全を考える上で非常に重要な基準となります。
では、なぜ冷蔵庫は電源が切れてもすぐに温度が上がらないのでしょうか。
その秘密は、本体の壁やドアに充填されている高性能な「断熱材」にあります。
この断熱材が、外からの熱が内部に侵入するのを防ぎ、同時に中の冷気を外に逃がさない魔法瓶のような役割を果たしているのです。
そのため、停電しても、まるでクーラーボックスのように、しばらくの間は低温を維持することができるのです。
しかし、この保冷効果を最大限に引き出し、4時間という壁を越えて、さらに長時間、食品を守るためにはいくつかのコツがあります。
最も大切なのは、先ほども触れましたが「何があってもドアを開けない」ことです。
中身が気になっても、ぐっと我慢してください。
ドアを開けるのは、停電時間が短時間で終わると分かっている場合か、電力が復旧した場合のみに限定すべきです。
次に有効なのが、冷蔵庫内の「密度」を高めることです。
食品や飲み物がぎっしりと詰まっている冷蔵庫は、それら自体が蓄冷材となり、互いに冷やし合うため、スカスカの冷蔵庫よりも温度が上がりにくくなります。
日頃から、飲み物を多めに冷やしておくなど、庫内のスペースをある程度埋めておくことを意識すると、いざという時の備えになります。
さらに効果的なのが、保冷剤や凍らせたペットボトルを「自家製蓄冷材」として活用することです。
私の家では、普段から冷凍庫に2リットルのペットボトルに水を入れたものを数本凍らせています。
これは、夏のレジャーに使えるだけでなく、停電時には最強の保冷剤となります。
停電が長引きそうだと判断したら、この凍ったペットボトルを冷凍庫から冷蔵室に移すのです。
たったこれだけの工夫で、冷蔵庫がもつ時間は格段に延びます。
実際にこの方法で、半日以上の停電でも冷蔵室の温度をかなり低く保つことができました。
4時間ルールを基本としつつ、これらの保冷のコツを実践すれば、停電時でも慌てることなく、大切な食品を守り抜くことが可能になるのです。
停電で冷蔵庫が壊れるのを防ぐ!コンセントは抜くべき?

停電が起きた時、多くの人が頭を悩ませるのが「冷蔵庫のコンセントは、抜くべきか、抜かざるべきか」という問題です。
これは非常に悩ましい選択で、どちらにもメリットとデメリットが存在します。
正しい判断をするためには、それぞれの利点と欠点を理解しておくことが重要です。
まず、コンセントを「抜く」ことの最大のメリットは、電力復旧時に発生する可能性のある「サージ電流」から冷蔵庫を確実に守れることです。
特に、落雷が原因の停電や、周辺で電線が切れるなどの物理的な損傷が疑われる場合、復旧時に非常に不安定で高い電圧の電気が流れるリスクがあります。
このような危険な電気から冷蔵庫を物理的に切り離すことで、電子基板が壊れるという最悪の事態を回避できる可能性が格段に高まります。
まさに、最も安全な防御策と言えるでしょう。
しかし、コンセントを抜くことにはデメリットもあります。
それは、電力復旧時に自分でコンセントを差し直さなければならない、という手間です。
もし外出中に停電・復旧した場合や、就寝中の出来事だった場合、コンセントを差し直すのを忘れてしまうと、冷蔵庫は動かないままです。
結果として、安全のために抜いたはずが、中の食品をすべてダメにしてしまうという本末転倒な事態になりかねません。
一方で、コンセントを「抜かない」でおくことのメリットは、その手軽さです。
最近の冷蔵庫の多くは、停電復旧後に自動で運転を再開する機能や、電圧の変動から自身を守る保護機能を備えています。
そのため、何もしなくても、電力が安定すれば勝手につくことがほとんどです。
夜中の停電など、すぐに対応できない状況では、冷蔵庫の自己復旧能力に任せるのが現実的な選択肢となります。
しかし、抜かないことのデメリットは、やはりサージ電流による故障リスクがゼロではない、という点です。
保護機能があるとはいえ、想定を超えるような強力なサージ電流が来た場合、防ぎきれずに壊れる可能性は残ります。
では、結局どうすれば良いのでしょうか。
一つの判断基準として、「停電の状況と時間」を考えることをお勧めします。
例えば、激しい雷雨の中での停電や、近所で電柱が倒れたなど、明らかに電力網にダメージがある場合は、迷わずコンセントを抜くべきです。
また、電力会社から「復旧に半日以上かかる」といったアナウンスがあった場合も、一度抜いておいた方が安心かもしれません。
逆に、短時間で復旧が見込まれる場合や、原因が不明な停電の場合は、抜かずに様子を見るのが良いでしょう。
この判断ができる知識を持つだけで、いざという時の行動が変わり、あなたの家の冷蔵庫を守れる確率がぐっと高まります。
修理・買い替え費用は保険でカバーできる?申請のポイントを解説

停電の後、あらゆる手を尽くしても冷蔵庫が動かない。
メーカーに問い合わせた結果、修理や買い替えが必要だと宣告されてしまった…。
そんな絶望的な状況で、一条の光となるのが「火災保険」の存在です。
「え、火事でもないのに火災保険?」と驚かれるかもしれませんが、実は多くの火災保険には、火事以外の様々な損害をカバーする補償が含まれています。
その一つが、停電による冷蔵庫の故障に適用される可能性のある「電気的・機械的事故特約」や「破損・汚損損害等補償特約」です。
この特約が付帯していれば、停電という突発的な事故によって冷蔵庫の電気系統が故障した場合、その修理費用や、修理不能な場合の再購入費用が保険金として支払われることがあるのです。
これは、知っていると知らないとでは大違いの、非常に重要な情報です。
実際に、私の知人は台風による大規模停電の後、冷蔵庫が壊れるという憂き目に遭いました。
しかし、加入していた火災保険にこの特約が付いていたため、保険会社に連絡したところ、なんと最新モデルの冷蔵庫の購入費用がほぼ全額補償されたそうです。
この話を聞いて、私はすぐに自分の保険証券を確認しました。
皆さんも、今この瞬間にご自身の保険内容を確認することをお勧めします。
いつ起こるか分からない災害に備え、自分の持つ「権利」を把握しておくことは、現代社会を生き抜くための知恵です。
では、実際に保険を申請する際には、どのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか。
まず最も重要なのは、「故障の原因が停電によるものである」ということを客観的に示すことです。
そのためには、以下のステップが有効です。
第一に、故障に気づいたら、すぐに冷蔵庫の状態を写真や動画で記録しておきましょう。
エラー表示が出ている場合は、その表示がはっきり写るように撮影します。
第二に、メーカーや修理業者に連絡し、点検を依頼します。
その際、「停電が起きた後に動かなくなった」という経緯を正確に伝え、故障原因が停電にある可能性を診断書や見積書に記載してもらうようお願いすることが極めて重要です。
第三に、保険会社へ速やかに事故の報告をします。
担当者の指示に従い、準備した写真や見積書などの必要書類を提出します。
申請の際には、免責金額(自己負担額)が設定されていることが多い点に注意が必要です。
例えば免責金額が3万円の場合、修理費用が10万円かかっても、支払われる保険金は7万円となります。
それでも、全額自己負担に比べれば、その差は歴然です。
突然の大きな出費という未来を、手厚い補償で乗り切れる安心感。
そのために、今すぐご自身の火災保険を見直してみてはいかがでしょうか。
停電で冷蔵庫が壊れる?真相まとめ
この記事では、停電によって冷蔵庫が動かない、電源が入らないといったトラブルに直面した際の、原因から対処法、そして未来への備えまでを網羅的に解説してきました。
最後に、これまでの重要なポイントをまとめて、あなたの不安を完全に解消しましょう。
まず、大前提として「停電で冷蔵庫が壊れる可能性はゼロではないが、多くは一時的な保護機能の作動であり、故障ではない」ということを覚えておいてください。
停電復旧後に冷蔵庫が動かない場合、その多くはコンプレッサーを保護するために、意図的に運転を遅らせている状態です。
慌てずに1時間ほど待てば、何事もなかったかのように「勝手につく」ことがほとんどです。
それでも冷蔵庫がつかない場合は、コンセントの抜き差しやブレーカーの確認といった基本的なチェックを試しましょう。
これだけで解決するケースも少なくありません。
それでもダメな場合は、三菱、東芝、シャープといったメーカーごとの特性を考慮したリセット操作が有効です。
停電が7時間といった長時間に及んだ場合でも、ドアを固く閉ざし、保冷剤などを活用すれば、食品を守れる可能性は十分にあります。
アメリカで推奨される4時間ルールも参考に、冷静に対処しましょう。
そして、今後のために最も重要なのが「予防」です。
雷サージ対応の電源タップを設置するだけで、復旧時の過電流から大切な冷蔵庫が壊れるリスクを大幅に減らすことができます。
これは数千円で手に入る、未来への安心への投資です。
さらに、万が一の事態に備え、ご自身の火災保険に「電気的・機械的事故特約」が付帯しているかを確認しておくこと。
これが、突然の出費という最悪の事態からあなたを救う切り札になります。
停電時にコンセントを抜くべきか否かという問題は、状況に応じて判断が必要です。
激しい落雷時や長期停電が予想される場合は抜く、短時間ならそのまま、という基準を持つと良いでしょう。
この記事で得た知識があれば、あなたはもう突然の停電に怯える必要はありません。
次に停電が起きても、冷静に、そして的確に行動できるはずです。
正しい知識は、不安を安心に変える力を持っています。
ぜひこの記事をブックマークし、あなたと、あなたの大切な家族の生活を守るための一助としてください。
正しい備えがあれば、どんな時でも落ち着いて日常を取り戻すことができるのです。
参考
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