結論から言って、毒の無いへびいちごを食べて死亡する事はありませんし、病気になる事もありません。
へびいちごは他の野いちごと一緒で、食べる事が出来ますが、味が無く特においしい訳でもありません。
へびいちごは食用というより、昔から日本では度数の強いお酒に漬けて、それをかゆみ止めとして使用していたようで、今でも近所の方で、この薬をかゆみ止めとして使用している方も居ます。
今回は、まずいへびいちごを前代未聞の素揚げで、実と葉を実食した感想をレポートします!
へびいちご以外にも、食べられる甘くておいしい野いちごについても実食していますので、最後までご覧ください。
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へびいちごで死亡はウソ!野いちごと一緒で食べれる。食べて証明ポイント
- 冒頭で解説した通り、へびいちごには毒が無いので食べても死亡する事はありません。(毒が無いのに別名『毒イチゴ』と言われる)
- へびいちごと聞くとヘビが食べるイチゴと勘違いしそうだが、実際に蛇の主食はカエルやマウスで肉食なので、へびいちごを食べることは無い。
- へびいちごは食用としてではなく、日本では古くからかゆみ止めの薬として使用される事が多い。
へびいちごを食べて死亡?へびいちごを食べたらどうなる?
冒頭でもポイントでも書きましたが、へびいちごを食べて死亡する事はありませんので、ご安心ください。
実際に、私も何度か食べたことがありますし、今回の食レポでは前代未聞のへびいちごを素揚げにして実食していますが、何ともありません。
今回は、今まで食べた事の無い葉の部分も食べましたが、癖も無く美味しくいただくことが出来ました。
但し、実に関しては種の食感が天ぷらや素揚げとしては非常に違和感があり、美味しくも無いので、あまりのまずさと違和感から嘔吐する方もいるかもしれません。
その辺は自己責任でお願いします!
ただ、何度も言うように、ヘビイチゴが原因で死亡する事はありませんのでご安心ください。
へびいちごを素揚げにした状態と、生の状態では、成分が異なるのでどのような結果になるかはわかりません。
しかし、私は生と素揚げ両方で実食したことがありますが、特になんともありません。
生でも素揚げでも、へびいちごで死亡するリスクは無いと思われます。
へびいちご死亡の可能性は?
ソラニン
ウルソール酸
トルメンチン酸
タンニン
へびいちごで死亡する可能性のある成分としてソラニンが挙げられますが、へびいちごには多量のソラニンは含まれていないので、余程多量に摂取しない限り、へびいちごで死亡する可能性はほぼないと考えられます。
- へびいちごの食べ方は?まずくて嘔吐レベルなのは本当?実食レポート
- へびいちごの別の使い方!古くはかゆみ止めや解熱剤として使われた
- 虫刺されやかゆみ止めの薬としての民間薬
- 開花時期に採取した蛇苺を解熱・神経痛止めとして利用
- ヘビイチゴの茎を乾燥させたものをお茶として飲むことで得る利尿作用
へびいちごの食べ方は?まずくて嘔吐レベルなのは本当?実食レポート
へびいちごの食べ方は特にありません。
他の山菜のように、あく抜きが必要だったりする事も無いので、洗えばそのまま食べる事が出来ます。
但し、まれに実の中にはアリや虫が入っている事があるので、注意して良く洗ってから食べる事をお勧めします。
洗うときの注意点は、あまりに強く洗ってしまうと実の粒粒の種が簡単に取れてしまうので、やさしく自然な流水で水をくぐらせる程度の洗い方が良いでしょう。
何度も解説している通り、味の保証は出来ません!
味という味もなく、臭いもありませんし、へびいちごという名前から蛇が食べそうですが、実際に蛇がへびいちごを食べる事はありません。
蛇は基本的にカエルやネズミなどの動く小動物を主食としています。
収穫して洗ったへびいちごです。
見た目は毒々しく、実際にドクイチゴという別名もありますが、無毒で生のまま食べても問題ありません。
洗うのは本当に大変で、少し水圧をかけただけでもタネの部分がボロボロと崩れ落ちてきます。
実の部分には、完全に味や匂いがなく、葉や茎の部分に関しても、少々の青臭さはあるものの、殆ど無味と言って差し支えありません。
とにかく全体的に味がない!
今回は、前回実食したイタドリの素揚げ時に、へびいちごが大量に生えていたので、他に美味しく食べられる方法は無いかと、実と葉の部分を素揚げにするに至りました。
イタドリは、郷土料理や山菜として食べやすく美味しいです。
タラの芽は、流石山菜の王様と言われるくらい、他の山菜と比較しても断トツに美味しいので、ぜひこちらの記事を参考にしてタラの芽の山菜を食べる事をお勧めします。
何度か揚げてみましたが、油の気泡がなくなってから直ぐに上げないと、葉の部分が薄いので炭化するのも早いです。
実の部分は、なんとか本体にくっついていますが、揚げた拍子に何個か落ちてしまいました。
天ぷらや素揚げにする場合、へびいちごは他の山菜よりも水分を多く含むので、よく水気を取って乾燥させないと、かなり油が跳ねます。
注意しないと、入れたとたんに目に入る事もあるので、水切りはしっかり行いましょう。
完成しました!前代未聞のへびいちごの素揚げですw
さて、どんな味がするのかというと、葉の部分は癖が無く普通に美味しく食べられますが、葉が小さいので、素揚げにすると物足りない感じがしました。
これは、てんぷら粉に絡めて揚げると、食べ応えの問題が解決出来るかもしれません。
実の部分ですが、これは生で食べても美味しくありませんが、揚げても美味しくありませんでした。
実の部分の種に、とても違和感があります。
天ぷらや素揚げでは、今まで味わった事の無い変にプチプチした食感が、口の中で拒否反応を起こしますw
ただ、無理すれば食べられない事もありませんが・・・やはり美味しくはありませんでした。
総評として、へびいちごは実の部分より、葉っぱの方が美味しく食べる事が出来ました。
前述した通り、変な癖が無いので他の山菜同様美味しく食べる事が出来、葉っぱの素揚げなので抵抗感も無く味わえます。
葉の部分は初めて食べましたが、実の時と同様に、体調に変化はありませんので、葉の部分も無毒で安心して食べる事が出来ました。
へびいちごの別の使い方!古くはかゆみ止めや解熱剤として使われた
ヘビイチゴは、昔から民間薬として様々な利用方法があり、主な効果と利用方法は以下の通りです。
ただし、前述した通り、へびいちごにはソラニンを含む可能性があり、多量に摂取すると気持ち悪くなったり、食中毒の原因になります。
ソラニンはジャガイモの青芽にも含まれるアルカロイドですが、熱に非常に強く、加熱した程度ではソラニンを分解することは出来ません。
ソラニンは水にも非常に強く、水で洗い流すこともできません。
しかし、解説した通り、へびいちごに含まれるソラニンは微量と思われるため、民間療法で摂取しても相当量を食べない限りは死亡することはないでしょう。
あくまで民間薬としての古くからある蛇イチゴの利用法で、確実な効果・効能が保証されるものではありません。
虫刺されやかゆみ止めの薬としての民間薬
へびいちごをアルコール度数の高いホワイトリカーなどにつけて一週間ほど置くことで、かゆみを防止する成分がアルコール内に溶けだし、虫刺され時のかゆみ止め効果が期待できるそうです。
へびいちごでかゆみ止めの民間薬を作る場合、ホワイトリカーと清潔な瓶に、よく洗って乾燥させた蛇イチゴが必要です。
- へびいちごの実を洗い、水気をよく切ります。
- 清潔な瓶にへびいちごの実をぎっしり詰め、ホワイトリカーをひたひたになるまで注ぎます。
- 瓶の口をしっかりと閉め、直射日光の当たらない涼しい場所で1ヶ月から2ヶ月ほど寝かせます。
- 時々瓶を振って、へびいちごの実とホワイトリカーが良く混ざるようにします。
- 期間が経過したら、ガーゼなどで濾して、液体を別の容器に移します。
開花時期に採取した蛇苺を解熱・神経痛止めとして利用
なぜ、開花時に採取したへびいちごが解熱・神経痛に効果があるのかまでは特定出来ませんでした。
しかし、日本では、蛇イチゴの上部を乾燥させて患部に塗布したり、お茶として飲むことで解熱剤や神経痛の代わりとして使用されていた時代があるようです。
ヘビイチゴの茎を乾燥させたものをお茶として飲むことで得る利尿作用
私がへびいちごについて何冊か読んだ書籍の中には、茎を乾燥させたものをお茶として飲むと、むくみの防止になる利尿作用が期待できるという利用方法もあるようです。
以上、へびいちごの民間利用を紹介しましたが、いずれにせよ昔の民間療法なので、確実な効果が保証されている訳ではありません。
安易な対処療法や自己判断でへびいちごを利用せず、気になる方は専門家の意見を聞くことをお勧めします。
参考文献として、へびいちごの成分に関する情報は、東邦大学のウェブサイトを参考にさせていただきました。
へびいちごの成分は?へびいちごで死亡するような成分はある?
ヘビイチゴには、様々な成分が含まれています。主な成分とその効果は以下の通りです。
タンニン |
タンニンは、渋み成分として知られており、抗菌・抗炎症作用、止血作用、収れん作用などの効果があります。 また、下痢や腹痛の改善、傷の治癒促進などに役立ちます。 |
トルメンチン酸 |
トルメンチン酸は、抗菌・抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用などの効果があり、風邪や下痢の症状緩和、関節炎や筋肉痛の痛み止めなどに役立ちます。 |
ウルソール酸 |
ウルソール酸は、抗菌・抗炎症作用、抗酸化作用などの効果があり、ガン細胞の増殖抑制、老化防止などに役立つことが期待されています。 |
β-シトステロール |
β-シトステロールは、コレステロールを下げる効果があると言われており、動脈硬化や高血圧の予防に役立つことが期待されています。 |
ヘビイチゴの成分は、種類によって多少異なる為、妊娠中・授乳中の方や、小さなお子様は、大量に摂取するのは避けてください。
体質によっては、アレルギー反応を起こす場合もありますので、初めて摂取する場合は少量から試してみることをおすすめします。
- へびいちご以外に食べれるおいしい野いちごは?草イチゴ・ニガイチゴ
- 草イチゴは葉の先端がとがっていて実が詰まっている。食べると甘い!
- ニガイチゴは粒が大きく葉は幅広で産毛が多い。食べると苦い!
へびいちご以外に食べれるおいしい野いちごは?草イチゴ・ニガイチゴ
へびいちご以外では、どんな野いちごが美味しく食べられるのでしょうか?
実際に、自宅に雑草レベルで毎年五月になると多量に生えてくる野いちごを紹介します。
野イチゴは食べる事で有名な雑草ですが、かなりトゲがありますので、摂取する際はトゲに引っかからないように長袖長ズボンで採る事をお勧めします。
実際に刺さると、トゲが折れて皮膚にささったままになり、かなり痛いです。
私の自宅に生えてくる食べられる野いちごは、主に、草イチゴ・ニガイチゴ・へびいちごの三種類です。
その中で、最も美味しいのが草イチゴで、ニガイチゴは若干苦味がありますが、不味くはありません。
ただ、草イチゴに比べるとニガイチゴは苦い分味で劣ります(苦いだけで勿論毒はありません)。
へびいちごが最も食べ方に難儀するイチゴですが、この三種類の中でも最も生命力が強く、ユンボで整地した土地に翌年生えてきます。
実際、野原に生えている野いちごで、最も頻繁に見かけるのがへびいちごではないでしょうか?
食べれる野イチゴと一緒に、他の雑草のイシミカワが毎年群生しています。
どちらもトゲのある植物で、枯れてもトゲがかなり痛いですし、群生地帯にはエンジン芝刈り機をもってしても、除草に苦労することがあります。
また、トゲのある植物は、除草剤をかけると容易に枯れますが、枯れても尚、トゲの鋭さは残っています。
草イチゴは葉の先端がとがっていて実が詰まっている。食べると甘い!
草イチゴは、自宅に生えている野いちごで一番美味しい苺ですが、野いちごは総じてトゲが多い植物ですので、軍手で収穫するのは難しく、皮手袋の着用が必須です。
外観もへびいちごとは全く違います。
へびいちごはかなり生命力が強く、どこにでも生えていますが、食べれる野イチゴを見つけることは容易ではありません。
へびいちごは、なんとなく脱色されたような赤色をしていますが、食べれる野イチゴは、真っ赤でみずみずしく、如何にも食べるとうまいぞ!といった外見をしています。
上記は草イチゴの写真ですが、蛇イチゴと比べて、実の赤身の鮮やかさや葉の大きさや形が全く異なります。
へびいちごは葉も小さく幅広で、茎に突き刺さるほどのトゲは生えていません。
くさいちごは葉が細長く、トゲも鋭く軍手で収穫しようものなら簡単に軍手を貫通して手にささりますので、注意が必要な植物です。
野いちごは、山芋やイシミカワ等の他のトゲのあるつる性植物と一緒に生えている事も多く、一旦生えると毎年大量に生えてきて駆除するのも大変です。
ニガイチゴは粒が大きく葉は幅広で産毛が多い。食べると苦い!
名前の通り、食べると若干苦いのがニガイチゴですが、言うほど苦くなく、食べていると段々苦味が出てくるという感じです。
苦味の強い野いちごですが、甘みが全く無いわけではなく、最初口に入れた時は甘さを感じるものの、噛んでいるうちに段々と苦味が気になってきます。
ニガイチゴは、他のおいしく食べれる野イチゴとは異なり、タンニンやアルカロイドを多く含むといわれています。
このタンニンやアルカロイドの含有量の違いが、ニガイチゴと言われている原因です。
葉は幅広で、薄い緑色で葉に触ると産毛があります。
実にも若干産毛のようなものがあり、口に入れた瞬間は噛む迄、この毛の様なものの食感が気になる程度です。
紹介した野いちごである草イチゴ・ニガイチゴ・へびいちごの時期は5月中旬で、生命力の強いへびいちごを道端で見かけたら、他の野いちごが生えていないか探してみると案外簡単に見つかります。
へびいちごで死亡はウソ!野いちごと一緒で食べれる。食べて証明まとめ
今回はへびいちごを前代未聞の素揚げにするという方法で実食してみました。
結局、天ぷらや素揚げにしても、へびいちごの味やまずさは変わらず、蛇イチゴの種の食感が斬新で、口の中でかなりの違和感がありました。
ただし、へびいちごは無毒なので生のまま食べても、今回のように素揚げにして食べても、死亡する事はありませんし、実際体調不良なども起こしていません。
しかし、少量のソラニンを含むそうなので、多量の摂取は控えるべきでしょう。
また、へびいちごを食べるのであれば、実よりも葉の方が違和感なく食べられることが分かりました。
あく抜きも必要なく、他の山菜同様食べられますが、葉の部分の大きさが小さいので、てんぷら粉などに絡める工夫は必要かもしれません。
へびいちごは、昔から食用としてではなく、民間療法の治療薬としての利用が一般的です。
茎をお茶にして飲むと、利尿作用から浮腫みの解消になったり、ビタミンCや抗酸化物質が豊かなので、抽出した液体を美容液として代用可能です。
最も一般的な民間療法が、へびいちごをホワイトリカーで漬けたものを一週間置き、その液体を虫刺されの薬として利用する事でかゆみ防止効果が期待できると言われています。
へびいちご以外でおいしい野いちごは、草イチゴやニガイチゴが一般的です。
野イチゴはへびいちごと違い、種類によっては甘味や苦味があるものの、生のまま美味しく食べる事も出来ますし、ジャムにすることも出来ます。
へびいちご・ニガイチゴ・草イチゴなどの野いちごの時期はまさに今!5月中旬頃で、多少日当たりの悪い湿り気の多い開けた土地に生えているのをよく見かけます。
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