コンデンサーは、電子機器や電気回路において欠かせない部品ですが、その内部で何が起こっているのかを理解している人は少ないかもしれません。
コンデンサーが爆発するという現象は、非常に危険であり、多くの人々にとって衝撃的な出来事ですが、なぜコンデンサーは爆発するのでしょうか?
その背後には、劣化、過電圧、ショートなどさまざまな原因が潜んでいます。
コンデンサーの劣化は、時間とともに避けられない現象であり、特に電解コンデンサでは内部の液体が漏れ出す「電解コンデンサ液漏れ」が発生することがあります。
この液漏れが進行すると、コンデンサーの性能が著しく低下し、最終的には故障や爆発につながることがあり、過電圧がかかると、内部の絶縁体が破壊され、異常な発熱が生じます。
この過熱が続くと、コンデンサーが破壊される危険性が増します。
さらに、ショートが発生することもコンデンサーの故障の一因です!ショートによって異常な電流が流れると、瞬時に発熱し、爆発のリスクが高まります。
モーター回路においても注意が必要で、モーターの起動時には高い電圧がかかるため、コンデンサーにとって非常に過酷な条件となります。
この記事では、コンデンサーの爆発の原因やその調べ方、劣化や過電圧による影響について詳しく解説します。
テスターを使ったチェック方法や、フィルムコンデンサとの違いについても触れ、読者が自身でコンデンサーの状態を把握できるようにサポートします。
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記事の要約とポイント
- コンデンサが長期間使用されると劣化し、特に電解コンデンサは液漏れを引き起こします。劣化の兆候を早期に発見するためには、定期的な調査が重要です。
- コンデンサーに過電圧がかかると、内部が破壊され、発熱が生じます。これにより、コンデンサーの故障や爆発のリスクが高まるため、特にモーター回路では注意が必要です。
- コンデンサーの状態を確認するためのテスターの使い方を学ぶことは重要です。テスターを使用して電圧や容量を測定することで、故障の兆候を早期に発見できます。
- コンデンサーが爆発すると、周囲に大きな影響を与えます。爆発を防ぐためには、劣化や過電圧の原因を理解し、適切な管理とメンテナンスを行うことが必要です。
コンデンサーはなぜ過電圧破壊で爆発?原因は電解液のガス化で膨らむ
電解コンデンサーはショートしたり、過電圧破壊が起こると爆発する危険性があります。
コンデンサーは電子機器の中で最も劣化や故障が多く、電子機器の動作不良の原因となる事が多い部品です。
今回の記事では、電解コンデンサー・セラミックコンデンサーがショートしたり劣化するとなぜ爆発するのか、原因や故障の調べ方、劣化診断の方法について解説します。
この記事はあくまで学術的なコンデンサーの過電圧破壊(爆発)現象を解説したもので、コンデンサーを意図的にショートさせたり、爆発させる事を推奨するものではありません。
同様の実験を行う場合は、周囲の安全に注意して行ってください。
学生がコンデンサーの過電圧破壊について行う場合、下記の様に交流の100Vを扱う可能性がありますので、必ず電気工事士の免許を持った先生の監督指導の下、安全に実験を行ってください。
実験を行う際は必ず周知し、全員がゴーグルの着用を行い、目又は体の保護を行う事。
コンデンサーは2枚の平板を近づけた構造で、ショートしたり劣化する事で過電圧破壊が起こり、大電流が流れ加熱後、内部の電解液に着火し爆発する。
内部の電解液がガス化し易い電解コンデンサーには、膨らんだ時の為に爆発しないようにガス抜き穴があるが、それをはるかに超える過電圧を印加した時は爆発する。
耐圧は印加電圧より低ければ低い程、爆発する危険性が増し、コンデンサーを選定する時は、必ず使用する回路で耐圧のあるものを選ぶ必要がある。(昇圧回路等は要注意)
コンデンサーは様々な種類がありますが、その基本的な構造は、電解液の中で平板をギリギリまで近づけたものが電解コンデンサーで、実にシンプルな構造をしています。
中に入っている電解液は、イオンを運ぶ役割があり、コンデンサーの容量拡大の役割を担っています。

ところで、コンデンサーには耐圧というものがあり、印加できる最大の電圧が決まっています。
この定格電圧を超えて使用すると、少ししか流れなかった電流がコンデンサー内に異常に流れ、内部が発熱し、コンデンサーの中に入っている電解液がガス化し、それに火が付き爆発します。
この液体には、油などが含まれている事もあるので、過電圧と過電流でガス化すれば容易に着火する事は想像に難くありません。
今回は実験で様々なコンデンサーの爆発実験を行いますが、コンデンサーは様々な容量のものをまとめ買いすることが出来ます。
Singertopでは、爆発実験に最適なアルミ電解コンデンサーがセットで販売されているので、実験には非常に重宝します。
見出しのポイント
電解コンデンサー
平行平板
静電容量
耐圧
コンデンサーには耐圧があり、耐圧を超えて高い電圧や電流を印可すると、電解コンデンサーの場合、爆発し、外装のアルミ偏が周囲に飛び散り大変危険です。
- コンデンサーの故障の調べ方は?容量抜けの症状(劣化診断)を解説
- 容量抜けの症状と劣化コンデンサーが電子機器に及ぼす影響
- 電解コンデンサーの液漏れ写真・容量抜けの症状確認方法はあるのか?
- テスターでコンデンサー・フィルムコンデンサーをチェックする方法
- 劣化している膨らみがあるコンデンサの見分け方
コンデンサーの故障の調べ方は?容量抜けの症状(劣化診断)を解説
下記では、電解コンデンサーの容量抜けを起こした場合に電子機器に与える影響と、電解コンデンサー故障の調べ方について解説します。

コンデンサーの故障の調べ方は、画像のような電解コンデンサーの場合、外装が明らかに変形していたり、トップのKのような切れ目部分が割れていませんか?
もし、中身が見えている場合は、完全にコンデンサーの故障です。
コンデンサ単体の劣化の可能性もありますが、周辺の電子機器の故障で、過電流や過電圧が与えられた結果、爆発することも珍しくありません。
ほかのコンデンサーには、電解コンデンサーのような防爆処理がされている事がなく、基本的に見た目だけで劣化を判断するしかありません。
後述しますが、コンデンサーの寿命を長くしたい場合は、なるべく温度変化のすくない環境で使用することをお勧めします。
容量抜けの症状と劣化コンデンサーが電子機器に及ぼす影響
容量抜けとは、言葉通り劣化や何らかの原因によってコンデンサー本来の性能が発揮できない状態をいいます。
ここで言うコンデンサー本来の性能とは、電荷を貯める能力の事で、容量だったり耐圧を指します。
なぜ、劣化によりコンデンサーの容量抜けが起こるのかというと、例えばアルミ電解コンデンサーは、外装がアルミニウムで出来ている為、ニッパーやラジオペンチで潰せば容易に変形します。
コンデンサーをぶつけて変形させた場合も、電極間距離が極端に変化し、耐圧や容量の変化を招く原因となります。
工具で変形させるのは極端な例ですが、コンデンサーは容量・耐電圧の他にも温度にも適正範囲が決まっています。
その為、これを大幅に上回る温度や環境で使用した場合、コンデンサーが異常に加熱して、定格電圧以上の電圧をかけない状態でも、内部の電解液がガス化し、劣化の原因になります。
極端な温度変化が起きる原因として、回路としては動作していても、基板上の部品配置のミスが原因でこのような容量抜けの症状が起きる事もあります。
例としては、電源周りの電解コンデンサーは、入力や出力のリップルを取り除くために必要です。
これがトランジスターのヒートシンクに接触したり、近くにあり過ぎると、コンデンサーを直接加熱しているようなものですので、劣化・故障・容量抜けを早める事になります。
故障して容量抜けを起こしたコンデンサーは、リップルが増大するので、本来の直流とはかけ離れた電源となり、製品機器に影響を及ぼし、電子機器全体の劣化・故障につながります。
リップルが増大する事の主な劣化症状としては、電子ノイズの増大、画面がちらつく等が挙げられます。
電解コンデンサーの液漏れ写真・容量抜けの症状確認方法はあるのか?
コンデンサー全般の容量抜けや故障・劣化診断で一番簡単な方法は、目視で出来る場合があります。
コンデンサーの種類によっては、内部の電解液がガス化して膨らむので、明らかに膨らんで変形した周囲とは異なる状態のコンデンサーが見つかります。
ガス化して膨らんだ場合は、セラミックコンデンサーなら外装にヒビが入っている場合もあります。
また、電解コンデンサーのように電解液で満たされているコンデンサーの場合、明らかに膨らんだり、防爆処理が施されているコンデンサーの上部部分の溝に亀裂が入っている場合があります。
コンデンサーの容量に関する計算方法は、下記の記事で詳細に解説しておりますので、コンデンサーの並列と直列接続において容量がどのように変化するのか気になる方はぜひご覧ください。
肝心な容量抜けの状態のコンデンサがあったにも関わらず、取り忘れてしまったので、急遽、電算機孝行2さんから画像引用させていただきました。
画像の様に、左がコンデンサーに亀裂が入って容量抜けした状態で、右が正常なコンデンサーに交換後の状態です。
画像で判る通り、容量抜けはあきらかにコンデンサーが変形しており、内部で破裂が起こったことを物語っています。


テスターでコンデンサー・フィルムコンデンサーをチェックする方法
コンデンサは電子機器において非常に重要な役割を果たしていますが、劣化や故障が発生すると、その性能が大きく損なわれることがあります。
電解コンデンサの場合、内部の液体が漏れ出す「電解コンデンサ液漏れ」が発生することがあり、これが爆発の原因となることもあります。
そこで、テスターを使ってコンデンサやフィルムコンデンサをチェックする方法を詳しく解説します。
テスターを使用することで、コンデンサの容量や内部抵抗を測定することができますが、テスターを使う際は、まずコンデンサの端子から電源を切り、放電を行うことが重要です。
放電を行わないと、残留電気によりテスターや自分自身が損傷する危険性があります!放電の際は、抵抗器を使って行うと安全です。
次に、テスターの設定を適切に行います。
コンデンサーを抵抗の測定モードで測定すると、コンデンサーには電源を接続されているのと同じ状態になります。
学生時代に習った、コンデンサーに直流電源と交流電源を接続したときのふるまいを、もう一度思い出してください。
コンデンサーは交流電源は良く流しますが、直流電源を接続した場合は、一瞬電流が流れ、そのあとは無限大の抵抗値を示しましたよね?
テスターでも同様の事が言えます。
つまり、抵抗測定モードでコンデンサーを計ると、一瞬針が触れますが、その後は無限大の抵抗を示すのが正常なコンデンサーのふるまいと言えます。
さらに、コンデンサの外観も重要なチェックポイントです。膨らみや変色、液漏れなどの異常が見られる場合、爆発のリスクが高まります。
電解コンデンサは、劣化が進むと内部の圧力が上昇し、最終的には破壊に至ることがあります!こうした異常を早期に発見するためには、定期的な点検が不可欠です。
テスターを使ったコンデンサのチェックは、非常に効果的な方法ですが、使用する際は十分な注意が必要です。
特に高電圧がかかっているコンデンサに関しては、感電の危険があるため、適切な知識と技術を身につけてから行うことをお勧めします。
これはテスターによるコンデンサーの簡易的な測定方法で、正確な容量まで知ることは出来ません!そういった場合はコンデンサー専用のテスターがありますので購入してみるのも良いでしょう。
今回はかいつまんでしかせつめいしていませんが、「エンジニアの電気屋さん」では、この辺のことをさらに詳しくかいせつしていますので、おすすめです。


尚、エンジニアの電気屋さんでは、主にセラミックコンデンサと電解コンデンサを対象に計測していますが、フィルムコンデンサーでも同じことです。
劣化している膨らみがあるコンデンサの見分け方
膨らみとか劣化以前に、見たら明らかに様子がおかしいのでわかります。
電解コンデンサーの場合、特に筒形なので、他と明らかに異常に膨らんでいるコンデンサーがあったら、それはもう機器が故障する前兆です。
この劣化しているふくらみがあるコンデンサーは、特に電源周りの高電圧が印加される部分に多いです。
経験則ですが、何らかの原因でトランスから正常な電圧が供給されなくなった時などに起こりえます。
コンデンサーのショートでは、短絡なので殆どコンデンサーに影響がないことが多いです。
他でも解説していますが、電解コンデンサーは他のコンデンサーとは異なり、パッケージがアルミで、しかもあえて柔らかい素材を使用しています。
その為、膨らみやすいです。
電解コンデンサーという性質上、内部は電解液が満たされていますので、これが高温になれば当然ガスが発生し、内圧が上昇する事は言うまでもありません。
コンデンサーが劣化したかな?ふくらみは?と、気になる場合は、まずは基板上の他のコンデンサーと形の具合を確認する事をお勧めします。
コンデンサーを過電圧破壊するとどうなるのか実験からの爆発!
コンデンサーの仕組みや、耐圧を超えて電圧を印加すると爆発してしまう事の原理をお話ししました。
コンデンサーの仕組みを加味した上で、実際にコンデンサーが過電圧破壊により爆発をするのか実験してみます。
実験に使った部品や回路の実体配線図を載せておきますが、もし同じ実験を試される方は、ゴーグルを着用して周りに可燃物が無い状態で、安全に注意して行ってください。
また、何度も書きますが、これはあくまでコンデンサーに耐圧を超えた過電圧をかけると危険だよ!部品選定を正しく行わないと、事故が起こるという事例として紹介しますので、このような用途でコンデンサーを使用する事を推奨するものではありませんので、ご了承ください。

実にシンプルですね!回路図の”照明器具”という文言は、間違えですので無視してください。
今回実験で使用した端子台です!
爆発の衝撃で汚れたりヒビが入る可能性がありますので、端子台はまとめて購入しておくことをおすすめします。
ただ、電解コンデンサーをコンセントに繋ぐというとてもシンプルな回路で実験を行いますが、いきなりコンセントに入れた瞬間に爆発すると危険です。
その為、安全と心の準備の為にスイッチを取り付けました。

スイッチを取り付けると書きましたが、やっぱスイッチを付けるのが面倒だったので、色々検討した結果、テーブルタップと電源コードを差してスイッチONとする事にしました。
但し、コンデンサーとコードの接続は、端子台などを使うなどしてズレない場所に固定してください。
コードが宙ぶらりんのまま実験を行うと、思わぬ状態でズレたり外れたりして、別の危険が増す為、これが出来る最低限の安全対策です。
勿論、実験する時は長袖長ズボンでゴーグルの着用は必須です。(破片はどこに飛ぶか分からないので、出来ればアクリルカバーなどで覆い、安全を担保してください)

余った木材に端子台を固定し、そこに16Vの電解コンデンサーと、電源コードを接続しました。
木材は、机にバイスクランプで完全に固定し、引っ張っても動かないように固定しました。
スイッチならお好きなもので何でも構いませんが、スイッチ自体にも耐圧がある事を忘れないでください。
スイッチを着けるのが面倒な場合は、スイッチ付の延長コードを利用するのも手ですね。
今回のテーマのコンデンサーに関わらず、電気部品には全ての部品に耐圧が存在し、かけてよい電圧・流して良い電流が決まっていますので、注意してください。
結果は当然ですが、コンデンサーは過電圧に耐えられず、過電圧破壊して爆発します!
動画でも判るように、かなり大きな音と大量の煙が発生しています。(ガス化した電解液が原因による白煙)

何度も確認しますが、ゴーグル・長袖・長ズボンを着用しましたか?安全対策を十分に行い、怪我のないように実験しましょう。
また、コンデンサーが爆発したときに発生した白煙は、電解液を含んでいて有毒ガスなので、なるべく吸わないように注意してください。
耐圧を超えたコンデンサーの爆発
怪我のリスク
有毒ガス発生
感電
火災
過電圧を印可した電解コンデンサーは、爆発して飛散物が周囲に飛び散る可能性がある他、爆発したときに発生した白煙は有毒ガスです。
コンデンサーが爆発すると、内部の絶縁体やプラスチック部分が発火し、火災の原因になります。
周囲に飛び散った破片は、アルミや電解液の為、意図しない感電を引き起こす原因になります。
- コンデンサー爆発による製品の事故・故障事例(電源の爆発事故)
- 爆発事故が起きやすいコンデンサーの種類を詳細解説!
- モーターコンデンサーの発熱は過電圧が原因?
- 過電圧破壊=コンデンサショートなの?
- コンデンサー爆発はなぜ?調べ方や劣化原因まとめ
コンデンサー爆発による製品の事故・故障事例(電源の爆発事故)
以下のリンクにはセンシティブな内容が含まれます。事故による刺激的な内容や、クレームの内容を見るのが不快な方はリンクをクリックしない様お願いいたします。
又、当サイトでは、アマゾンで紹介している特定商品を批判したり中傷・攻撃する事が目的ではありません。
あくまで部品選定を誤ると、コンデンサー爆発による危険性の一例として取り上げました。
電解コンデンサーの外装はアルミで、内部に入っている電解液はアルカリ性の事が多いため、破片が目に入ると大変危険という事をお伝えしました。
何度も同じことを書きますが、電子部品の部品選定は選定や印加する電圧を間違えると、時に破裂したり発火したり故障や事故の原因となる事を覚えておきましょう。
実験中、危険なガスを吸わない為に、フルフェイスのガスマスクを使用するのがお勧めです。
以下の製品は、1950年代のソ連製のガスマスクですが、防毒ガスマスクとしても十分機能するでしょう。
爆発事故が起きやすいコンデンサーの種類を詳細解説!
- 特徴: アルミ電解コンデンサーは、電解液を使用しており、過電圧に弱い。
- 発火メカニズム: DC過電圧で酸化皮膜が破壊され、ショート電流が流れる。
- 防爆弁: 内圧が上昇すると防爆弁が作動し、ガスが放出される。
- 発火のリスク: 内部抵抗による発熱で電解液が気化し、発火する可能性がある。
- 対策: 適切な電圧で使用し、定期的な点検が必要。
アルミ電解コンデンサーは、定格電圧を超える過電圧がかかると、内部の電解液が気化し、爆発や発火を引き起こす可能性があります。
特に、定格電圧の1.5倍以上の電圧がかかると、爆発的な反応が生じることがあります。
フィルムコンデンサーは、絶縁破壊が起こると長時間燃え続ける特性があり、過電流や過熱によっても故障することがあります。
内部でショートが発生すると非常に高温になり、周囲の材料を燃やす可能性があります。
特に、機械的ストレスや製造上の欠陥によってクラックが入ると、ショートを引き起こしやすくなります。
雷サージなどの過電圧から回路を保護するために使用されますが、自身が過熱して燃えることがあります
今後、様々な電気実験を行うのであれば、安定化電源は持っておくと非常に便利な電源です!
いちいち電池を何本も接続したりするのは非常に面倒ですよね?
モーターコンデンサーの発熱は過電圧が原因?
モーターコンデンサーは、モーターの起動や運転において非常に重要な役割を果たしていますが、過電圧による発熱が問題視されています。
過電圧がどのようにモーターコンデンサーに影響を及ぼすか、またその結果としてどのような問題が発生するのかを詳しく見ていきましょう。
まず、過電圧とは、コンデンサーが許容する電圧を超えた電圧がかかることを指します。
モーターが動作する際、特に起動時には瞬間的に高い電圧がかかることがあります。
この高電圧がモーターコンデンサーにかかると、内部の絶縁体が破壊されることがあり、これが原因で発熱が生じ、その結果、コンデンサーの劣化や故障を引き起こすことになります。
具体的には、モーターコンデンサーは通常、定格電圧の1.5倍から2倍の電圧に耐える設計がされていますが、過電圧が持続的にかかると、内部の絶縁体が劣化し始めます。
これにより、内部抵抗が低下し、さらなる発熱を招くことになり、最終的には、コンデンサーが爆発する危険性もあり、非常に危険です。
また、発熱が続くと、モーター自体にも影響を及ぼします。
モーターの温度が上昇すると、他の部品にも負担がかかり、全体の性能が低下する原因となります。
コンデンサーが故障すると、モーターの回転速度が不安定になり、効率が低下します!このような状況が続くと、モーターの寿命が短くなり、最終的には交換が必要となる場合があります。
過電圧による発熱を防ぐためには、モーターの設計段階から適切な電圧管理が必要です。
過電圧保護回路を設けることで、モーターが正常に動作する範囲内で電圧を制御することができます。
また、定期的な点検が重要であり、コンデンサーやモーターの状態を把握することで、早期に問題を発見し、対策を講じることができます。
このように、モーターコンデンサーの発熱は過電圧が大きな原因であり、その影響はモーター全体に及ぶことがあるため、注意が必要です。
定期的なチェックと適切な管理を行うことで、故障を未然に防ぎ、安全にモーターを運用することができます。
以下に、コンデンサーが発熱する原因をテーブル形式でまとめました。
原因 | 説明 |
---|---|
劣化 | 長期間使用することで内部の絶縁体が劣化し、抵抗が低下して発熱が生じる。 |
過電圧 | 許容電圧を超える電圧がかかると、内部が破壊され、異常な発熱を引き起こす。 |
ショート | コンデンサーの端子間で異常な電流が流れることで、瞬時に発熱が生じる。 |
電解コンデンサ液漏れ | 電解コンデンサ内部の液体が漏れ出すことで、絶縁性が低下し、発熱や爆発のリスクが高まる。 |
環境温度の上昇 | 高温環境での使用により、コンデンサーがさらに発熱し、故障の原因となる。 |
不適切な回路設計 | 過剰な負荷や不適切な設計によって、コンデンサーに過剰な電流が流れ、発熱することがある。 |
余談ですが、交流で使用するモーターや直流のモーターに並列で取り付けるコンデンサは用途が違います。
直流の玩具のモーターなどに良く取付られるコンデンサーは、電子機器のノイズの発生を吸収する為に取り付けられています。
過電圧破壊=コンデンサショートなの?
過電圧破壊とは、コンデンサーが過剰な電圧に曝された際に発生する現象です。
コンデンサーは、電気エネルギーを蓄える役割を持つ重要な電子部品ですが、その耐圧を超えると内部構造が破壊されることがあります。
特に、電解コンデンサは過電圧に対して非常に敏感であり、劣化が進行している場合、より早く故障する可能性があります。
過電圧が原因でコンデンサが破壊されると、内部の電解液が蒸発し、圧力が高まることで最終的には爆発することがあります。
この場合、膨らみや異常な音が出たり、外観が変形するなどの症状が現れます。
これらの症状は、過電圧による破壊の初期兆候として見分けることができ、故障したコンデンサーを調べる方法としては、テスターを使用することが一般的です。
テスターで抵抗値を測定し、正常な値と比較することで、故障の有無を診断できます。
例えば、正常なコンデンサーは数百オームの抵抗を示しますが、故障した場合は無限大の抵抗やゼロに近い値を示すことがあります。
過電圧による破壊の原因は様々ですが、主に電源の異常や回路設計のミスが挙げられます。
これらを避けるためには、使用するコンデンサーの定格電圧を常に確認し、適切なものを選ぶことが重要です。
また、コンデンサーの劣化を防ぐために、定期的なチェックを行うことも推奨されます。
特に古い機器では、コンデンサーの状態をしっかりと確認することが必要です。
異常が見つかった場合は、早めに交換することで、さらなる故障を防ぐことができます。
過電圧による破壊は、コンデンサーショートを引き起こす要因にもなり得るため、注意が必要です。
このように、過電圧破壊とコンデンサショートは密接に関連しており、適切な知識を持つことが重要です。
特に電解コンデンサの取り扱いには細心の注意を払い、定期的に状態を確認することが、故障を未然に防ぐための鍵となります。
コンデンサー爆発はなぜ?調べ方や劣化原因まとめ
コンデンサーは、多くの電子機器において重要な役割を果たしていますが、時には爆発や故障を引き起こすことがあります。
では、コンデンサーが爆発する原因は何でしょうか?この問題を理解するためには、劣化、過電圧、ショートといった要素を考慮する必要があります。
コンデンサーの劣化が爆発の主な原因の一つです。
長期間使用されると、内部の絶縁体が劣化し、特に電解コンデンサでは「電解コンデンサ液漏れ」が発生することがあります。
この液漏れは、内部の圧力を高め、最終的には破壊を引き起こすことがあります。
劣化の兆候を早期に発見するためには、定期的な点検が重要です。テスターを使用して、コンデンサーの容量や内部抵抗を測定することで、劣化の進行を確認できます。
次に、過電圧もコンデンサーの故障を引き起こす大きな要因です。
過電圧がかかると、コンデンサー内部の絶縁体が破壊され、異常な発熱を引き起こします。
特にモーター回路では、起動時に瞬間的に高い電圧がかかることがあり、これがコンデンサーに悪影響を及ぼします。
過電圧による発熱は、他の部品にもダメージを与え、全体のシステムに不安定さをもたらします。
ショートによる故障も無視できません。
ショートは、コンデンサーの端子間で異常な電流が流れる状態を指します。
これが発生すると、コンデンサーは瞬時に過熱し、最終的には爆発する可能性があり、劣化したコンデンサーはショートのリスクが高くなりますので、注意が必要です。
爆発の具体的なメカニズムについて理解することも重要です。
コンデンサー内部での発熱やガスの生成により、圧力が急激に上昇し、最終的には外部に破裂することがあります。
この現象は、特にフィルムコンデンサーでも見られ、フィルムコンデンサーは比較的安定していますが、過電圧や劣化が進むと爆発のリスクが高まります。
コンデンサーの爆発を防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
調べ方としては、目視による異常の確認に加え、テスターを使用して電圧や容量を測定することが有効です。
特に異常が見られるコンデンサーは、すぐに交換することが推奨されます。
最後に、コンデンサーの爆発が発生した場合、その影響は大きいです。
周囲の部品や回路にダメージを与えるだけでなく、作業者や周囲の人々に危険を及ぼす可能性があります。
したがって、コンデンサーの管理とメンテナンスは非常に重要です!適切な知識を持ち、定期的にチェックを行うことで、安全な使用が可能になります。
以上のように、コンデンサーの爆発は、劣化、過電圧、ショートなど様々な原因によって引き起こされることがわかります。
電解コンデンサーは、平板を向かい合わせ、パッケージ内を電解液で満たしたものです。
コンデンサーの容量抜けや爆発・劣化の原因は主に、耐圧を超える温度や電圧を印加したことによる過電圧破壊である事を動画と画像で解説しました。
特に電解コンデンサーはパッケージがアルミで出来ていますので、何らかの原因で過電圧破壊が起こった場合は、爆発して破片が飛び散る危険性があるので、部品の選定は重要である事もわかりました。
容量抜けでコンデンサーが劣化しているかどうが確認する方法は、耐圧を超えた過電圧や温度を加えると、電解コンデンサーが全体的に膨らみ膨張するので、目視でも確認する事が出来ます。
特に電源周りでは容量の大きな電解コンデンサーを使用している事が多く、容量抜けによるコンデンサーの劣化は、電源の品質を悪くする原因となります。
コンデンサーが容量抜けで劣化すると、sin波である交流電源をうまく平坦な直流に変換する事が出来なくなります。
その為、電源だけではなく、その電源に接続されている本体の電子機器にも故障を含め、多大な影響を与える原因になります。
最後に大事な事なのでもう一度書きます!
今回の実験はコンデンサーの過電圧破壊を意図的に見せた爆破実験です。
本来コンデンサーをこのような用途で使用するべきではありませんし、怪我をする原因となる為、以下の赤印をもう一度確認して実験を行ってください。
もし実験を行う場合は、電気工事士の免許を持った先生の監督の元、安全管理を徹底して、全員がゴーグルを装着した上で実験を行ってください。
また、上記に乗せたリンクはアマゾンで販売している特定の商品を中傷・批判・攻撃する趣旨の内容ではありません。
コンデンサーは他の部品と比べて発火や爆発等の事故につながりやすい部品ですので、部品選定は正しく行いましょうというお話でした。
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