テスラコイルの作り方と電磁波の影響や危険性、使い道について詳しく解説します。
テスラコイルは天才科学者ニコラ・テスラが発明した高電圧・高周波を発生させるコイルで、度々楽器や演奏のパフォーマンスとしても使われますが、その使い道は多岐に渡ります。
テスラコイルで空気を電離させて発生したオゾンは酸化力が大変強く、0.5ppm以上の濃度では目の痛みや呼吸障害や胸痛が発生するとも言われています。
今回の実験では、人体に影響を及ぼさない子供や学生でも楽しめる理科の実験程度の安全な範囲でテスラコイルを製作しプラズマを発生させ、高周波や放電、ワイヤレス給電の基礎原理、人体への危険性について学びます。
影響は極めて少なく以下のような事が起こる事は稀ですが、この実験では高周波・高電圧・放電・プラズマを発生させます。場合によっては機器の誤動作や故障、感電などの危険性もある為、医療機器を取り付けている方や、小さい子供やペットがいる室内ではオゾン臭が不快に感じ、高周波がノイズの原因になる場合がありますので、安全に注意して行ってください。
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記事の要約とポイント
- テスラコイルは発生したオゾンを吸い続けると、濃度によっては死亡する程酸化力が高く危険性のある気体を発生させる。
- テスラコイルの使い道は、主に科学実験、プラズマ音を利用した楽器の演奏、発生した電磁波でワイヤレス給電、殺菌や虫よけなど多岐に渡る。
- テスラコイルは、天才科学者ニコラ・テスラが発明したコイルで、現在では交流電流・電動機・トランス他テスラの作った機器は私たちの生活に欠かせないものとなっている。
テスラコイルに危険性はあるのか?電磁波の人体影響や使い道は?
結露から言ってテスラコイルに危険性があるのかと言えば、あります。
勿論、電圧や流れる電流やプラズマに触れる時間にもよりますが、高周波で放電するプラズマは、今回の実験回路で制作したものは触ればビリッとします。
しかも、マッチや紙を近づけて放電させれば、実際に火が付きます。
何度も書いた通り、テスラコイルは空気を励起させてオゾンに変えてしまうほどのパワーを持っていますので、小規模ながらオゾンが発生します。
今回の実験では人に健康被害が出るほどのオゾンは発生しませんが、それでもあの強烈で独特なオゾンの臭いだけで具合が悪くなる場合もありますので、注意が必要です。
また、テスラコイルで発生した高周波の電磁波は、精密機器に影響を与える可能性がありますので、なるべく動作中のスマートフォンなどの近くでは使用しないよにしましょう。
ちなみに、テスラコイルの近くで携帯電話を利用した時、どうなるかは故障するか圏外になり高周波ノイズで一時的に電波が入らなくなることがあります。
スマートフォンに使用されているリチウムイオンバッテリーは熱を帯びると発火する危険性もあるので、注意してください。
モバイルバッテリーが発火する危険性に関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご覧ください。
テスラコイルの危険性
感電
高周波
オゾン
異臭
ノイズ
テスラコイルは、高周波・高電圧を発生させ、酸化力の強いオゾンや、高周波による電子ノイズを発生させる可能性があり、規模にもよりますが、感電の危険性があるので注意が必要な実験です。
- テスラコイルとは何なのか?シンプルな回路ながら原理はとても複雑
- コイル制作に必要な電子部品や値段・道具について解説!
- 本体の作り方と部品:VP25塩ビ管と0.2mmホルマル線
- 放電・発振させる部品:トランジスタ・抵抗
- 実験機を作るのに必要な道具は?半田ごて・ニッパーがあればOK
テスラコイルとは何なのか?シンプルな回路ながら原理はとても複雑
ここで少しテスラコイルの原理や開発者のニコラ・テスラについてお話しします。
開発者のニコラ・テスラは、1856年から1943年にかけて様々な電気機器を開発した天才科学者です。
同じ時期には有名なエジソンがおり、確かに電球・電話など様々な発明品と功績を残して来た人物ではあります。
しかし、エジソンはテスラと比べると単なる実業家で、テスラ程の技術や電気知識は無かったと思われます。
私たちが普段モーターや、交流電源を使って生活に必要な様々な電子機器を使用できるのも、テスラの交流電源の発明があったからこそです。
テスラと言えば、テスラコイルや交流電源がとても有名ですが、テスラの技術や知識はこれだけにとどまらず、レーザーなどの軍事兵器の開発や、フィラデルフィアでのテレポーテーション。
蛍光灯、トランスなど多岐に渡ります。
スピリチュアルな世界でもテスラの人気は絶大で、有名なテスラコード369を解き明かせば量子力学やこの世の構成原理全てが解き明かされると言われています。
テスラが最後に亡くなったホテルの部屋はニコラ・テスラの聖地となっており、当時のまま保存された室内は、今でも多くの宿泊客が訪れるほど人気の観光地です。
テスラが書いた論文は、研究所と共にいくつかが消失したとも言われており、その関係に政府やCIAとのつながりも噂されています。
私も、電気関係の技術に関わったものの一人としてニコラ・テスラはとても尊敬しており、壁画として飾るほどニコラ・テスラを崇拝しています。
ニコラ・テスラがどれだけ偉大な科学者だったか、ウィキペディアだけではわかりにくいので、NHKで以前放送されていた、フランケンシュタインの誘惑という番組が非常におすすめです。
ほかにも、ヒストリーチェンネルでは、ニコラ・テスラが資料や遺品の探索や、テスラが開発した強力な軍事兵器について、動画内で検証を行っています。
ニコラ・テスラについて、テスラの人生や人なりが動画でまとめらています。
テスラコイルの基礎はトランスと殆ど一緒です!
1次コイルと2次コイルから構成されており、巻き数比に応じた高電圧が発生しますが、こんな単純なものではありません!
放電長を正しく伸ばそうとすると、厳密な等価回路の計算の他に、実験の環境に非常に左右される為、非常に奥の深い回路となっています。
\[ \frac{Vp}{Vs}=\frac{Np}{Ns} \]概要をざっくり解説すると、1次側に1回巻で1Vの電圧を加え、2次側に1000回巻のコイルを作ると、1000V(1kV)が出力されるという公式です。
例えば、同じテスラコイルを2台製作して、それぞれ別の環境で動作させると、環境によっては放電長が全く異なるのです。
これは、空気中における圧力や、湿度など様々な要因が関係してくるからです。
これらを厳密に再現する事は大変難しいので、殆どの場合トライアンドエラーの試行錯誤で作られることが多いようです。
コイル制作に必要な電子部品や値段・道具について解説!
テスラコイルを製作してプラズマや電磁波を発生させるには、まずテスラコイル本体を作らなければ話になりません。
テスラコイルの回路は大きく分けて、電磁波を発生させる元となる発振回路とテスラコイルで電磁波やプラズマを発生させるコイル部分で分かれています。
それぞれの部品や制作に必要な道具について解説します。
内部にテスラコイルが組み込まれた、モジュールタイプの高電圧発生装置を使った、プラズマの発生方法・危険性については、下記の記事でまとめていますので是非合わせてごらんください。
使わなくなった蛍光管のミニグローランプを使ってミニ・プラズマボールを作る実験について解説しています。
本体の作り方と部品:VP25塩ビ管と0.2mmホルマル線
テスラコイルを作るには、水道配管用の塩ビパイプが便利です。どこにでも売ってますし、テスラコイルを作る人の殆どがこの塩ビ管を使って製作しています。
今回は、水道配管用のVP25塩ビ管を使ってテスラコイルを製作します。
どこのホームセンターでも必ず手に入るパーツで、塩ビ管は当ブログでも何度も出てくる給水管用の肉厚のVP25塩ビ管を使用しています。
塩ビ管には、ホルマル線が通る程度の小さな穴をあける必要がありますので、1mm程度のドリルビットも一緒に購入することをお勧めします。
これはかなりの長さが必要で、家電量販店やホームセンターでは手に入らないので、電子部品店や通販で手に入れるしかありま