アースジェットは害虫には神経毒として作用しますが、人体への影響は少なく、天然成分も一部使用されているので比較的安全な殺虫剤ですが、部屋にまくのは注意が必要ですので、その理由について解説します。
アースジェットには、揮発性の高い薬剤と低い薬剤が混合されているので、部屋にまくと即効性とまちぶせ効果が期待でき、後から来たカメムシについても効果が期待できます。
猫や布団にかかった場合は注意が必要で、ペットの健康被害や、布団にかかった場合は色落ちや変色の可能性があるので注意が必要です。
アースジェットの人体への影響や、部屋にまくとカメムシや不快害虫に効果があるのかを解説します。
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アースジェット人体への影響!部屋にまくのは危険?カメムシは死ぬ?ポイント
- アースジェットの人体への影響は虫よけに含まれるディートよりも比較的安全性が高いとされている。
- アースジェットを部屋にまくと、即効性と遅延性の薬剤の混合でまちぶせ効果が期待できる。
- アースジェットはカメムシ以外にも、ゴキブリを初め不快害虫150種類に効果的とされる。
アースジェット人体への影響は?部屋にまくことで健康被害は?
アースジェットが人体へ及ぼす影響は最小限で、部屋に撒いても人に重篤な副作用が起こる成分は使用されていませんが、ペットや子供、家具などには注意が必要な場合があります。
アースジェットには様々なタイプや製品がありますが、今回は私が愛用している様々な害虫に効果がある、『150種の害虫まるごと退治!虫コロリアーススーパージェット』:以下、アースジェットに統一の成分や効果を元に解説します。
アースジェットはその多くが不快害虫に対し、専門性と選択性が高い薬剤ですが、ゴキブリ用、ハエ・蚊用、蜂・アブ用など全ての種類を持っていると、コストもかかりますし、いざというときに無くて困る事があります。
自宅で使用する時は出来るだけコストや数量を抑え、一本の薬剤で多くの害虫を駆除したいものですが、そんな時に便利なのが、先ほど紹介したアースジェットの『150種の害虫まるごと退治!虫コロリアーススーパージェット』です。
アースジェットを部屋にまくと人体への影響や、その他どのような影響があるのかを調べてみました。
アースジェットの人体への影響を知る為に、記載されている有効成分を見てみると、『d-T80-フタルスリン』『ピレトリン』『ビフェントリン』の3種類の有効成分が含まれている事がわかります。
他にも、薬剤を散布する為に、第三石油危険等級Ⅲのケロシンが含まれている事が分ります。
d-T80-フタルスリン、ピレトリン、ビフェントリンは、いずれもゴキブリやカメムシなどの害虫駆除に使用される代表的な殺虫剤成分ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。
作用メカニズムは、d-T80-フタルスリンは不快害虫にとって神経毒で、ゴキブリをカメムシを初め神経系に作用し、麻痺させて死に至らしめます。
ピレトリンも神経毒の一種で、ゴキブリの神経系に作用し、興奮させて死に至らしめます。
ビフェントリンの殺虫効果は、ナトリウムチャネル阻害作用で、ゴキブリやカメムシの神経細胞の膜にあるナトリウムチャネルを阻害し、神経伝達を遮断して死に至らしめます。
期待される効果として
d-T80-フタルスリンは速効性と持続性に優れており、ゴキブリやカメムシを素早く駆除し、効果が長持ちします。
ピレトリンは速効性に優れていますが、持続性は短いのが特徴の神経毒で、素早くゴキブリやカメムシを駆除したい場合に適しています。
ビフェントリンは、ノックダウン効果と持続性に優れており、ゴキブリを素早く動きを止めて駆除し、効果が長持ちし、ビフェトリンがアースジェットのまちぶせ効果一か月を謡う理由の一つです。
高い安全性があり、
d-T80-フタルスリン・ビフェトリンは、人やペットに対して比較的低毒性ですが、誤飲や誤食には注意が必要です。
ピレトリンは天然由来の成分なので、人やペットに対して比較的安全性の高い殺虫剤です。
その他の効果や注意点として、d-T80-フタルスリンは揮発性・持続性共に高いため、広い範囲に効果を発揮できますが、ピレトリンは揮発性が高いため即効性があり、狭い範囲での使用に適しています。
ビフェントリンはまちぶせ一か月効果を謡う主成分で、揮発性が低いため、効果が長持ちします。
成分名 | 作用メカニズム | 効果 | 安全性 | その他 |
---|---|---|---|---|
d-T80-フタルスリン | 神経毒 | 速効性・持続性 | 比較的低毒性 | 揮発性が高い |
ピレトリン | 神経毒 | 速効性 | 高い | 揮発性が高い |
ビフェントリン | ナトリウムチャネル阻害剤 | ノックダウン効果・持続性 | 比較的低毒性 | 揮発性が低い |
どの殺虫剤成分を選ぶべきかは、対象となる害虫、使用場所、安全性などの状況によって異なりますがアースジェットのスーパージェットは一本で様々な害虫に効果が期待できます。
複数の殺虫剤成分を組み合わせた製剤も多く販売されているので、状況に合わせて使い分けることをおすすめします。
アースジェットに入っているのは殺虫剤の成分ですが、虫よけ薬によく入っているディートの毒性について、『医師会から注意喚起』されているので、報告内容を添付します。
今回紹介した、アース製薬の虫コロリアースのスーパージェットに関する詳細は本家サイトを参考にしてください。
アースジェットを部屋にまくとカメムシは死ぬ?カメムシ対策になる?
アースジェットを部屋にまくと、カメムシが潜伏している場所にもよりますが、カメムシを殺虫する効果が期待できます。
先ほども解説した通り、アースジェットの殺虫成分は3種類あり、神経毒が主成分で、他の殺虫剤が忌避効果が期待できる成分が添加されているのに対し、アースジェットはゴキブリやカメムシなどの不快害虫を完全に殺しにかかっているという殺虫剤です。
薬剤には直ぐに拡散する揮発性の高い物や、まちぶせ効果のある薬剤が含まれているので、出来るだけカメムシに直接噴射した方が部屋にまくよりは効果的ですが、ビフェントリンを含めることで、まちぶせてやってきたカメムシを殺虫する事が出来ます。
前回の記事でも解説しましたが、ゴキブリ同様、カメムシも薬剤耐性を持ちやすい害虫ですので、アースジェット以外にも、大量にカメムシが発生する場合には、複数の薬剤で対応すると効果的です。
カメムシに効果的な薬剤成分はいくつかあり、代表的な薬剤がピレスロイド系殺虫剤と、ネオニコチノイド計殺虫剤です
ピレスロイド系殺虫剤のシフェノトリンは、速効性と持続性に優れ、カメムシの薬剤耐性にも比較的強いと言われています。
ペルメトリンは広範囲に効果を発揮し、卵にも効果があると言われており、エトフェンプロックスは速効性があり、カメムシの忌避効果も期待できます。
ネオニコチノイド系殺虫剤のクロチピラミンは速効性と浸透性に優れ、葉の裏側などに潜むカメムシにも効果があります。
イミダクロプリドは、速効性と持続性に優れ、土壌にも効果があると言われています。
忌避効果と殺虫効果の両方の効果が期待できるジノテフランは、速効性と持続性に優れ、カメムシの忌避効果も期待できます。
アースジェットが猫や布団にかかった!人体以外の影響は?
アースジェットが猫や布団にかかった場合は、ネコは直ぐに洗う必要がありますし、布団にかかった場合は、ケロシンが原因で色落ちや変色する可能性があるので注意が必要です。
アースジェットを部屋に撒くと、今いるカメムシや、潜伏しているカメムシに対しても効果的ですが、人体への影響以外に猫や布団にかかっても問題ないのでしょうか?
解説した通り、主成分の薬剤三種類は比較的安全性の高い薬剤なので、直性飲み込んだり、多量に吸い続けて居ない限りは問題ない事が多いですが、他にも注意が必要な成分が添加されています。
それは、殺虫スプレーには例外なく含まれている、ケロシンです。
ケロシンは、殺虫剤の成分とは関係なく、単に薬剤を散布する目的での溶剤やガスとしての役割を果たします。
このケロシンですが要するに灯油なので、多量に使用すれば部屋に殺虫剤を混ぜた灯油をまいているのと同じ事になります。
灯油も、少量であればすぐに影響の出るものではありませんが、多量に吸い込めば呼吸困難や頭痛、めまい、意識障害を起こす可能性もありますので、特に小さいお子さんやペットの居る家庭では注意が必要です。
他の記事でも書いている様に、ケロシンは溶剤としての役割も果たすので、プラスチック系の素材にかかると、溶けたり変形したりひび割れたりと、劣化を加速する事になります。
塗料が塗ってある家具に多量にアースジェットを噴射すれば、塗料が剥げる事もありますし、灯油ですので、カメムシやゴキブリが居るからと言って、床に多量にまくと滑って転倒などの意外な危険性もあります。
ケロシンは灯油なので、可燃物にも注意が必要です!いないと思いますが、部屋に多量にまいた後に蚊取り線香で追加の駆除を・・・なんて考えると最悪爆発する危険がありますので、ある程度換気を行ってから火を使いましょう。
猫にかかった場合も厄介で、直ぐに風呂に入れて洗う必要がありますし、布団にかかった場合も放置すると変色などの可能性があります。
アースジェット人体への影響!部屋にまくのは危険?カメムシは死ぬ?まとめ
アースジェットの人体への影響や、部屋にまくとカメムシを駆除できるのかについて解説したことをまとめます。
アースジェットの成分は、主に神経毒が三種類入っており、その薬剤三種類で150種類もの害虫に効果的と言われています。
他にもアースジェットのキャッチコピーには、『まちぶせ効果一か月』との記載もあり、このまちぶせ効果を実現している成分がビフェントリンで、カメムシやゴキブリなどの不快害虫の細胞膜のナトリウムチャンネルを阻害して、神経伝達を抑制する効果があります。
他の成分に比べて揮発しにくいという特徴を持っているので、直ぐに薬剤が拡散せず、まちぶせ効果が期待できます。
カメムシやゴキブリなどの不快害虫にとっては神経毒でも、人体への影響は比較的安全と言われており、成分の一部には天然のものが使用されています。
但し、多量に吸引すると健康被害を起こす可能性も指摘されていますので、ペットや子供が居る家庭では、人や動物を別の部屋に移動させてから、使用後暫く換気をした後で使用する事をおすすめします。
また、殺虫剤に例外なく含まれているガスの代わりにはケロシンである灯油が含まれており、可燃物なので、アースジェットと蚊取り線香の両方で殺虫を行う場合は、注意が必要です。
ネコや布団にかかった場合は注意が必要で、ネコは直ぐに洗う必要性があり、布団は色落ちや変色の可能性があるので、中性洗剤などで洗う必要があります。
薬剤耐性を持つ害虫を発生させない為に、薬剤は複数のものを同時に使用するのが最も効果的で、他にもホウ酸やピレスロイド系、ネオニコチノイド系殺虫剤と併せて使用すると高い効果を発揮できます。
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