今回はフローリングの引きずり傷が深い…というタイトルですが、実際に想定している傷の深さはこんなもんではありません!丸ノコで床を切ってしまったレベルで深い傷にもちゃんと対応できる方法で、ホームセンターの補修材料を使って傷をほぼ目立たなくする補法について解説します。
100均で販売しているものだと床の色が合いませんし、浅い傷なら対応できるハンドクリームは油で傷をなじませているだけなので、ハンドクリームが乾いてしまうといずれまた傷が目立ってきます。
ハンドクリームや100均は場当たり的な方法なので、ホームセンターの補修材を使ったフローリングの深い引きずり傷の補修方法を解説します。
スポンサーリンク
フローリングの引きずり傷が深い!ホームセンター材料でガチ補修方法ポイント
- フローリグの引きずり傷が深い場合は、ホームセンターで販売しているウッドシールが最強の補修材。
- フローリングの引きずり傷に、アイロンやハンドクリームはやってはいけない補修法!傷が深い場合には対処できないし最悪剥がれたり滑る可能性も。
- 軽度のフローリング引きずり傷なら、専用の床用ワックスを使用して磨くのがお勧めだが、深い傷には対応できない。
フローリングの引きずり傷が深い!ホームセンターのセメダインで補修
冒頭でもお伝えしましたが、フローリングの引きずり傷が深い場合は、ワックス、ハンドクリームなどで簡単に補修!などと謡われていますが、これは完全に場当たり的な補修方法で、そもそもワックスやハンドクリームは床に塗るモノではないですし、範囲や傷の深さによっては全く意味がありません。
ハンドクリームの主成分は、肌への保湿やうるおい目的で入っている油や保湿剤がメインなので、そんなものを広範囲に床につけて補修したら滑ってかなり危険です。
ハンドクリームにはふくまれていない成分ですが、床用ではないワックスには物によっては、界面活性剤などの撥水作用のある成分が含まれている事があります。
この成分は、水と油をなじませて浮かせる効果があるので、一部ならともかく長期間使用していると、床の表面が傷んだり剥がれたりする可能性もゼロではありません。
ワックスはどこの家庭にもある日用品ですが、ワックスと一口に言っても、整髪料、車の撥水目的のワックス、床用の専用ワックス等、様々な種類があるので、ワックスで簡単にフローリングの深い引きずり傷が補修できる訳ではありません。
前置きが少々長くなりましたが、フローリングの引きずり傷が深い場合は、プロも補修の時に使用するセメンダインのウッドシールを使うのが最もおススメです。
このウッドシールは、フローリングのつなぎ目すらも目立たず補修する事が出来るので、フローリングの引きずり傷が深い場合でも十分に対応可能です。
場当たり的な方法ではなく、ちゃんとフローリングの深い引きずり傷を補修したい方にお勧めです。
フローリングの引きずり傷にハンドクリームをおすすめしない理由!
一つ前の見出しでも理由を少しお話ししましたが、ハンドクリームはそもそも手荒れ用の保護剤なので、主成分が油という事もあり、深いフローリングのひきずり傷に付けると意外と滑ります。
主成分が油なので当然と言えば当然ですね。
フローリングの引きずり傷にハンドクリームを使うことは、一時的な応急処置としては有効ですが、根本的な解決策ではないため、長期的には『効果が一時的である』『べたつきの原因』『コーティング剥離の可能性』『滑る』理由でお勧めできません。
1. 効果が一時的である:
ハンドクリームは、表面の軽微な引きずり傷や引っかき傷を目立たなくするために、油分を与えて光沢を補うことで効果を発揮します。
しかし、効果は一時的なものであり、時間が経つにつれて乾燥したり、摩擦で剥がれたりして、傷が再び目立ってしまう可能性があります。
2. 変色やベタつきの原因になる:
ハンドクリームによっては、フローリングの色を変色させたり、ベタつきや汚れの原因になったりする成分が含まれている場合があります。
特に、濃い色のフローリングや、無垢材のフローリングは、変色しやすいので注意が必要です。
3. ワックスやコーティング剤を剥がす可能性がある:
ハンドクリームの中には、ワックスやコーティング剤を剥がしてしまう成分が含まれているものがあります。
フローリングの表面を保護しているワックスやコーティング剤が剥がれると、傷がつきやすくなったり、劣化が早まったりする原因になります。
4. 滑りやすくなる:
ハンドクリームを塗りすぎると、フローリングが滑りやすくなってしまう可能性があり、特に、小さなお子様や高齢者がいるご家庭では、転倒などの危険性が高まるため注意が必要です。
フローリングの傷を修復する場合は、ハンドクリームではなく、以下のような方法がおすすめです。
軽微な傷であれば、ワックスやコンディショナーでも対応可能だが、目立つ傷には、補修用クレヨンやペンを使うのがおすすめです。
深い傷には、ホームセンターで販売しているウッドシールを使用して自分で補修するか、専門業者に修理を依頼するのが良いでしょう。
ハンドクリームはあくまでも応急処置として使用し、目立たない傷であれば問題ありませんが、長期的な解決策としてはお勧めできません。
傷の状態に合わせて、適切な方法で補修するようにしましょう。
フローリングの引きずり傷にアイロンは絶対NG!余計に酷くなる事も
フローリングの引きずり傷に最悪な方法が、アイロンで熱して元に戻す方法ですが、根拠も無く意味もない方法ですので、絶対にやってはいけません。
おそらく、この方法を考えた方の理屈では、アイロンでフローリングの表面を溶かしたり、木材をアイロンの蒸気でふやかして膨張させるという考えですが、床にとって良い事は一つもないので、安易な情報に惑わされてアイロンで補修などと考えないように注意しましょう。
アイロンでフローリングの表面を溶かす方法ですが、アイロンの熱ではフローリングの表面を溶かすどころか、温度が高すぎて逆にフローリングの変色や変形に繋がるので、アイロンで引きずり傷を補修する方法は、全く意味が無いと言えます。
そもそも、フローリング材のコーティングは熱で溶かす仕様にはなっておらず、フローリングの表面を溶かすのであれば有機溶剤が適切で、熱で溶かす製品仕様ではありません。
続いて、アイロンの蒸気で膨張させるという方法ですが、アイロンの蒸気と熱で膨張させたところで、凹んだ部分が元に戻る訳ではありませんし、熱や水蒸気で膨張させた部分は、直ぐに元に戻ってしまいます。
木に水分を含ませるという事自体が間違いで、逆に水シミの原因となる事がありますし、環境によっては湿気を余計含ませて床を更に傷める原因となります。
アイロンは床の補修には使う事の出来ないまるで見当はずれな補修方法なので、絶対にやってはいけません。
フローリングの引きずり傷が深い場合に直す具体的な方法は?
先ほどお話しした、セメンダインから発売されている、ウッドシールをホームセンターで購入するのがお勧めです。
ウッドシールは大抵どこのホームセンターでも販売されているので、気軽に購入する事が出来ますが、ウッドシールを使う場合に他に購入すると良いものが二つあるので紹介します。
それが、コーキングヘラと、養生テープです。
コーキングヘラは広範囲にわたって凹んでいる時などに、シール材を平らにするときに使用します。
養生テープは、床に張り付けても直ぐに剥がす事が出来るテープで、様々な用途で使用されますが、主にシリコンコーキングする時や、今回の様に目地の補修にも使われます。
セロテープの様に張り付けてもベタベタする事もないですし、直ぐに剥がす事が出来るので、DIYにはとてもおススメです。
ウッドシールを購入する時には、床材に対する様々な色がありますので、フローリングの切れ端などがある場合は、出来れば持参して色合わせして購入する事をおすすめします。
暗い色のフローリングに、明るい色のウッドシールを使用すると目立ってしまいますので、注意が必要です。
上記の様に、フローリングの隙間部分の目立つ場所に沿って養生テープを貼ります。
養生テープの張り方が作業のほぼ9割を占めていると言っていい程、大切な工程なので、しっかり引きずり傷の部分や、深い傷に合せて貼り付けます。
今回は、あえて引きずり傷よりもひどいつなぎ目の補修も、ウッドシールがあれば目立たずに補修できるという実例で紹介しています。
とても大きな隙間が確認できますが、色に合ったウッドシールを購入し、養生テープできちんと補修してから作業すれば、引きずり傷以上にこれだけ大きな深い目立つ隙間でも、殆ど目立たずに補修する事が可能です。
傷やつなぎ目はそのままにしておくと、そこにゴミが入って余計に引きずり跡や隙間が目立つので、アイロンやハンドクリームなど場当たり的で一時的な方法に惑わされずに、適切な方法で補修する事をおすすめします。
この補修は、つなぎ目部分を均すのに、ティッシュペーパーを使用していますが、先に紹介したコーキングヘラやいらなくなったキャッシュカードの切れ端でも代用できます。
施工した直後の画像なので多少波打っていますが、シール材が乾くころには、重力で少し波打っている分も平均化されるので、問題ありません。
ウッドシールは意外にも粘度が低く、自重で直ぐに平らになってしまいます。
フローリングの引きずり傷が深い!ホームセンター材料でガチ補修方法まとめ
フローリングの引きずり傷が深い場合にガチで直す最強の方法について解説しました。
プロも使うフローリングのキズ補修としては、ウッドシールが最強の方法だと思いますし、業者も実際に修理の時に使っている方法ですし、ウッドシール自体が安価なので、個人でフローリングの引きずり傷を補修するにもとても再現性のある方法ですし、軽いフローリングの引きずり傷から、深い傷や、フローリングのつなぎ目まで対応可能な、とても応用範囲の高いシール材です。
ただ、一つデメリットがあって、床材に共通して言える事ですが、それぞれの部屋で異なる色合いの床材を使用していると、それに合わせてウッドシールをいくつも購入しなければいけない点のみデメリットです。
一本購入して置けば、傷やつなぎ目程度であれば使い切る事はほぼないですが、床以外にも、ちょっとした目立たない隙間などにも十分使用する事が出来ます。
ウッドシールを使って、フローリングの引きずり傷を目立たなくするポイントは、何と言っても養生作業が9割を占めています。
養生をきちんと行う事で仕上がりが決定すると言っても過言ではありません。
状況によっては、コーキングヘラを使う方が効率的に補修できる場合もありますが、殆どの場合は傷に塗ってティッシュでなじませるだけでも大分違います。
やってはいけないフローリングの深い引きずり傷の補修方法についても解説しました。
フローリングの傷を、簡単に補修する方法として、ハンドクリームやアイロンなどと言った方法もありますが、フローリングを自分で張って補修した経験や、フローリング材のコーティング成分から考えると、全く理にかなっていない方法である事が分ります。
文中でも何度も解説した通り、そもそもハンドクリームは床を補修する為のものではありませんし、主成分が油という事もあるので、塗った部分がかなり滑って怪我の危険があり大変危険です。
しかも、ハンドクリームなどは、靴下をはいたまま歩いて居れば直ぐにふき取られてしまうので、傷も直ぐに目立ち始めてしまいます。
アイロンに至っては、誰が考え出したのかよくわかりませんが、何の根拠もメリットも無く、床にはデメリットしかないので、絶対にやってはいけません。
ワックスにおいても同様で、床材専用のワックスで床磨きするのであればまだしも、ワックスという言葉を聞いて、例えば車用のワックスを代用すると、性質が全く違うものですので、界面活性座が床材のコーティングを剥がす原因になりますので、注意が必要です。
床には床専用のワックスがありますので、どうせやるなら安易な方法を試すよりも、床専用の傷消し剤や、専用のワックスで磨くことをおすすめします。
コメント