コンセントが緩い場合、100均で簡単に出来る差し込み口の抜け防止対策として、差し込み口安全カバー・プラグ抜け止め両面テープを取り付ける方法があります。
差し込み口安全カバーは、本来埃などからコンセントを守り、トラッキングを防止する物です。
ゆるいコンセントも、コンセントの規格通りに作られた差し込み口安全カバーの穴で補正されて、トラッキングも防止できるメリットがあります。
その他の対策として、100均で販売しているペンチで元の位置に補正する方法もあります。
また、本格的に抜け止め対策をしたいなら、ケーブルをインシュロックで固定して、プラグ抜け両面テープとプラグ抜け防止金具で固定するのが安全です。
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記事の要約とポイント
- コンセントがゆるい場合は、100均のコンセントカバーや両面テープタイプのプラグ抜け止め両面テープが効果的!
- 延長コードの形状が原因で緩い場合は、100均で販売しているペンチで変形を戻すなどすれば一時的には使用可能な場合も。
- 本格的にコンセントがゆるい原因を解決したい場合は、コンセントを100均のプラグ抜け防止両面テープで固定し、ケーブルはインシュロックで固定した上で、プラグ抜け防止金具を付ける。
コンセントの差し込み口がゆるい!原因と100均で出来る対策は?
100均で出来るコンセントの抜け止め防止や緩みには、コンセントカバーやプラグカバーを使用する事で、ある程度改善できる可能性があります。
他にも、プラグ側の変形でコンセントが緩い場合は、程度にもよりますが、100均で販売しているペンチを使用すると、元に戻る可能性があります。
ただし、ペンチで元に戻す場合は、最高でも1回だけにしてください。
何回もぐにゃぐにゃまげて元に戻すと、プラグ内部で金属疲労を起こし、最悪の場合壁側のコンセント内部に、プラグの端子が折れて入ってしまう事があるからです。
今回紹介する、100均でも販売しているコンセントの緩み防止対策の一環としては、コンセントカバーをお勧めします。
100均でも手に入りやすいですし、電気工事をしたことのない素人でも、カバーでコンセント全体を覆ってしまえば、垂直方向に引っ張る事を防止できるからです。
100均で販売しているコンセントカバーとは、以下のようなものです。
以下の商品はリッチェルのもので、3個セットになっています。
続いて、コンセントが緩い場合のおおまかな原因は主に以下の三つが存在します。
コンセントが正しく差し込めていない
コンセントって単に浮いた状態じゃなくて、正しく奥まで差し込めばいいというものではありません。
コンセントプラグの端子は、差し込み口に向きがあるってご存じでした?延長コードのプラグの種類によっては、若干端子部分の形状や大きさの違いがあります。
差込口が原因で、コンセントがゆるい原因になっている可能性があります。
でも、コンセントは普通向きなんか気にしなくても差し込めますし、電子機器の動作に特別影響ってないですよね?
では、なぜコンセントの差し込み口に向きがあるのかを解説します。

コンセントの差し込み口を改めてよく見る機会は無いと思いますが、よく見てみるとわずかに穴の大きさが違います。
この穴の大きさにはちゃんと意味があって、重要な役割をしているのです。
左側が大地に接地されたアース側で電源は来ていませんが、右側の2mm小さい穴は活線と呼ばれ、100Vがかかっている部分になります。
続いてコンセントの内部をよく見てみましょう!画像↓

これは、野外の防水コンセント部分の裏側ですが、このようになっています。
コンセントは電気工事をする時に被覆を剥く長さが決まっているので、コンセントの裏側に当てて確認できるように、親切に長さが書いてあるのが分かります。
更にもう一つ、線には黒と白がありますし、端子を差し込む部分もいくつか穴があります。
ここはコンセントがゆるい原因とは直接関係がないのでざっくりと解説しますが、コンセントの穴の数は並列いくつもコンセント接続できるようにしている為です。
ケーブルの白と黒の違いは先ほどお伝えした通り、白い側がコンセントの穴の大きな左側で、黒い部分が実際に100Vが来ている活線側で、コンセントの差し込み口が短い方になります。
これは感電しない為に重要な事なのですが、コンセントの接地側(白い線)・左の長い方の穴は、0Vなのでドライバーやシャーペンの芯を突っ込んで触っても感電しません。
感電はしませんが、電気工事士の人も全てのコンセントを100%間違えなく施工している保証はないので、感電しない保証は出来ません。
画像の様に、線はただ差し込むだけなので、白と黒を間違えて差し込めば、間違えた方(接地側)が活線となって大変危険です。
経年劣化によるコンセントプラグ端子の劣化
コンセントも経年劣化する事があります!何度もコンセントを抜いたり刺したりしていると、物によってはすり減って、かみ合わせが上手くいかなくなる場合があります。
また、海沿いの住宅などは特に露出部分のコンセントの端子部分の劣化が潮風で早まるので、そういった時に発生した錆が原因で劣化やコンセントがゆるい原因になります。
経年劣化を起こした壁側のコンセントは、100均の対策でどうにかなるものではないので、劣化やさびを感じたら迷わず修理業者に連絡しましょう!
100均では対策のしようがない劣化したコンセントの一例を下記の画像で示します。
劣化したコンセントでヤバい第一弾がコレ!
何がヤバいかというと、ネジが舐めりそうなくらい錆びていてカバーが脱落しそうですし、何らかの原因で差込口が変形しています。
これでは、コンセントを奥まで差し込むことが出来ないので、余計にトラッキングや接触不良を引き起こす原因となります。
他にも気になる点がシール跡です。
剥がしたシール跡は、ねばねばしておりホコリを貯めやすく、トラッキングを起こす好条件を引き起こしている事が分かります。
その為、シールやテープを壁側のコンセントに張り付けるべきではありません。

続いては、ミツモアさんで公開していた危険なコンセントの写真を引用して解説します。
コンセントの入り口が一部欠けるパターンでよくあるのが、コンセントのコードを足に引っ掛けてしまう事です。
私も何度も引っ掛けてしまったことがありますが、こうなるのは相当な負荷がかかっていますね。
これも、100均のコンセントカバーでどうにかなる問題ではないですし、内部で端子が変形している可能性が高く、コンセントカバーで養生しても危険です。
続いてはかなり特殊なケースです。


クサネンさんで公開している劣化コンセントで危険な例です。
このコンセントの画像は劣化問題以外に、重大な欠陥が存在します!それが、ステンレスの台に通常のコンセントを取り付けているという事です。
クサネンさんのサイトを確認すると、お客様の詳細まではわかりませんでしたが、一般住宅でかつステンレスの台となると、おそらく公団タイプのシンクに設置したという事でしょう。
いやー!これはまずい!本当にヤバい。
劣化云々以前に、水のかかる可能性のあるシンクに、しかもステンレス台にコンセントを取り付けるなんてはっきり言って前代未聞の電気工事ですね。
しかも、取り付け方向が横向きになってますしwコンセントって取り付け方向に向きがあるって知ってました?
これは、劣化以前にクサネンさんも、別の箇所に設置するなどの提案は出来なかったのでしょうか?
漏電してお客様が感電しないかただただ祈るばかりです。
今回は、劣化や電気工事の取り付けミスによる危険な施工について、外部の画像を引用しながら解説しました。
物理的損傷によるコンセント端子変形
コンセントがゆるい場合、物理的損傷による端子の変形も原因の一つとして挙げられます。
コンセントの端子部分は金属ですので、当然ぶつけたりして強い衝撃を与えると変形します!
こうなると、コンセントのプラグの変形は、100均で販売しているペンチなどで元に戻す事も出来ます。
しかし、コンセント内部のかみ合わせ部分の変形や、物理的な損傷によって大きくなったコンセントの端子の穴は元には戻せないので、専門の修理業者に依頼する必要があります。
その時の修理代金はおおよそ出張料+技術料+診断料を含めて1万円前後かかると予想されます。(コンセント一か所の値段)
ヤフー知恵袋では、このような物理的にまがったコンセントについて、そのまま使用しても問題ないか?という投稿が目立ちます。
結論から言ってダメです!
先ほどペンチで戻す事も出来ると書きましたが、程度にもよります。
例えば、何回も足を引っかけて同じ個所が曲がったコンセントプラグは、内部で金属疲労を起こして折れやすくなっています。
また、この知恵袋の投稿画像では、根元の黒いトラッキング防止の保護カバーがめくれてしまっています。
こうなると、コンセントとしての本来の役割が果たせない為、プラグを交換するしかありません。
コンセントがゆるい原因を100均の抜け防止両面テープとカバーで解決
上記で解説した通りコンセントがゆるい原因は、何度も抜き差しによるコンセントプラグ差し込み口の穴の拡大による緩みが考えられますので、そういった場合は100均のコンセントカバーを付ける事で、ある程度穴の位置が補正され解決する場合があります。
ただし、抜本的な解決方法ではない為、基本的にはコンセントや延長コードそのものを交換する事をお勧めします。

100均の安全カバーなら、コンセントの穴の位置の補正とトラッキング同時に出来る可能性があり、あくまで補助的で、抜本的な解決には先ほど解説した通り、コンセント自体の交換が必要です。
トラッキング現象に関する解説は東京電力パワーグリットさんのHPが参考になります↓。
その他に100均で出来るコンセントがゆるい原因を解決する方法として、プラグ抜け防止両面テープがあります。
これは、プラグと壁面のコンセントが接触する部分に両面テープを張り付ける仕組みになっており、プラグに取り付けた両面テープで強制的にコンセントのゆるみを防止する方法です。
もっと強力な方法としては、インシュロックでプラグを引っ張っても抜けないように固定したり、プラグ抜け防止金具を購入して取り付ける方法もあります。
コンセントのタイプによっては、差し込んで回すとロックされ、ひっぱっただけでは抜けないタイプのコンセントもあります。
以下の画像は、他の記事でも紹介している私の自宅の作業机のコンセントの様子です。
VVFケーブルをインシュロックで固定している事が分かります。

これは、家庭の壁面コンセントでは珍しく、主に野外の防水コンセント等で使われる事がおおいタイプです。
くるっと回転させると抜け止め防止機能がついており、そのまま引っ張っただけでは抜けません。

これですね↑どこのご家庭にも大抵ついて居るので確認する事が出来ます。
コンセントを差し込んだ状態では直ぐに抜け落ちてしまいますが、そこからねじるとロックされ外れないよになります。
もし、屋内のコンセントを抜け止め防止コンセントに交換したい場合、パナソニックから埋め込み抜け止めダブルコンセントが販売されています。
家庭用の延長コードも、こういったプラグ抜け止め防止のついたものがあります。
サーバやパソコンを常時つけっぱなししているユーザーは、こういった延長コードを使ってプラグの抜け止め防止をする事も効果的です。
ただ、壁側のコンセントが抜け止めタイプでなかったり、壁側のコンセントが抜け止めでも、延長コードが抜け止めでなければあまり意味がありません。
抜け止めコンセント使用する場合は、原則、壁側も延長コード側も抜け止め防止コンセントを使用する事で、抜け止め効果を発揮できます。
壁側も延長コード側も、抜け止め防止コンセントは各社から販売されています。
今回は、以下でエレコム商品の抜け止め防止コンセントを紹介しましたが、お気に入りのメーカーでもOKです。
あ、容量には注意してくださいよ!抜け止め防止コンセントや延長コードだからと言って、使えるワット数が大きくなるわけじゃないんで!!
100均のコンセントカバーで火事の原因トラッキング現象を防止!
トラッキング現象が火災の原因になる事は他の記事でも解説しました。
このトラッキング現象は、コンセントをカバーで覆う事で解決する事が出来ます。
コンセントに取り付けるタイプのトラッキング防止カバーだと、小さいお子さんが居る家庭では、コンセントを抜いてしまう可能性もゼロではありあません。
しかし、コンセント自体をカバーで覆う方法にすれば、お子さんの悪戯防止やトラッキング現象を完全に防止する事が出来ます。
トラッキング現象の他にも、延長コードやコンセントが焦げる原因に関しては、こちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
コンセントがゆるいときにやってはいけない危険な対策はコレだ!
コンセントがゆるい時に、無理やり抜け止め防止をしようとしても、効果が無いばかりか、先ほど説明した接触抵抗で火災に発展する可能性があります。
その為、物理的な損傷でコンセントや延長コードのプラグがゆるくなってしまった場合は、無理に抜け止め防止策をするは危険です!
この場合は、延長コードを新品に取り換え、壁面のコンセントは専門業者に取り換えを依頼しましょう。
何度も無理にペンチでプラグの端子を補正する
金属は何度も曲げたり戻したりを繰り返すと、そのうち金属疲労で折れたり耐久性が低下する事があります。
プラグが何度も曲がってしまった場合は、ペンチで補正するのではなく、コードそのものを交換修理する事をお勧めします。
テレビや家電などは、取り換え用にも修理を依頼しないといけないですし、お金もかかり面倒ですが、DIYで大事故に発展するよりは安いコストだと思います。
先ほど、別の見出しの知恵袋の例で、コンセントのプラグの曲がり具合は程度にもよると書きましたが、ほんのちょっと気持ち傾いているかな?
位であれば、ラジオペンチではなく、ペンチで補正する事をお勧めします。
ラジオペンチで強度のある金属を曲げようとすると、無理な力が掛かってラジオペンチの先端が折れる可能性が高いです。
ネジザウルスから販売されているペンチは、グリップが良く耐久性高くお勧めです。
ホームセンターでもよく見かける商品です。
コンセント穴に金属を詰めて穴を埋める
これは絶対にやってはいけない対策です!
コンセントの穴に金属を詰めてプラグの抜け止めを防止する方法は、コンセント内部で無駄な接触抵抗を増大させて、スパークの発生や加熱の原因になります。
そもそもコンセントのプラグの端子間は狭いので、接触させると直ぐにショートして火災の危険が増すので、この対策は絶対にNGです。
金属に穴を埋めてこうなったわけではありませんが、もし金属で穴を埋めてコンセントの抜け止め防止をした場合、こうなるよという参考にねとらぼさんの画像を引用しました。
以下の画像は、金属のチェーンが抜けかかったコンセントに接触して、コンセントが焼けた例です。
状況は異なりますが、金属を詰めて接触した場合、これだけの事故になるという事です。

この状況はまだよい方で、おそらく投稿者がショートした事に直ぐに気が付いたのでしょう。
しかし、一分も放置すれば火災に発展する時間として十分です。
素人DIYで壁面のコンセント取り換える
一見、抜本的な解決に思えますが、コンセントがゆるいからといって、素人DIYで壁面のコンセントを取り換えるのは大変危険です。
そもそも家庭用の商用電源の工事には、国家資格を持った電気工事士が居て初めて工事可能なので、無資格の工事で損害が生じた場合は大変危険です。
自分の持ち家ならともかく、賃貸契約の物件は刑事事件や損害賠償を請求されることになりかねません。
また、先ほども画像や文章で解説した通り、コンセントの裏側のコードは、差し込む部分の長さや差し込む部分が決まっています。
その為、間違えて白と黒の配線を逆にして差し込んでしまうと、活線とアース線が逆になり、これも事故の原因になりますので、絶対にやめましょう。
以下に画像で素人電気工事の一例を画像と共に解説します。

電気屋さんの独り言で、如何にも素人な配線画像を発見しました!
イヤーいいですね!この素人感がwwよくはないけど。。。
コンセントは柱からはみ出て、しっかり固定されていないですし、コンセントのコードが細すぎて危険です!
しかも、様々な配管やフックと隣り合わせになっており、いつ二次災害が起きてもおかしくない状況です。
さらにさらに、コードはステップルで固定もされておらず、ユルユルです。
続いても、電気屋さんの独り言から引用させていただきました。
素人が引っ掛けシーリングを施工する事は無いと思うので、電気関係事業者が行った配線だと思います。
しかしヤバいですねw
これはプロではなく、完全に素人工事と一緒ですし、電気工事士の免許を持っているなら取り直すレベルでNGです。
新築・賃貸でコンセントの差し込み口がゆるい場合の対策・対処
電気工事士の免許を持っているなら、自分で交換する事も出来ますが、新築なら契約時の補償期間であれば当然保証してもらえるでしょう。
賃貸の場合は、物件のオーナーに相談すれば、交換してくれる場合もあるかもしれません。
物理的損傷でのゆるみでない場合は、経年劣化も考えられます。
プラグ抜け防止両面テープや、両面テープ付きのインシュロックでコードを壁面に固定する事で、ある程度プラグの抜け防止をすることも可能です。
しかし、電気という性質上、安易に100均で対策するのではなく、もしコンセントの緩みに違和感を感じたら、迷わず電気工事会社に連絡しましょう。
迷っている場合ではありません!あなたの家のコンセントが今すぐ出荷寸前かもしれません・・・。
コンセントがゆるい!100均で出来る差し込み口抜け防止対策カバーまとめ
コンセントがゆるい場合に100均で出来る対策としては、プラグ抜け止め防止両面テープをコンセントプラグに張り付けて抜け止めをする方法。
続いて、差し込み口抜け止め防止カバーを取り付ける事で、ある程度解決できることが分かりました。
ただ、上記の対策はあくまで物理的損傷の無い場合です。
もし、物理的にコンセントに足を引っかけて曲がってしまった場合や、コンセントの差し込み口が広がってしまった場合はプロの対策が必要です。
その為、専門業者に修理を依頼して、壁面のコンセント交換するなどの抜本的な解決が必要です。
コンセントがゆるい場合の対策として他にも、抜け止め防止のロック機構がついた延長コードを使用するのもお勧めです。
これは、コンセント差し込んでねじる事でロックされるので、両面テープやインシュロック、プラグ抜け止め金具でコンセントのゆるみを解決するよりも、簡単で抜本的な対策と言えます。
やってはいけない対策として挙げれるのは主に、何度も無理にペンチでプラグの端子を補正する行為。
コンセント穴に金属を詰めて穴を埋める行為はショートの原因となります。
素人DIYで壁面のコンセント取り換える行為も一見抜本的な解決策のようですが、電気工事士資格のない素人DIYは危険ですので絶対にやめましょう。
新築や賃貸なら無理に自分でなんとかするよりも、保証期間を利用するのが効果的だと思いますし、賃貸なら自分で考えるよりもまずは賃貸オーナーに相談する事をお勧めします。
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