オゾン脱臭が効果なし?人体への影響や危険性を仕組みと成分から解説

オゾン発生器の効果 電気電子・情報工学
オゾン発生器が効果なしは嘘!本当は効果絶大な理由を解説

オゾン脱臭機が効果なし?と、仕組みを知らないと効果を疑うばかりか、人体への影響や危険性から避けてしまう事もあるでしょう。

結論から言って、オゾン脱臭はかなりの脱臭・消臭効果があります!

高電圧・高周波で発生させるプラズマアークは、強力な酸化力を持つオゾンを発生させ、あらゆるタイプの臭いを分解します。

オゾン脱臭機は効果が高い一方で、その強力な酸化力から人体への影響や危険性が懸念されます。

その酸化力は絶大で、0.5ppm以上を吸引すると視覚障害や肺への影響が大きく、多量に長時間吸い続ければ死亡する可能性もゼロではありません。

本記事では、オゾン脱臭機が本当に効果なしなのか?人体への影響や危険性をオゾン発生の仕組みや成分から解説します。

オゾン発生器は強力な酸化力を持つオゾンを発生させ、オゾンの発生中はオゾンによる酸化作用の他に、高電圧による危険性にも注意が必要です。

スポンサーリンク

オゾン脱臭が効果なし?人体への影響や危険性を仕組みと成分から解説ポイント

  • オゾン発生器によるオゾン脱臭が効果なしというのは完全な間違い!オゾンは強力な酸化還元作用を持つ。
  • オゾン脱臭は、低濃度と高濃度で人体への影響が全く異なる!低濃度では空気中にも含まれ、高濃度では肺や金属を酸化させるほどの作用を持つ。
  • オゾン発生器がオゾンを発生させる仕組みは、内部で電源を数千ボルトに昇圧して、プラズマアークを発生させる電気回路を持つ。
  • オゾン脱臭機の家庭用・業務用ではプラズマのアーク量が異なるが、発生の仕組みは同じ!タバコや車の気になる臭いや、染みついたペットの臭いにも効果的。
PR:このページではプロモーションを表示しています

オゾン脱臭が効果なしは完全な間違い!仕組みや安全性を解説

冒頭でも解説したとおり、オゾン脱臭機が効果なし!と、考えるのは間違えで、オゾン脱臭機はあらゆる嫌な臭いに効果があります。

発生するオゾンは強力な酸化還元効果があります。

オゾン発生器で発生させたオゾンは、非常に不安定な物質であり、容易に他の物質と反応します。

反応の際に、電子を奪う酸化反応が起こり、オゾンは物質を強力に酸化させます。

参加した物質は元の性質を奪われるので、不快な臭いもなくなりますが、オゾン発生器も万能ではありません。

強力な酸化力は、金属類を錆びさせる可能性が高いですし、ペットや人体への影響も気になります。

濃度によっては殺菌に効果的な一方で、高濃度では長期間吸い続けると肺を腐敗させて、死亡事故につながる可能性もゼロではありません。

その為、オゾン脱臭機を安全に使うには、機器のオゾン濃度を調整するとともに、オゾンの発生中は、人やペットが同じ環境にいてはいけません。

心臓ペースメーカーなどの医療機器を着けている方には特に注意が必要で、オゾン発生中に発生した電子ノイズが心臓ペースメーカーに影響を与える可能性があります。

また、オゾンの高周波プラズマはオーディオ機器にも電子ノイズとして乗ることがあり、オゾン発生器の近くでオーディオ機器は使わない事をお勧めします。

オゾン発生器が効果なしは嘘!

酸化作用

還元作用

脱臭作用

殺菌作用

オゾン発生器は、ウイルスや細菌の死滅に効果的な一方で、注意して使用しないと逆にオゾン発生器が人体への影響を与える可能性もゼロではありません。
強力な酸化還元作用は、医療現場・食品加工・大気浄化・水処理に使われます。

  • オゾン発生器の人体影響は?死亡例はあるのか?
  • ペットへの影響は?ペットもオゾン発生中は注意が必要!
  • オゾン脱臭機の仕組みは?正体は高電圧の高周波プラズマ

オゾン発生器の人体影響は?死亡例はあるのか?

一般的に、低濃度のオゾンは自然界にも存在し、人体への影響は少ないと考えられています。

ただし、長時間高濃度のオゾンを吸い込むと、重篤な症状が現れることがあります。

高濃度で発生するオゾンの人体への影響は、主に呼吸器と粘膜に現れます。

呼吸器症状が原因で、そのほかに頭痛・吐き気・めまい・倦怠感が起きる可能性があり、強力な酸化作用から吸い続けると、逆に嗅覚が破壊される事があります。

その為、臭いが感じにくくなったりすることがあります。

『事故情報データバンクシステム』では、オゾン発生器を浴槽内で使用したことによる死亡事故が記録されています。

上記の事故事例の様に、オゾン発生器は密閉した空間で長期間吸い続けると、肺が酸化されて呼吸困難になる可能性が示唆されています。

ペットへの影響は?ペットもオゾン発生中は注意が必要!

オゾン発生器でオゾン脱臭中は、ペットへの影響にも注意が必要です。

特に、ペットは人よりも鼻が良いこともあり、臭いに敏感で、オゾンの強力な臭いには直ぐに不快感を示すでしょう。

オゾン発生器とペット
オゾン発生器の使用中は、ペットも安全な場所へ移動させよう

ペットの人同様に、多量に吸い続ければ肺や粘膜が侵され重篤な症状を起こす可能性があります。

ペットは、人よりも臭いに敏感なので、人よりも早く頭痛やめまい、倦怠感などを起こしている可能性があります。

オゾン脱臭機の使用後も臭いはしばらく残っているので、機器のタイマーが切れたからと安心せず、しばらく臭いが無くなるまで換気してから室内に入る事をお勧めします。

気になるペットの臭いを集中して取りたいときは、段ボールなどの箱型の物にペット用品とオゾン脱臭機を一緒に入れて脱臭します。

狭い空間で高濃度でオゾンを発生させると、通常よりも早くペットの臭いを脱臭できる可能性があります。

オゾン脱臭機は、どうしても空気中に漂うオゾンで匂いの元を酸化している為、細かい隙間には届きにくいというデメリットがあります。

その為、強烈な悪臭がするペットのトイレなどは、オゾン脱臭前後にハイター等の漂白剤で追い打ちをかけるとより高い脱臭効果を期待できます。

オゾン脱臭機の仕組みは?正体は高電圧の高周波プラズマ

オゾン発生器でオゾン脱臭が出来る仕組みについて解説します。

オゾン脱臭の仕組みは、オゾンを発生させる高電圧回路と、オゾン発生後に臭いの元を酸化する仕組みの二つに大きく分けることが出来ます。

オゾン発生器の回路は大きく分けて、高周波を発生させる電子回路と、発生した高周波をトランスで昇圧し、コッククロフトウォルトン回路でさらに直流昇圧する部分に分かれています。

オゾン発生回路
オゾンの発生には、バイブレーター回路やタイマーICが使われる

発生する電圧や周波数はメーカーによって異なりますが、おおよそ数千ボルトから数万ボルトの電圧でオゾンを発生させます。

発生するオゾンの量は、電極間距離と電圧・アークを発生させる端子の形状に依存します。

オゾン発生器により発生したオゾンは、冒頭でも解説した通り、不安定な物質なので電子を奪い安定しようとします。

この現象が、物質を強力に酸化させ脱臭作用を起こします。

以下の記事では、テスラコイルを自作して高周波プラズマを発生させる回路について解説しています。

オゾン発生器の自作に興味のある方は、是非併せてご覧ください。

通常は、どのメーカーも家庭用のAC100V/50Hz.60Hzを使用して駆動しています。

印可電圧は100Vですが、内部で数万ボルトでプラズマを発生さているので、非常に危険です!

通常の電子機器とは異なり、対策はされていますが、湿気の多い空間や濡れた手で触ると、電極が触れていなくても沿面放電する可能性があります。

印可された100Vは、一旦、半導体が動作する為の電圧の直流5V付近まで落とされて使用されます。

落とされた電圧は、半導体の駆動ソースとして利用されます。

内部回路には様々な方式のものがありますが、通常はタイマーICを使って発振させる事もあります。

しかし、プラズマの発生においては、それほど周波数の安定性は重要視されない為、単安定マルチバイブレーター回路や不安定マルチバイブレーター回路なども使用されます。

非常に安価なプラズマ発生器だと、トランジスタ・トランス・ダイオード・コンデンサのみで構成させることもあります。

通常、この安価な回路に使われる方式は、ブロッキング発振回路です。

74HC423AP
バイブレーター回路に使用されるIC

オゾンを発生させるには、空気中の酸素に高エネルギーを与える必要があり、この高エネルギーとは高電圧です。

オゾン発生器では高電圧によって放電現象を起こし、その際に発生するエネルギーを利用してオゾンを生成します。

オゾンは、酸素原子が3つ結びついた物質で化学式はO₃です。

自然界では、雷が鳴ったり、太陽の紫外線が空気中の酸素に当たったりすることで生成されます。

冒頭でも解説した通り、低濃度ではありますが、私たちの普段の呼吸からも吸い込まれています。

オゾン脱臭が効果なし?気になる臭いは脱臭できる?

オゾン脱臭機が効果なしというのは間違えであることを、上記の各見出しで解説しました。

オゾン脱臭機で発生させたオゾンは、その強力な酸化作用を利用して、ペットの悪臭やタバコの臭い、車内に染みついた独特の臭いを脱臭することが出来ます。

オゾンは、特定の箇所にとどまるのではなく、雰囲気中に漂い、臭いの元と結合する為、車内などの複雑な構造物のすべてを脱臭する事は難しいです。

しかし、オゾンを発生させて結びついた臭いには、確実な脱臭効果が期待できます。

オゾン発生器で発生させたオゾンが効果なし!とならない為にも、ポイントを抑えて脱臭する事が重要です。

オゾン発生器を使用する時は、金属類はなるべく分解して別にする事と、マットやシートはなるべくオゾンが当たる面を多くするために広げます。

雰囲気中のオゾン濃度も重要なので、なるべく狭い密閉空間でオゾン脱臭機を使うとより効果的です。

重要な事なのでもう一度解説しますが、オゾン発生器の使用中は、人体への影響が大きいため、人は勿論、ペットも車内に同伴する事は出来ません。
また、オゾン発生器を切ってからしばらくしても、臭いは残っているのでしばらく喚起する事も重要です。

オゾン脱臭機が効果なしにならないポイント

密閉空間

なるべく広げる

オゾン濃度

換気

オゾン脱臭機の効果を発揮させるには、オゾン濃度を高める事です。つまり、密閉空間で使用する事で、オゾン脱臭機は最大限の効果を発揮します。
また、対象物はなるべく分解してオゾンが当たりやすい状態を作ることも、効果を高める為に重要です。

  • オゾン脱臭はタバコの臭いにも効果大!
  • オゾン脱臭機は車の臭いにも効果あり!車内でも安全に使える
  • オゾン脱臭機『家庭用VS業務用』で脱臭効果に違いは?意外な効果も!

オゾン脱臭はタバコの臭いにも効果大!

オゾン脱臭機とタバコ
車内の嫌なタバコ臭もオゾン脱臭機なら簡単!

通常、消臭剤は安価ですが、オゾン脱臭とは成分や脱臭の作用機序が全く異なります。

消臭元や消臭力に代表される消臭剤やアロマは、主にポリフェノールや緑茶カテキンなどの天然成分を使って消臭している事が多いです。

ポリフェノールはワインやブドウに代表される抗酸化物質ですが、揮発して雰囲気中に漂うまでに、かなりの時間差があります。

アロマに至っては、臭いそのものを分解するわけではなく、完全に臭いを上書きしてごまかしているだけです。

その為、不快なにおいと良い臭いが混ざり合って、時に、イメージした香りとは異なる事もあります。

また、通常の消臭剤は、消臭成分が無くなれば継ぎ足して使う必要がある為、コストが無限にかかります。

オゾン脱臭機を使用すれば、空気中に無限に存在する酸素を高電圧で反応させて、オゾンを発生させるので、無駄がなく電気代以外のコストがかかりません。

オゾンを発生させるには、それほど消費電力を使用しない為、タバコの脱臭目的などの長時間の消臭には効果的です。

オゾン発生器には、通常ファンが付いていますので、タバコの臭いが気になる特定の部分に、集中してオゾンを当てる事も出来ます。

オゾン脱臭機は車の臭いにも効果あり!車内でも安全に使える

オゾンを車内の脱臭に使うメリットは、消臭剤にはない即効性です!何度も解説していますが、オゾンは非常に酸化力が高いので、脱臭効果に即効性があります。

ただし、注意してほしいのが、車内には金属部品が多く使われています。

その為、オゾン脱臭機を使用する時にむき出しの無垢の金属がある場合は、酸化して錆びる可能性が高いので注意が必要です。

また、オゾン脱臭機を車で使用する時は、エンジンをかけたまま脱臭するのは非常に危険ですので、絶対にやめましょう。

オゾン発生器は、高周波高電圧ですので、車の車載機器にサージを与えて故障させる可能性があります。

オゾン発生器を車内で使用する時は、家庭用のAC100Vから電源を取って使用する事をお勧めします。

車の部品はバッテリーから発生する水素や、ガソリンなど、火災の元となる様々な化学物質が使われています。

オゾン発生器を車のバッテリーから共用で使用すると、場合によっては沿面放電などを起こし、スパークする可能性もゼロではありません。

オゾン脱臭機『家庭用VS業務用』で脱臭効果に違いは?意外な効果も!

オゾン脱臭機は、家庭用と業務用で回路や仕組みに違いはありませんが、オゾンの発生量が異なります。

オゾンの発生量が異なるという事は、業務用は家庭用に比べて内部で高電圧を発生させて、電極間距離も広いという事です。

家庭用の一部では、人がいる環境でも使用可能とされている製品も存在しますが、基本的にオゾンは酸化力が強いので、なるべく人がいない環境で使用する事をお勧めします。

オゾン発生器の製品仕様
オゾン発生器は家庭用と業務用でオゾンの発生量が異なる
比較項目家庭用業務用
オゾン発生量少ない多い
適用範囲比較的小さな空間広範囲な空間
脱臭スピード比較的遅い速い
対象となる臭い日常的な生活臭頑固な臭い、大規模な空間の臭い
安全性人がいる環境で使用可能(機種による)人がいない環境での使用が必須

余談になりますが、オゾン脱臭機には意外な効果もあります。

脱臭・殺菌効果ばかりが注目されがちですが、実は、害獣駆除の効果もあります。

特に、ネズミやコウモリなどは、オゾンから発生するオゾン臭には強い警戒心を示し、逃げていきます。

それだけではなく、オゾン発生器から発生する高周波ノイズも、超音波として害虫駆除に効果がある場合があります。

オゾン発生器には、トランスが使用されており、この高周波を発生する時にトランスからコイル鳴きとして超音波が発生する事があります。

ネズミやコウモリには、この異様なにおいと超音波に警戒心を示し逃げていくというわけです。

高周波によって発生したコイルなきは、何もオゾン発生器のみで起きる現象ではありません!ACアダプターから起きる異音もコイル鳴きの一種です。

トランスから発生するコイル鳴きや、ACノイズの対策方法については以下の記事で解説していますので、併せてご覧ください。

オゾン脱臭が効果なし?人体への影響や危険性を仕組みと成分から解説まとめ

これまでの解説で、オゾン脱臭機が効果なし!という噂が間違いであることをご理解頂けたと思います。

オゾン脱臭機は、家庭用の100Vを高電圧の数千ボルトから数万ボルトに昇圧させて、発生させる高周波プラズマです。

家庭用と業務用でのオゾン発生器の違いは、内部で発生させる電圧と電極間距離が異なります。

業務用は、より広範囲の空間に対応する為に、家庭用よりも高濃度のオゾンを発生させる必要がります。

その為、業務用のオゾン発生器では、家庭用よりも高電圧かつ電極間距離を広めにとり、オゾンの発生濃度を濃くしています。

オゾン脱臭機の注意点についても解説しました。

オゾン脱臭機は、空気中に高エネルギーを与えて反応させた非常に酸化力の高い物質です。

同じ空間に人やペットがいると、人体への影響は勿論、ペットにも深刻な健康被害を起こす可能性があります。

オゾンは空気中にも微量に存在する物質ですが、オゾン発生器で発生したオゾンは高濃度の為、肺が酸化し、呼吸がし難くなったり、目に痛みが起きる可能性があります。

吸い続けると、めまいや呼吸困難、吐き気、頭痛を起こし、最悪の場合は死亡事故が報告されています。

オゾン発生器でオゾン脱臭を行うときは、必ずペットや人のいない環境で使用しましょう!また、電源を切った後もしばらくは換気を十分に行う必要があります。

オゾン脱臭機は、人体への影響へ注意をして使用すれば、大変脱臭効果の高い製品です。

その為、車内に染みついたタバコの臭いも脱臭することが出来ます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました