液晶テレビが故障しやすいメーカーと一番壊れにくいテレビの知恵袋

故障しやすいテレビ 電気電子・情報工学
液晶テレビに故障しやすいメーカーはあるのか?

液晶テレビが故障しやすいメーカーや壊れにくいメーカーは、時代や内部機器の種類によって異なります。

買ってはいけない液晶テレビの代表は、最新型のものでは無く、中古などは装置の構造が古いため、替えの部品も無いため、買わない事をお勧めします。

有名な液晶テレビメーカーと言えばシャープ・ソニー・パナソニックですが、それぞれが掲げている製品の特長についても解説します。

故障症状や寿命サインについても各メーカーで電源ランプの点滅など機器内で診断できる症状から、画面が暗くなるなど様々です。

結局一番壊れにくい液晶テレビはどこのメーカーでおすすめどんな商品でしょうか?以前、仕事で家電修理窓口コールセンターのシステムエンジニアをしていた筆者が、仕事目線で壊れやすいテレビの知恵袋について解説します。

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液晶テレビが故障しやすいメーカーと一番壊れにくいテレビの知恵袋ポイント

  • 液晶テレビの故障しやすい部品の代表は、電源や液晶テレビのバックライト!故障症状は電源自体が入らなかったり、画面が暗くなってきたら寿命のサイン。
  • 買ってはいけない液晶テレビメーカーの知恵袋は、液晶テレビバックライトに冷陰極管CCFLを使用した製品。なぜなら、冷陰極管方式のバックライトは製造自体が日本でなくなるから。
  • 基本的にソニー・パナソニック・シャープもテレビの基本構造は変わらないが、それぞれのメーカーが打ち出している液晶テレビの特徴がある。
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液晶テレビが故障しやすいメーカーは?買ってはいけないテレビ

液晶テレビが故障しやすいメーカーは実際にあるのでしょうか?それぞれの工場などの生産管理や製造過程を見ると、選定している部品などで細かな違いは出てくるのかと思いますが、ソニー・パナソニック・シャープもそれぞれが全く異なる技術を使ってテレビを作っているわけではありません。

しかし、買ってはいけない液晶テレビというのは実際に存在します!その理由と、なぜ買ってはいけないのかを技術者目線で解説します。

故障しやすいメーカー
故障しやすいテレビのメーカーと買ってはいけないメーカーは?

現在のテレビは大きく分けて液晶テレビと有機ELの二種類がある

現在の液晶テレビと有機ELのお話をする前に、一昔前のテレビの技術についてざっとお話ししておきましょう。

昭和初期に初めて出されたテレビが箱型のブラウン管方式のテレビで、内部は真空になっており、その中に高電圧をかける事で、電子をブラウン管の蛍光面に当てて、私たちが目で見える状態のテレビとなります。

続いて進化したテレビは平成半ばころになると、液晶テレビが出てきます。

これは、電卓などの液晶画面の後ろから、放電管である冷陰極管を点灯させてカラー画像を見せるという方式のテレビですが、ブラン管と同様にまだまだ一部が高電圧駆動から抜け出せないといった状況です。

そして、平成の終わりころから現在の令和には、テレビはLEDバックライト方式の液晶テレビと、それ自体が発光する有機ELの二つとなりました。

昔の冷陰極管液晶バックライト製品は買ってはいけない液晶テレビ!

ここで、買ってはいけない液晶テレビについて解説します。

皆さんもなんとなく想像がつくと思いますが、時代と共に古く使われなくなった技術は、新しい技術に変わり、やがては製造もされなくなり、部品の在庫も無くなります。

私が挙げる買ってはいけない液晶テレビの代表がこれです。

パナソニック・シャープ・ソニーの各メーカーの液晶テレビや性能がどうこうではなく、一番買ってはいけないテレビは、例え一昔前の安売りモデルとして販売していたとしても、技術が古く、替えの部品が無い液晶テレビに関しては買ってはいけません。

今の時代、当然ブラウン管テレビを買う人が居ないように、液晶テレビ用バックライトで使われていた冷陰極管もLEDに変わったため、こういった製品を選んでしまうと替えの部品が無く、故障しても直す事が出来ません。

買ってはいけない冷陰極管方式の液晶テレビと、LEDの液晶テレビの違いを技術者目線で詳しく解説します。

一昔の前に使われていた冷陰極管とは、3000V近い高電圧をかけると放電する放電管で、仕組みは蛍光灯とかなり似ています。(違いはヒーターが無いだけ)

極端な話、液晶テレビの裏側に蛍光灯が入っていてそれを光源としてテレビを映しているようなものです。

蛍光灯の明るさ調整が難しいように、冷陰極管も明るさ調整の難しい製品です。

かつ、ガラス管なので故障しやすいですし、高電圧周りの回路はLEDの点灯システムに比べて漏電などでも大変危険です。

おまけに、この冷陰極管は2027年までに製造が停止される予定なので、いくらテレビを修理したくても、部品の在庫がなくなり次第終了するので、つまり買ってはいけない液晶テレビという事になります。

Wikiペディアの冷陰極管に関する製品製造中止に関する情報をご覧ください。

冷陰極管 - Wikipedia

上記の小見出しでもお伝えした通り、現在の液晶テレビ用のバックライトはLEDです。

LEDは冷陰極管と比べ動作電圧も大変低く抑える事が出来、LEDは放電管と比べて半導体なので、点灯までの時間にタイムラグがあり、放電のムラもありません。

先ほど、冷陰極管は3000Vの高電圧で点灯すると書きましたが、それに対しLEDは約3V前後で動作します!なんと1/1000の駆動電圧です。

当然、消費電力の観点や製造コストから見ても、冷陰極管がLEDの液晶テレビ用バックライトに敵うメリットは全くなく、既に古く廃れた技術なので、冷陰極管方式の液晶テレビは買ってはいけないですし、買ってもユーザーにとってデメリットしかないという訳です。

参考までに、以前私が使っていた液晶テレビは”シャープの世界の亀山モデル”で、その中から取り出した冷陰極管を点灯する動画と実験URLを載せておきます。

シャープの世界の亀山モデルは、現在では買ってはいけないテレビで、内部には先ほどお話しした冷陰極管が使われているという事です。

CCFL冷陰極管
CCFL冷陰極管を高圧モジュールに繋いで点灯

画像をご覧ください!これが、シャープの液晶テレビ”世界の亀山モデル”から取り出した冷陰極管で、高電圧をかけなければ点灯しませんし、とても繊細で細いガラス管なので、ちょっとぶつかればすぐに割れてしまいます。

続いて、世界の亀山モデルで使用されていた、液晶テレビ用バックライト冷陰極管の点灯の様子をご覧ください。

液晶テレビ用バックライト冷陰極管点灯の様子:世界の亀山モデル

勘違いを防止するために書きますが、シャープの世界の亀山モデルを批判する為にあえて取り上げたわけではありません。

勿論、世界の亀山モデルが発売された当初は、LEDの液晶バックライトはまだまだ高価で、安価で製造できる冷陰極管は他のメーカーでも液晶テレビのバックライトとして主流でした。

私個人がシャープの世界の亀山モデルを偶々使用していただけで、他のパナソニックやソニーも液晶テレビ用のバックライトとして冷陰極管を使用していた時代もあったのです。

古い技術の液晶テレビは替えの部品が無いので、故障しても部品の替えが無いからメーカー問わず買ってはいけないよ!というお話でした。

液晶バックライト用冷陰極管を使った世界の亀山の液晶テレビの内部がどうなっているか気になりませんか?

こちらはシャープの世界の亀山モデルを分解して部品を取り出した時の様子や、その部品を使って別の物を製作する方法について解説しています。

\シャープ世界の亀山モデルを分解!内部の様子/

パナソニック・シャープ・ソニーのテレビは直ぐ壊れる?

前の見出しでも解説した通り、パナソニック・ソニー・シャープメーカーでそれぞれ独自のテレビ技術を持っているわけではなく、大まかな仕組み自体はどのメーカーも変わりなく、直ぐ壊れるテレビの代表は主に部品の質や、製造時における製品製造管理の問題点が大きいと思われますので、その詳細についてお話しします。

各メーカーの故障頻度
パナソニック・シャープ・ソニーのテレビについて故障頻度を検証

どんな部品もそうですが、特にテレビに関する部品は半導体で精密機器なので、製造過程における取り扱いや保管方法など様々な要因が、故障のしやすさにつながっていますので、どのメーカーが故障しやすいとは一概には言い切る事は出来ません。

特に、内部に使われる半導体であるトランジスタやICは、クリーンルームと呼ばれる超清潔で埃一粒も許されない程の超精密な環境で作られていますので、どれだけ製造管理や製品管理が重要かわかります。

そういった各メーカーのこまかな管理がテレビの寿命や良し悪しに直結してくるのです。

流石に私もこれらの製品管理や製造現場を見たわけではないので、何とも言えないのが現状ですが、元コールセンターのシステムエンジニアとして故障のクレームが多かったのがシャープだった記憶があります。

特にシャープの断トツで直ぐ壊れる部分が、電源周りでのクレームでした。

”買ってしばらくして電源ランプが赤く点滅してテレビの電源が入らない”と、言った故障症状で修理依頼をされるお客様が非常に多く、コールセンターの家電修理部門はいつも大忙しでした。

因みに、東芝のレグザなどのテレビは中身を中国で作っているから壊れやすいと書いている方も居ますが、技術者目線で見るとそれはちょっと違うなと思います。

使用している個々の部品を見ると、どこのメーカーも必ずコストの安い中国製品が使われているからです。

結局基盤自体を日本国内で制作していたとしても、個々の部品単位で見えば百パーセント日本製品なんてことはありえません。

内蔵部品が多いメーカー程故障が多いというのは確かに正解ですね!使用する機器が多ければ多い程、それに伴って故障頻度も増します。

特に気を付けたいのは、内部にモーターや電子機器以外の装置が組み込まれている製品で、モーターがブルーレイやCD・DVD等を回転させる物理的動作を実現しています。

半導体の電子機器に比べ、物理的稼働部品の多さは故障頻度に直結してくる部分ですので、あまり信頼できないメーカーは、内蔵機能を欲張ずに別途用意するのが良いかもしれません。

内蔵製品だとテレビが故障してしまうと、内部に入っている映像にダメージがゼロとは言い切れませんが、外付けタイプのモノならそのような事も少なく万が一テレビ本体が故障しても別のテレビで見れるので、安心できます。

▼OEMメーカー製品は内部に技術が蓄積していない。(補足)

液晶テレビにしろ有機ELにしろ、テレビの部品をOEMで外部に製造委託しているメーカーも多いと思いますが、こういったメーカーは内部で技術やノウハウが蓄積しにくいため、長期的な視野で考えると技術の低いメーカーととらえる事も出来ます。

OEMで特に中国メーカーに製造を委託している場合だと、工場の生産管理部門や生産技術部門での技術者間での意思の疎通が取りづらく、社内でのQCサークル活動などにも支障が出る事も珍しくありません。

これは何となくの憶測で書いているわけではなく、実際に工場に勤務して様々な技術部門を経験した知識があるからこそ言える事ですが、やはり中国人の技術者や日本人技術者の全ての人が共通の言語を話せるわけではないので、意思の疎通を図るのが困難である事も実際の問題として存在します。

液晶テレビ・有機ELの寿命サインや故障症状について解説!

液晶テレビや有機ELに関しては、寿命のサインや故障症状が仕組み上異なりますので、まだ解説していない有機ELを使ったテレビの仕組みについて解説してから全体の故障症状について解説します。

液晶テレビの寿命サインは?
テレビの一部が暗くなったり、電源ランプが点滅したりすると故障が近い

有機ELのテレビって壁掛けや薄い製品が多いのが特徴ですが、この薄さの仕組みは有機ELデバイスに秘密があります。

有機ELは、とても薄くペラペラなシートのような存在ですが、電圧をかけるとなんとそれ自体が発光するのが液晶テレビとの大きな違いです。

液晶テレビは光源が無いので、従来の様に発光デバイスは異なるモノの、裏から何らかの形で光源を与えてやらないと発光しないので、その光源の厚み分どうしてもかさばりがちです。

当然、重量に関しても有機ELのテレビは軽いのに対し、液晶テレビはLEDの光源がついた分、重くなりますし、制御回路も複雑になります。

有機ELはLEDと発光原理が殆ど同じところも特徴の一つとして挙げられますので、LED自体を画面とするか、液晶部分とLEDを別に用意して光源として使用しているかの違いです。

有機ELの動作電圧は約100Vで、テレビの他にも照明としても使われており、電池などで駆動する事も出来ますが、DC-ACインバーターなど直流を交流に変換する技術が必要です。

尚、LEDの点灯の仕組みについてこちらの記事で詳しく解説していますので、今回は割愛します。

\LEDの発光原理について詳しく知ろう!/

LEDの発行原理について解説!有機ELとLEDは殆ど同じ

あ!あと、もう一つの有機ELの特徴として、液晶テレビと比べて薄型で歯切れの良い鮮明な画像が特徴ですが、値段は高価です。

従来の冷陰極管を使った液晶テレビと比べても、有機ELは格段に耐久性がアップしていると言えます。

割れたりする部分が無いですし、有機ELは曲げたりしても使用できるフレキシブル性も特徴の一つなので、ちょっとぶつけた位では壊れないでしょう。

一番壊れにくいテレビ?液晶テレビのおすすめメーカーランキング

今まで解説してきた通り、基本的な技術はどのメーカーも同じで、製品や製造管理での多少のばらつきによる故障のしやすさや寿命の速さは有るものの、パナソニック・シャープ・ソニーで一番壊れにくいテレビが存在するという訳ではありませんが、元技術者の私がお勧めするテレビを紹介します。

元、技術開発者がおすすめする迷ったらこれ買っとけ!おすすめのテレビ

故障しにくいと噂のTVは?
機器の特徴から故障の少ないメーカーを選ぶ

今の液晶テレビや有機ELテレビのおすすめメーカーは、シャープ・ソニー・パナソニックではなく殆どの上位ランキングにレグザ・山善・TCL・ハイセンスが占めています。

各メーカーの特徴やおすすめポイントを紹介します!

1位:高画質で動画やネットが見れる低価格ながらお勧めのレグザ

32000円という低価格ながら、ランキング1位にお勧めしたいほど高画質で録画や動画も楽しめるゲームにも最適なモデルです。

評判・口コミも大変よく、その証拠にアマゾンのレビューでは操作が簡単だし、デザインも価格も全て満足と言った両評が相当数見られます。

2位:同じ32Vでも一番低価格!お値段何と27000円ハイビジョンモデル

続いても、個人的に選んだのが私の大好きなレグザです!お値段は今回紹介している製品の中で27000円と断トツで安いですが、ユーザー満足度も非常に高いハイビジョンモデルです。

ちなみに、上記の1位と2位は液晶モデルですので、解説した通り内部では液晶の他に光源としてLEDを使用しているタイプになります。

レグザの液晶テレビって他のメーカーにはないどんなインテリアにもマッチするシンプルなデザインがいいですよね。

3位:TCLアマゾン限定モデル!Googleテレビ搭載Youtubeリスナー向け

我が家は、YouTubeの動画を見るのに、fireスティックを使用していますが、これは既にこれらの機能が内蔵されているユーチューブのリスナー向けの低価格モデルです。

勿論、普通のテレビ番組の録画も視聴も可能です!TCLを2位にしても良かったほど、現在のニーズにマッチしたテレビと言えます。

ただ、ファイヤースティックのような機能が別にあるユーザーは1位と2位で紹介したテレビでも問題なくユーチューブを視聴する事が出来ます。

液晶テレビが故障しやすいメーカーと一番壊れにくいテレビの知恵袋まとめ

現在ではテレビは液晶テレビだけではなく、有機EL方式のテレビが主流である事を解説しました。

故障しやすいメーカーや一番壊れにくいテレビというのは、メーカーの製造過程における多少のばらつきがあるものの、テレビの基本的な技術そのものは大差ないため、シャープ・ソニー・パナソニックでこれを買えば絶対に故障しないという保証はありません。

買ってはいけない液晶テレビに関しては、古い技術を使った液晶テレビで、今までの技術よりも勝る最新の技術が出てくれば、古い技術は自然と淘汰され、製品自体も無くなる事は珍しくないので、替えの部品の効かないような、今回でいえば液晶バックライト用冷陰極管を使用した液晶テレビは買ってはいけないテレビという事になります。

買ってはいけないというか、買ってもユーザーにとってメリットがあまりないと言えます。

有機ELと液晶テレビの違いについて再度まとめると、有機ELはそれ自体が発光するデバイスで、仕組みはLEDと大差ありませんが、大型の有機ELを駆動するには、100V近い電圧が必要になります。

有機ELが登場したことで、テレビ自体の強度も高くなり、元々フレキシブルで曲げても平気な有機ELは多少ぶつけた位では故障しない位頑丈です。

現在の液晶テレビに関しては、液晶バックライト用の光源としてLEDを使用していますので、有機ELより安価な製品ではありますが、厚みや重みと言った観点で有機ELには劣ります。

故障症状や寿命に関するサインとしては、有機ELの電源周りに異常が発生すれば、画面が暗くなるでしょうし、メーカーによっては先の解説の通り、電源ランプの点滅などで故障症状を知らせてくれる場合もあります。

有機ELやLEDはその発行の仕組み上、故障する部分が無い程長寿妙なデバイスなのが特徴なので、故障するとすれば、有機ELの画面本体や光源であるLEDよりも先に、それを制御する電源回路が先に寿命を迎える事が多いのも特徴です。

補足としても解説しましたが、メーカーがOEMで外部に製造を一部もしくは全て委託したりしていると、そのメーカーでは技術が蓄積しにくいので、自社工場で全て製造しているメーカーよりも、生産管理や品質管理は勿論、技術面でも劣る事になります。

また、可動部分が多い海外メーカーのものも避けるのが無難という事も解説しました。

ブルーレイやCD・DVDはどうしてもモーターを回したりする物理的な可動部分が多くなってくるため、その分故障が増えやすくなると見える事も出来ます。

その場合は、無理に機能を欲張らずに、外付けで使えるものは外付けで使うと故障した時に他のテレビで映像を視聴できるので安心です。

以上を踏まえた上で、どのテレビを買うかは個人の自由ですが、予算やこのみに合わせて購入しましょう。

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