昇圧回路を自作するデメリットは電流不足?300V発生自作昇圧回路

自作昇圧回路のスパーク実験 電気電子・情報工学
昇圧回路を自作して直流の300Vを出力する実験

昇圧回路を自作することは、エレクトロニクス愛好者にとって非常に魅力的なプロジェクトです。

特に、12Vや24Vから100V、さらには300Vを生成する能力は、さまざまな用途での応用を可能にします!しかし、自作の昇圧回路には注意すべきデメリットも存在します。

特に「電流不足」という問題は、多くのDIYエンジニアが直面する課題です。

昇圧回路の原理を理解し、適切な回路図を用いることで、効率的な回路を設計することが可能です。

例えば、秋月で手に入る部品を使って簡単な昇圧回路を作成することができますが、電流供給能力を考慮しないと、期待通りの出力が得られないことがあります。

実際、300Vを得るためには、必要な電流を計算し、コイルやスイッチング素子の特性を正しく理解することが不可欠です。

このブログ記事では、昇圧回路のメリットやデメリットを詳しく解説し、特に電流不足の問題に焦点を当てます。

さらに、昇圧コンバータの種類やその効率を高めるためのポイントについても触れ、自作の際に考慮すべき要素をしっかりと把握し、成功する昇圧回路を構築するためのヒントを提供します。

このように、昇圧回路を自作することには多くの魅力がありますが、同時に注意が必要です。

正しい計算や部品選びを行うことで、理想的な回路を実現し、さまざまなプロジェクトで活用できるでしょう。

昇圧回路自作のポイントを元回路設計者の筆者が解説します。

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記事の要約とポイント

  • 昇圧回路の原理と効率
    昇圧回路の基本原理を理解し、効率的に電圧を昇圧する方法を学びます。12Vや24Vから100V、300Vを得るための計算や設計ポイントを解説します。
  • 自作のメリットとデメリット
    自作の昇圧回路にはコスト削減やカスタマイズのメリットがありますが、電流不足や高電圧取り扱いのデメリットも存在します。これらをしっかり理解しましょう。
  • 部品選定と回路図の重要性
    秋月などで手に入る部品を使用した簡単な昇圧回路の回路図を紹介します。特にコイルやスイッチング素子の選定が、回路の性能に大きく影響します。
  • 昇圧コンバータの種類と活用法
    さまざまな昇圧コンバータの種類を比較し、それぞれの用途に応じた活用法を提案します。特定のプロジェクトに最適な回路設計をお手伝いします。
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昇圧回路の自作に必要な基本知識と工具

昇圧回路を自作して簡単に300Vを出力できる回路についてメリットやデメリットについて解説します。

昇圧回路を自作するデメリットは、市販品のものに比べて部品選定が面倒です。

また、300Vが出力できるとは言っても、取り出せる電流が低いので、大電流を扱うモーターなどを駆動する事は難しいという事です。

今回紹介する昇圧型DC-DCコンバータの場合は、出力される電流が直流電源なので、ACで動作する機器が動かない場合もあります。

メリットとしては、自由度の高さや、直流で動作する機器に対しては、交流に変換する必要が無いので、そのまま昇圧回路で昇圧した300Vの電源を使用する事が出来ます。

この昇圧回路はジュールシーフとも呼ばれ、コイル・ダイオード・コンデンサーを使用して3.7Vを300Vの直流(DC)に昇圧するのでDC-DCコンバータです。

今回はチャージポンプやジュールシーフについて、昇圧回路やDC-DCコンバータの仕組みを工学部を卒業した筆者が解説します。

画像引用:TechWeb 昇圧回路の基本回路

昇圧回路は、低い電圧を高い電圧に変換するための回路で、例えば、12Vの電源から300Vの出力を得るためには、昇圧回路が必要です。

自作する際には、まず基本的な知識と適切な工具を揃えることが重要です。

昇圧回路を自作するために必要な基本知識として、回路の原理を理解することが挙げられますが、昇圧回路は、一般的に昇圧コンバータを利用して構築されます。

昇圧コンバータは、コイルを利用してエネルギーを蓄え、そのエネルギーを高い電圧に変換する仕組みです!この過程では、入力電圧と出力電圧の関係を計算する必要があります。

また、昇圧回路の自作には、以下の工具が必要です。

簡単に解説すると、ワイヤーストリッパーで向いた配線を半田ごてを使用し、部品同士をハンダで基盤に接続する必要があります。

マルチメーターは測定計器で、制作した回路の状態や、出力電圧を確認する時に使用します。

工具の準備が整ったら、次に必要な部品を揃えます。

昇圧回路には、コイル、抵抗、コンデンサ、ダイオードなどが必要です。

特に、コイルの選定は効率に大きな影響を与えますので、適切なものを選ぶことが重要です。

自作する場合、秋月などの電子部品店で必要な部品を購入することができ、これらの基本知識と工具が揃えば、昇圧回路の自作に挑戦する準備が整います。

昇圧回路

自作

工具

基本知識

秋月

昇圧回路を自作するためには、基本知識と必要な工具を理解することが重要です。特に、12Vや24Vから100V、300Vの電圧を得るために必要なコイルや回路図の選定がカギとなります。秋月での部品購入もサポートします。

  • 回路の原理と仕組みをわかりやすく解説
  • 簡単なブースト回路の作り方:必要な部品と手順
  • 秋月電子で手に入る自作回路部品の紹介
  • チャージポンプとジュールシーフは何が違う?昇圧回路なの?
  • 昇圧回路が使用される機器について教えて!
  • 電子工作に必要な工具類や周辺機器は?

回路の原理と仕組みをわかりやすく解説

画像引用:https://emb.macnica.co.jp/articles/1754/ 昇圧回路の作動順序

昇圧回路の原理は、コイルにエネルギーを蓄えて、そのエネルギーを高い電圧に変換することで、具体的には、コイルに流れる電流が変化することで、コイル内に磁場が発生します。

この磁場が消えるとき、コイルの端子に高い電圧が発生します。この原理を利用して、昇圧回路は低電圧から高電圧へと変換します。

例えば、12Vの電源から24Vや300Vを得るためには、一定の計算が必要です。

まず、出力電圧を得るためのコイルの巻き数や抵抗値を決定します。

これにより、回路の効率が大きく変わるため、計算を怠らないようにしましょう。

また、昇圧回路にはいくつかの種類があり、最も一般的なのは、インダクタンスを利用したブーストコンバータです。

これにより、入力電圧を効率的に昇圧することが可能で、スイッチング素子であるトランジスタやMOSFETを使用することで、より高効率な回路を構築することができます。

昇圧回路のデメリットとしては、回路の複雑さや部品の選定が挙げられます。

特に、高い電圧を扱う場合は、安全対策を十分に講じる必要があり、適切な部品を選び、正しい回路図を基に組み立てることで、安定した昇圧回路を実現することができます。

簡単なブースト回路の作り方:必要な部品と手順

簡単な昇圧回路を自作するための手順を解説します!まず、必要な部品を揃えます。基本的な部品は以下の通りです。

部品名役割選定時の注意点
コイル(インダクタ)電磁誘導を利用して電圧を上昇させる。インダクタンス値: 昇圧比、スイッチング周波数、出力電流によって決まる。計算またはシミュレーションで最適な値を求める。
飽和電流: コイルに流れる最大電流を超えないように注意。 直列抵抗: コイルの損失を考慮し、発熱に注意。
トランジスタスイッチング素子として、コイルへの電流をオンオフ制御する。耐圧: 出力電圧よりも高い耐圧を持つものを選ぶ。
コレクタ電流: 最大出力電流に対応できるものを選ぶ。
スイッチング速度: 高周波動作に対応できるものを選ぶ。
ダイオードコイルから流れる逆流電流を防止し、コンデンサに充電する。耐圧: 出力電圧よりも高い耐圧を持つものを選ぶ。
順方向電圧降下: 小さいものを選ぶと効率が向上する。
コンデンサ出力電圧を平滑化し、安定させる。静電容量: 出力電流とリップル電圧によって決まる。
耐圧: 出力電圧よりも高い耐圧を持つものを選ぶ。
抵抗回路の動作を調整する。 (例: トランジスタのベース電流制限、電圧分割など)抵抗値: 回路設計によって決まる。シミュレーションで最適な値を求める。
部品名役割
フェライトビーズノイズ対策
ヒューズ過電流保護
熱対策部品ヒートシンクなど
その他の部品(場合によっては必要)

次に、回路図を参考にしながら、部品を基板に配置します。

部品を配置したら、ハンダごてを使って接続します。接続が完了したら、マルチメーターを使って各部の電圧を確認し、正常に動作しているかチェックします。

昇圧回路の作成には、注意が必要です。

特に、高電圧を扱う場合は、絶対に触れないようにしましょう!また、テストの際には、負荷を接続して出力電圧を測定し、指定の電圧が得られているか確認します。

このように、簡単な昇圧回路を自作することは可能です。

自作することで、回路の理解が深まり、実際の応用に役立てることができるでしょう。

秋月電子で手に入る自作回路部品の紹介

画像引用:秋月電子 店舗外観

秋月電子は、自作電子回路に必要な部品を幅広く取り扱う店舗として、多くのエレクトロニクス愛好者に利用されています。

自作の昇圧回路を構築するためには、特に重要な部品がいくつかあります。

ここでは、昇圧回路を自作する際に役立つ部品を紹介します。

まず、昇圧回路にはコイルが不可欠で、コイルは、電流が流れることで磁場を生成し、そのエネルギーを蓄える役割を果たします。

秋月では、様々なインダクタンスを持つコイルが販売されており、例えば、100μHや1mHのコイルを選ぶことができます。

これにより、12Vを24Vや300Vに昇圧する回路を効率よく設計できます。

次に、昇圧コンバータモジュールも非常に便利です。

これらのモジュールは、あらかじめ設計された回路基板に必要な部品が組み込まれているため、簡単な昇圧回路を自作したい方には最適です。

特に、効率を重視する場合、秋月で手に入る高効率の昇圧コンバータを利用することで、電力損失を最小限に抑えることができます。

また、抵抗やコンデンサも重要な部品です。

抵抗は回路の動作を安定させ、コンデンサは出力電圧を平滑化する役割を果たします。

秋月では、さまざまな抵抗値や容量のコンデンサが取り揃えられており、設計時に必要な数値を簡単に選ぶことができます。

さらに、ダイオードも忘れてはならず、昇圧回路では、逆流を防ぐためにダイオードが必要です。

秋月では、整流用のダイオードが多く揃っており、用途に応じた選択が可能です。

例えば、1N4001シリーズのダイオードは、一般的な昇圧回路でよく使用されます。

これらの部品を組み合わせることで、効率的な昇圧回路を自作することが可能で、自作の楽しみを感じながら、秋月電子で手に入れた部品を使って、独自の昇圧回路を設計してみてください。

チャージポンプとジュールシーフは何が違う?昇圧回路なの?

昇圧回路には多くの種類がありますが、中でも「チャージポンプ」と「ジュールシーフ」は、特に重要な昇圧技術です。

これらはどちらも昇圧回路として機能しますが、その原理や用途には明確な違いがあります。

チャージポンプは、キャパシタを用いて電圧を昇圧する方法です。

基本的には、スイッチング素子とキャパシタを組み合わせた回路で構成され、キャパシタに充電し、その後スイッチを切り替えることで、蓄えたエネルギーを高い電圧に変換します。

この方式は、比較的シンプルな回路設計で実現できるため、低電力用途や小型機器に適しており、例えば、12Vを24Vに昇圧する場合、チャージポンプは有効な選択肢となります。

一方、ジュールシーフは、より高い電圧を得るための昇圧回路の一種です。

主にインダクタを使用し、エネルギーを蓄えるプロセスが含まれ、ジュールシーフは、一般的にはより高い出力電圧(例えば300V)を必要とする場合に使用されることが多いです。

この回路では、コイルの巻き数や抵抗値に基づいて、出力電圧を計算する必要があり、効率も高く、特に高電圧用途においては非常に効果的です。

二つの回路のメリットとデメリットも考慮する必要があります。

チャージポンプは、回路がシンプルでコンパクトなため、スペースの限られたデバイスに向いていますが、高い電流を扱う場合には限界があります。

対して、ジュールシーフは高出力に対応できる一方で、回路が複雑になるため、設計には注意が必要です。

このように、チャージポンプとジュールシーフは、昇圧回路として異なる特性を持っており、用途に応じて適切な回路を選ぶことが、昇圧回路を利用する上で重要です。

チャージポンプもジュールシーフも昇圧回路の一種でDC-DCコンバーターで良く使われます。

チャージポンプはコイルを使用しないで、コンデンサーの電荷の移動だけで実現する回路で、コイルを使用しないのでノイズの面や実装面積を小さく出来る等のメリットもあるようです。

私はこの方式についてあまり詳しくないので、こういう回路もあるという事を覚えておいてください。

すごいですね!自作しなくてもわずかな周辺部品を取り付けるだけで簡単に倍電圧が出力できてしまう製品が販売されています。

昇圧回路が使用される機器について教えて!

昇圧回路は、さまざまな電子機器で利用されており、その用途は多岐にわたり、特に低電圧の電源を高電圧に変換する必要がある場合に重宝されます。

ここでは、昇圧回路が使用される代表的な機器について紹介します。

まず、LED照明の分野では、昇圧回路が非常に重要です。

例えば、12Vの電源から高輝度のLEDを駆動するためには、24Vやそれ以上の電圧が必要ですが、このような場合、昇圧回路を利用することで、適切な電圧を供給することが可能になります。

特に、効率の良い昇圧回路を使用することで、電力損失を最小限に抑えることができます。

次に、携帯電話やタブレットなどのモバイルデバイスでも昇圧回路は利用されています。

これらのデバイスは、通常、内蔵バッテリーの電圧(例えば3.7V)を使用しますが、内部の各種回路やセンサーは異なる電圧を必要とします。

昇圧回路を利用することで、バッテリーの電圧を効率的に変換し、必要な電圧を供給することができます。

さらに、測定機器や医療機器でも昇圧回路が活躍しています。

例えば、300Vの高電圧を必要とする測定機器では、昇圧回路を用いて安定した電圧を供給します。これにより、精度の高い測定が可能になります。

また、電気自動車やハイブリッド車でも昇圧回路が使用されています。

これらの車両では、バッテリーの電圧を昇圧してモーターを駆動するために、効率的な昇圧回路が必要です。

特に、電力の効率化が求められるため、高効率の昇圧回路が重要な役割を果たします。

このように、昇圧回路は多くの機器で利用されており、様々な分野でその重要性が増しています。

自作することで、これらの技術をより深く理解し、実際の応用に役立てることができるでしょう。

昇圧回路が利用されている電子機器は沢山ありますが、続いていくつかその利用例について解説します。

昇圧回路には実に様々な種類があり、原理も様々ですが、今回の様にジュールシーフでトランジスタとコイルの相互作用により発振する発振回路を、自励式発振回路といいます。

他にも、ICでONとOFFの信号を外部から与えるマルチバイブレーター回路を多励式発振回路と言います。

ジュールシーフは回路の性質上、電池残量を限界まで搾り取るまで発振動作します。

画像引用:カインズ 電撃ラケット

低電圧で駆動するので、主に懐中電灯を点灯する回路や、プラズマライターの発振回路、他にも今回のようにダイオードとコンデンサーを付加した昇圧式DC-DCコンバータとして利用します。

画像のような電撃ラケットも昇圧回路の一種です。

自作で作る発振回路の入門としては、ジュールシーフを用いた昇圧回路が一般器です。

今回の回路は直流から直流への出力ですが、直流から交流へ出力するDC-ACインバータもあります。

ダイオードとコンデンサーをとっぱらって、そこに電源トランスをとりつければ簡単にDC-ACインバータになります。

DC-DCコンバータではACアダプターに繋いだiPhoneを充電する事は出来ませんが、電源トランスに変更すれば、3.7V一本でiPhoneを充電できるポータブルバッテリーとして動作させる事が出来ます。

昇圧回路でも、今回のようなジュールシーフによるデメリットをお話しします。

通常、私たちが日常生活で使用しているコンセントからとる電源は交流100Vで、綺麗なsin波です。

sin波がどのような波なのかはネットで沢山出てきますが、こちらの記事で解説していますのでご覧ください。

交流電源の波形について載せている記事はこちら!

しかし、このジュールシーフで発振する発振回路は、パルスのような波形になるので、波形がとても汚いです。

とりあえず、手っ取り早く高電圧を出力したい時に便利な回路ですが、周波数成分が重要な回路においてはデメリットしかなく役に立ちません。

電子工作に必要な工具類や周辺機器は?

電子工作を始める際には、必要な工具や周辺機器を揃えることが成功の鍵となります。

特に、自作の昇圧回路を構築する場合、正しい工具を使うことで作業がスムーズになり、より良い結果を得られます。

ここでは、電子工作に必要な基本的な工具類を紹介します。

まず最初に必要な工具は、ハンダごてです。

ハンダごては、電子部品を基板に接続するために欠かせないアイテムです。

温度調整機能があるものを選ぶと、さまざまな部品に対応でき、より精密な作業が可能になります。

特に昇圧回路の自作では、細かい部品を扱うことが多いため、使いやすいハンダごてが推奨されます。

次に、マルチメーターも必須です。

マルチメーターは、電圧や抵抗、電流を測定するための工具で、昇圧回路の出力電圧を確認する際や、回路のトラブルシューティングに役立ちます。

特に、100Vや300Vなどの高電圧を扱う場合は、耐圧の高いマルチメーターを選ぶことが重要です。

また、ワイヤーストリッパーは、ワイヤーの被覆を剥くための工具です。

電子工作では、配線を行うことが多いため、ワイヤーストリッパーがあると非常に便利で、コイルなどの部品を接続する際に役立ちます。

さらに、基板やブレッドボードも必要です。

基板は回路を固定するために使用し、ブレッドボードは試作時に回路を簡単に組み替えることができる便利なアイテムです。

特に昇圧回路のような自作回路では、試行錯誤が重要なため、ブレッドボードの使用をお勧めします。

加えて、工具箱や整理ボックスも役立ちます。

電子部品は小さくて散らかりやすいため、整理整頓ができる環境を整えることが大切です。

秋月などの電子部品店では、さまざまなサイズの整理ボックスが販売されているので、自分の作業スタイルに合ったものを選ぶと良いでしょう。

最後に、回路図作成ソフトもあると便利です。

自作の昇圧回路を設計する際には、回路図を作成することで全体の構成を把握しやすくなるので、フリーソフトウェアやオンラインツールを利用して、自分のアイデアを具体化することができます。

これらの工具や周辺機器を揃えることで、電子工作がより快適に行えるようになります。

特に昇圧回路の自作を計画している方は、これらの準備をしっかり行い、安心して作業に取り組んでください。

昇圧回路自作の応用と効率向上のポイント

昇圧回路を自作することは、幅広い応用が可能であり、多くのメリットがあります。

特に、効率を向上させるポイントを押さえることで、より高性能な回路を実現できます。

ここでは、昇圧回路の自作における応用と効率向上のための具体的なポイントを解説します。

まず、昇圧回路の応用例としては、LED照明や携帯電話の充電器、さらには電気自動車の駆動システムなどが挙げられます。

例えば、12Vの電源から24Vや100Vを生成する必要がある場合、昇圧回路は非常に効果的で、LED照明では高い電圧を必要とする場合が多く、自作の昇圧回路が役立ちます。

次に、昇圧回路の効率向上に関しては、以下のポイントを考慮することが重要です。

1

コイルの選定

昇圧回路では、コイルのインダクタンスが重要です。適切なインダクタンスを持つコイルを使用することで、エネルギーの蓄積と放出を最適化できます。例えば、昇圧コンバータを使用する際には、コイルの特性を十分に理解し、選定を行うことが必要です。

2

スイッチング素子の選択

昇圧回路では、トランジスタやMOSFETなどのスイッチング素子が使用されます。これらの素子の選定は、回路の効率に大きな影響を与えます。特に、低いオン抵抗を持つ素子を選ぶことで、電力損失を抑えることができます。

3

回路設計の最適化

回路図を作成する際、各部品の配置や配線を最適化することが求められます。無駄な配線や不必要な部品を排除することで、全体の効率を向上させることが可能です。特に、高電圧回路では、ノイズの影響を最小限に抑えるための設計が重要です。

4

負荷条件の考慮

昇圧回路の効率は、負荷条件によっても変わります。負荷が適切に設定されているか、常に確認することが大切です。また、負荷の変動に応じて回路の動作を調整することも、効率向上に寄与します。

5

熱管理

昇圧回路では、発熱が問題になることがあります。特に高電圧を扱う場合、効率的な熱管理が必要です。ヒートシンクやファンを利用して、温度を適切に管理することで、回路の寿命を延ばすことができます。

これらのポイントを考慮しながら、自作の昇圧回路を設計することで、より高い効率を実現することが可能です。

昇圧回路の応用は幅広く、さまざまな機器で役立つため、ぜひ挑戦してみてください。

昇圧回路

効率

応用

計算

メリット

昇圧回路の応用は広範囲にわたり、効率を高めるための計算や設計が求められます。特に、自作によるコイル選びや負荷条件の考慮が重要です。効率的な回路設計を通じて、さまざまなデバイスでの活用が可能になります。

  • 12vから100v、24vから300vを実現する方法
  • 昇圧回路のメリットとデメリットを徹底比較
  • 効率を高めるための計算とコイル選び
  • 昇圧コンバータの種類と用途別おすすめ回路図
  • コイルで昇圧出来る原理をおさらい!DC-DCコンバーターとは?
  • 昇圧回路を自作する方法まとめ

12vから100v、24vから300vを実現する方法

昇圧回路を使用して、12Vから100V、または24Vから300Vへの昇圧を実現する方法は、多くのエレクトロニクス愛好者にとって魅力的な課題です。

このプロセスを理解することで、様々な応用が可能になります。ここでは、具体的な方法とポイントを解説します。

まず、12Vから100Vを実現する方法について考えます。

昇圧回路の基本的な原理を利用しますが、重要なのは選定する部品です。まず、必要な部品は以下の通りです。

  1. コイル
    適切なインダクタンスを持つコイルを選びます。例えば、1mHのコイルを使用することが一般的です。
  2. スイッチング素子
    MOSFETやトランジスタを選定します。特に、耐圧が高く、オン抵抗が低いものを選ぶことが重要です。
  3. ダイオード
    逆流防止のために、適切な耐圧のダイオードを使用します。例えば、1N4007などがよく使われます。
  4. コンデンサ
    出力電圧を安定させるために、適切な容量のコンデンサを選びます。

次に、24Vから300Vへの昇圧についてですが、こちらも基本は同じです。

ただし、出力電圧が高くなるため、特に注意が必要です。各部品の耐圧に関しても十分に確認する必要があります。

昇圧回路を自作して300Vを出力するメリットデメリットについては、冒頭でも少し解説しましたが、この見出しでは、昇圧回路のDCコンバータを自作した時のメリットとデメリットについて深堀します。

メリットは、負荷が直流で動作する機器の場合は変換ロスが少ないです。

もしACアダプターなど交流で動作するような電源回路で、トランスで降圧している場合は直流では動作しないので、一旦交流に直してから使用する必要があります。

USBの出力電源は直流の5Vなので、この自作した昇圧回路の場合、昇圧した直流電源を一旦交流に変換する必要があります。

変換されたものがACアダプターを通って降圧されて、また直流の5Vにしなければならないので、かなりの損失が発生するのがデメリットです。

下記の動画では、昇圧回路を用いて自作した機器の一例で、電撃殺虫器を製作した時のデモ動画です。

昇圧回路のスパークテストの様子で、真っ暗な室内が、放電で手元が分かるくらい明るくなっています!

弾けるような動作音だけでも、どれだけハイパワーな電撃殺虫器になったかわかると思います。

昇圧回路を用いた自作の電撃殺虫器モジュールのスパークテストの様子

こちらは、既製品の電撃ラケットを改造したもので、ブリーダー抵抗をはずし、コンデンサーも大容量のものに交換しています。

電撃もなかなかの威力ですが、部品の耐圧に余裕が無いのと、一回のチャージ迄かなりの時間がかかります。

その点、今回自作した昇圧回路で作った電撃殺虫器は、このコンデンサーよりもさらに大容量のコンデンサーを使用していますが、電撃の充電はほぼ一瞬です。

川根本町ラボ | 電撃スパーク
改造電撃ラケットのスパーク

今回電撃殺虫器向けに自作テストした昇圧回路にはデメリットもあり、既製品の電撃ラケットや電撃殺虫器と比較して部品代が高くなります。

また、回路がデカすぎます。

電撃ラケットのように振り回して殺虫するというよりかは、紫外線のLED等を一緒に取り付けて、虫が寄ってくるのを待機するぶら下がりの電撃殺虫器として使用するのが現実的です。

それでは、自作昇圧回路がどのように300Vを出力するのか、使用する部品や回路図について詳しく解説します。

後半では、動作原理についても解説しておりますので、昇圧回路を用いて電撃殺虫器を簡単に自作してみたい方はぜひ最後までご覧ください!

自作の昇圧回路図
この昇圧回路はジュールシーフで動作している

動作原理については後ほど詳しく解説しますが、手書きでチラシの裏に書いた自作の昇圧回路(DC-DCコンバータ)です。

これだけ部品点数の少ない回路で、高電圧を簡単に出力するには部品剪定がキモです。

特にトランジスター・コイルには耐圧の高いものを選定し、抵抗もワット数が高く、大電流に耐えられるような部品剪定が基本です。

コンデンサーは、高電圧がチャージできるように、400V・100μFという大容量のものを使用しています。

昇圧回路自作に使うパーツリスト
昇圧回路を自作するならトランジスタとコイルとコンデンサーの選定がキモ

使用する部品について簡単に解説します。

  • 【1】トロイダルコイル
    47μH(マイクロヘンリー)9A(アンペア)の大電流が流れるトロイダルコイルです。今まで様々な回路を作ってきて、この位の大きさと容量のコイルが中間タップも取りやすく改造しやすいです。中間タップを取るときは、カッターでエナメル質を剥がしてハンダ付けします。
    楽天やアマゾンで同じ9Aの商品が無かったので、5Aの47μHですがタップを付けづらいだけで動作します。
  • 【2】NPNトランジスタ
    2SD718ですが、無い場合は2SB688でも代用できますが、2SBはPNPトランジスタなので、コレクタ設置になります。つまり、回路上では繋ぐときにコレクタとエミッタの向きが逆になります。
  • 【3】電解コンデンサー
    100μFもしくは150μF(マイクロファラッド)400V(ボルト)の電解コンデンサを使用します。50V位の電解コンデンサーでもPCファンや12V LEDは点灯可能ですが、ネオン管は光りません。
  • 【4】ダイオード
    1N4007のダイオードで1KV 1Aの耐圧があります。実は画像のダイオードは取り外した更に大電流に耐えられるものですが、新しいものを使うが勿体ないので、古い電源基盤から取り外したものを使用しています。1N4007を使えば問題ないです。
  • 【5】抵抗器
    220Ω(オーム)2W(ワット)。1/2Wでも行けるか試したところ、めちゃくちゃ発熱してしまったので2Wの抵抗器に変更しました。この抵抗器はトランジスタのバイアス抵抗で、トランジスタの動作点を決めるものですが、正直無くても動きます。ただ、トランジスタを保護するためにも入れた方が良いです。2Wであれば、220Ω~2KΩ位でも全然OKです。
  • 【6】リチウムイオンバッテリー
    最近は懐中電灯等によく使われるリチウムイオンバッテリーの18650です。電圧は一本で3.7Vあります。

その他の部品は、自作した昇圧回路が動作しているか確認するために用意しますので、無くてもかまいません。

ネオン管・ナツメ電球(100V5W)・12V駆動の車載用LED・PCファンを昇圧回路の動作確認用として使用します。

オプションパーツとして必要なものが一点あります。

電撃殺虫器としての使用であれば、トランジスターの発熱を気にする必要はありません。

動作確認をした時の様に、この回路でLEDを点灯したり、モーターやナツメ球などの電力を使用する用途に使う場合は、トランジスタの熱を逃がすためにヒートシンクが必要です。

ヒートシンクは、パワーエレクトロニクスや電源回路ではよく使用する機会があるので、このようにまとめて様々なサイズがセットになったものを購入するのがお勧めです。

セット品はネットならではの商品で、秋葉原や電子部品店ではなかなかこのようなセット販売で売られている事があまりありません。

自作昇圧回路仮組
とりあえず部品を仮組して自作昇圧回路が動くかテストする1

とりあえず、仮組ですね!

これで動くか実験してみると、あっけなくネオン管が点灯しました!

ネオン管は点灯しますが、似たような放電管でも蛍光灯は点灯させることが出来ません。

何故でしょう?

蛍光灯は放電開始電圧が高く、300V位で点灯させることが出来ますが、コンデンサーがデカすぎてチャージするのに時間がかかり連続的に放電させることが出来ません。

試してませんが、コンデンサーを223K(0.022μF)400Vに変えれば点灯するかもしれません。

自作昇圧回路でLED点灯
3.7Vで12Vの車載用LEDがまぶしいくらいに点灯した!

日が差している中での撮影だったので、明るさがあまり伝わりませんが、LEDは直視出来ない位まぶしく点灯しています。

僅か3.7Vの電池一本で、12VのLEDが点灯しています。

このLEDバルブは、ジムニーに取り付けてあった車用のルームランプを取り外して実験しています。

自作昇圧回路でナツメ球点灯
100V/5Wのナツメ球も点灯するパワー

100V 5Wの白熱電球のナツメ球もご覧の通りあっさり点灯するパワーがあります!

古い回路ですが、簡単で応用のしがいがあり、パラメーター(部品)もある程度適当で動くので、ジュールシーフによる自作発振回路に可能性を感じますね。

PCシロッコファン
仕様:12V 0.5Aで駆動するファン

一番最初に移っているPCファンでも良いですが、封を開けたシロッコファンがあったので、こっちに変更です!

かなりデカいシロッコファンで、PCファンは0.18Aですが、このシロッコファンは0.5A流れます。

果たして動くでしょうか?余裕で動きます。

自作昇圧回路で12Vのシロッコファンを動作させる様子

昇圧回路のメリットとデメリットを徹底比較

昇圧回路は、低い電圧を高い電圧に変換するための重要な技術であり、様々な電子機器において広く利用されています。

ここでは、昇圧回路のメリットとデメリットを徹底的に比較し、その特性を理解することで、より効果的な利用法を見出す手助けをします。

まず、昇圧回路のメリットについて考えます。

最も大きなメリットは、低電圧の電源(例えば、12Vや24V)から高い電圧(100Vや300V)を生成できることです。

これにより、さまざまな電子機器が効率よく動作することが可能になります。

例えば、LED照明や電気自動車のバッテリー供給において、昇圧回路は不可欠な存在です。

次に、昇圧回路はコンパクトな設計を可能にし、昇圧コンバータを使用することで、電源が小型化され、スペースの限られたデバイスでも高電圧を供給することができます。

これにより、モバイルデバイスやポータブル機器においても、電力供給が容易になります。

さらに、昇圧回路は効率的な電力変換を実現します。

適切な設計や部品選定を行えば、電力損失を最小限に抑えることが可能です。

例えば、秋月などの電子部品店で購入できる高効率の昇圧コンバータを使用することで、より良い電力効率が得られます。

一方で、昇圧回路にはデメリットも存在し、回路の設計と実装が複雑になることが挙げられます。

特に、出力電圧が高くなるほど、回路のトラブルシューティングやメンテナンスが難しくなり、自作する際には高い技術力が求められることになります。

また、昇圧回路では発熱の問題も無視できません。

高電圧を扱うため、回路が過熱する可能性があり、適切な冷却対策が必要で、300Vなどの高電圧を扱う場合、熱管理は重要な課題となります。

さらに、昇圧回路はコストがかかる場合がある点も考慮する必要があります。

高品質の部品を選定することで、回路の性能を向上させることができますが、その分費用が増加します。

特に、特注のコイルや高耐圧の部品を使用する場合、コストがかさむことがあります。

これらのメリットとデメリットを比較することで、昇圧回路を使用する際の判断材料とすることができます。

自作を検討している方は、これらの特性を理解し、適切な設計を行うことで、より効果的な昇圧回路の構築が可能となります。

効率を高めるための計算とコイル選び

昇圧回路の効率を高めるためには、計算とコイルの選択が不可欠で、ここでは、効率を最大化するための具体的な計算方法とコイル選びのポイントについて解説します。

まず、昇圧回路の効率は、出力電力と入力電力の比率で表されます。

効率(η)は以下の式で計算されます。

効率[%] = (出力電力/入力電力) x 100

例えば、12Vの電源から24Vに昇圧する場合、出力電流と入力電流を計算し、効率を求めます。

一般的には、出力電圧が高くなるほど、効率が低下する傾向がありますので、設計時には注意が必要です。

次に、コイルの選び方についてですが、コイルは昇圧回路の中核を成す部分で、コイルのインダクタンス値は、昇圧する電圧に大きな影響を与えます。

一般的に、インダクタンスが大きいほどエネルギーを多く蓄えることができ、効率的な昇圧が実現します。

例えば、1mHのコイルを使用することで、より高い電圧を得ることが可能です。

コイルの選定にあたっては、以下のポイントを考慮します。

  1. 耐圧の確認
    使用する電圧に対して、コイルの耐圧が十分であることを確認します。特に100Vや300Vを扱う場合、耐圧の高いコイルを選ぶことが重要です。
  2. 直流抵抗(DCR)の低さ
    コイルの直流抵抗が低いほど、電力損失が少なくなります。これにより、昇圧回路全体の効率が向上します。
  3. 飽和特性
    コイルが飽和しないように設計することも重要です。飽和が起こると、コイルのインダクタンスが急激に低下し、効率が悪化します。データシートを参考にし、適切な飽和電流を選ぶことが求められます。
  4. サイズと形状
    設置スペースに応じて、コイルのサイズや形状を選ぶことも大切です。特にコンパクトなデバイスには、小型のコイルが必要です。

これらの計算とコイル選びを適切に行うことで、昇圧回路の効率を高めることが可能です。

自作を行う際には、これらの要素をしっかりと考慮し、最適な回路設計を目指しましょう。

昇圧コンバータの種類と用途別おすすめ回路図

昇圧コンバータは、低い電圧を高い電圧に変換するための重要な電子回路で、さまざまな用途に応じて設計されており、それぞれの特性や効率に基づいて選ばれます。

このブログでは、昇圧コンバータの種類と、それに関連するおすすめの回路図を紹介します。

昇圧コンバータには主に以下の種類があります。

ブーストコンバータ

画像引用:Electrical Information

ブーストコンバータは、最も一般的な昇圧回路で、この回路は、コイルを利用してエネルギーを蓄え、スイッチング素子を用いて高電圧に昇圧します。

例えば、12Vの電源から24Vや300Vへの昇圧が可能です。

ブーストコンバータの原理は、インダクタンスの変化を利用してエネルギーを蓄積し、その後に放出することで出力電圧を高めるというものです。

メリットとしては、比較的シンプルな設計で自作が容易な点が挙げられます。

また、効率も高く、特に負荷が適切に設定されている場合、電力損失を最小限に抑えることができます。

しかし、デメリットとしては、スイッチング素子の選定や配置によっては、発熱問題が発生することで、高電圧を扱うため、冷却対策が必要になることもあります。

チャージポンプ

画像引用:アナログ回路設計支援サイト

チャージポンプは、キャパシタを利用して電圧を昇圧する回路です。

主に低電力用途に適しており、簡単な昇圧回路として自作することができます。

例えば、3.3Vの電源から5Vに昇圧する際に使用されることが多く、チャージポンプは、回路がシンプルであるため、部品数が少なく、コンパクトな設計が可能です。

チャージポンプのメリットは、部品が少ないため、製作コストが低く抑えられることですが、デメリットとしては、大きな負荷には対応できない点が挙げられます。

高電圧を必要とするアプリケーションには不向きです。

ジュールシーフ

ジュールシーフは、特に高い電圧を必要とする場合に有効な昇圧回路です。

この回路は、インダクタを使用し、エネルギーを蓄えて高電圧に変換し、例えば、LEDドライバや高電圧の測定機器に使用されることが多いです。

ジュールシーフは、出力電圧が高い場合でも安定して動作するため、高電圧用途に適しています。

ジュールシーフのメリットは、高出力に対応できる点です。

特に、300Vの高電圧を必要とする機器においては、非常に効果的です。

しかし、デメリットとして、回路が複雑になるため、設計には高い技術力が求められることが挙げられます。

この回路を使用することで、24Vから300Vに昇圧することができます。

昇圧回路の基本原理については、以下の記事でも詳しく解説していますので、是非併せてご覧ください。

昇圧回路の制作には、コイルであるトランスが制作の肝になります!そのトランスの動作原理について、詳細に解説しています。

昇圧コンバータは、様々な種類があり、それぞれの用途に応じて適切な回路を選ぶことが重要です。

ブーストコンバータ、チャージポンプ、ジュールシーフの3種類を紹介しましたが、それぞれの特性を理解し、効率的な回路設計を行うことが、昇圧回路を自作する際の鍵となります。

秋月などの電子部品店では、これらの部品を手に入れることができるため、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。

自作の昇圧回路を通じて、エレクトロニクスの理解を深めることができるでしょう。

コイルで昇圧出来る原理をおさらい!DC-DCコンバーターとは?

コイルで昇圧できる昇圧回路の原理は、組み込みラボさんの解説がめちゃくちゃわかりやすいです。

ただ、難しい公式やグラフがあって、内容は主に電気関係の仕事に従事している設計者か、学校で電気の勉強をしている方向けの内容なので、ここでは内容をかみ砕いて説明します。

組み込みラボさんの回路図にある通り、昇圧型DC-DCコンバータの基礎は、コイルに電流を流すと、逆向きに流れに対抗するように、磁束が大きくなるコイルが主役の部品です。

ある程度磁束が大きくなったコイルのスイッチを切ると、反対向きに貯まったエネルギーが流れるので、これをダイオードを通してコンデンサーに電荷を貯めているのです。

このスイッチの部分は、ボタンでもなんでもいいので高速で動作させれば動作しますが、現実的ではないので、トランジスタでスイッチします。

トランジスターによるコイルのスイッチに関する記事は、こちらの電撃ラケットの記事でも解説しています。

この記事は既製品の電撃ラケットを改造してパワーアップさせています。

電撃ラケットを高電圧を発生させる回路にパワーアップ改造する方法

こちらでもなかなかのパワーですが、部品剪定はギリギリの状態で作られているので、この回路で今回の実験と同じような事をすればトランジスタが耐えられないでしょう。

昇圧回路を自作する方法まとめ

昇圧回路は、低い電圧を高い電圧に変換するための重要な技術であり、特に自作することが多くのエレクトロニクス愛好者にとって魅力的なプロジェクトです。

しかし、自作の昇圧回路にはいくつかのデメリットも存在します。

ここでは、特に300Vを発生させる自作昇圧回路に焦点を当て、その原理やメリット、デメリットについて詳しくまとめます。

まず、昇圧回路の原理について理解することが重要です。

昇圧回路は、コイルにエネルギーを蓄え、そのエネルギーを高い電圧に変換する仕組みを持っています。

基本的には、12Vや24Vの電源から100V、さらには300Vの出力を得ることが可能で、この過程では、回路図をしっかりと計画し、必要な部品を適切に選ぶことが求められます。

自作のメリットとしては、まずコストを抑えられる点が挙げられます。

秋月などの電子部品店で購入できる部品を使えば、商業的な製品よりも安価に昇圧回路を手に入れることが可能です。

また、自分で回路を設計することで、特定の用途に応じた最適な仕様にカスタマイズできるのも大きな魅力です。

しかし、昇圧回路の自作にはデメリットもあります。

その一つが、電流不足の問題で、特に300Vを生成する昇圧回路では、高電圧を得るために必要な電流が不足することがあります。

このため、設計時には出力電流と負荷条件を十分に考慮する必要があります。

電流が不足すると、出力電圧が安定せず、デバイスの動作に支障をきたす可能性があります。

また、昇圧回路の効率も重要な要素です。

効率が低いと、入力電力に対して出力電力が少なくなり、結果的に電力損失が大きくなります。

効率を高めるためには、コイルの選定やスイッチング素子の特性を考慮し、回路を最適化することが求められます。

例えば、昇圧コンバータを利用する場合、高効率な部品を選ぶことで、より高いパフォーマンスを実現できます。

さらに、簡単な昇圧回路を作成する際には、基礎的な回路理論を理解しておくことが必要です。

回路図を正しく読み解き、部品の接続をミスなく行うことが成功の鍵となります。

特に高電圧を扱う場合、安全対策も重要です。

絶縁や放熱対策を講じることで、回路の信頼性を向上させることができます。

昇圧回路を自作する際は、これらのポイントをしっかりと押さえることで、効率的かつ安全な回路を構築できます。

300Vの昇圧を目指す場合、特に電流不足の問題に注意し、必要な計算を行いながら設計を進めることが大切です。

自作の楽しみを感じつつ、技術の向上を目指して挑戦してみてください。

昇圧回路を自作して、300Vを出力するDCコンバータのメリットとデメリットについて解説したのでまとめます。

部品剪定に余裕があるので、自作した昇圧回路でも、300Vの出力で大きな電圧や電力を使用する機器でも利用できるメリットがある事も、写真や動画のように実際に証明出来ました。

ジュールシーフはコイルとトランジスタの相互作用で動作する発振回路です。

デメリットとして出力される波形がパルス状で、不安定なので電気殺虫器やLEDやネオン管のように、動作が電圧で周波数成分は関係ない電子バイスを駆動する用に最適な回路です。

逆に、周波数成分を加味しなければならないような電子機器には、他励式で綺麗なsin波が出力できるような発振回路を設計する必要があります。

DC-DCコンバータは、直流から直流電源へ変換する回路で、今回の様にダイオードとコンデンサーを付加した回路で高電圧の直流が出力されます。

このダイオードとコンデンサーを取り外し、電源トランスを接続すれば、簡単にDC-ACインバーターとして利用する事が出来ます。

チャージポンプはコンデンサーの電荷を移動して昇圧する回路で、ICとしてパッケージ化されているようです。

昇圧回路を利用する機器は沢山ありますが、先に述べた通り、代表的なものとしてはLEDの点灯回路や、昔のブラウン管テレビのフライバックトランスの駆動回路が昇圧回路です。

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