消臭ビーズは効果ない?容器の代用や復活と液体になった場合の捨て方

消臭ビーズは効果なしってホント? 田舎暮らしを楽しむ
ポリフェノール化合物がしっかり匂いの元から分解します。

消臭ビーズが効果ない?なんとなくゆるふわの見た目から、本当に消臭効果あるの?と、思ってしまいますが、消臭ビーズの仕組みを知ると、実に効果的な消臭剤であることが分かります。

消臭ビーズの主成分はポリフェノール化合物で、匂いの元を酸化還元して分解してしまいます。

タイトルに液体になった場合の捨て方と書きましたが、通常消臭ビーズの吸水性ポリマーは液体になる事はありませんので、水分が多く沈殿して見た目的に液体になったように見えるだけです。

捨て方に関しては、プラスチックと同じなので、燃えるごみの日に捨てればOKです。

消臭ビーズの復活の仕方は、しぼんでカピカピになったビーズでも、消臭剤を加えると再び液体を吸収して復活します。

今回の記事では、消臭ビーズ容器の代用に使えるプラスチック素材や、乾燥してカピカピになった消臭ビーズの復活方法と、捨て方について解説します。

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消臭ビーズは効果ない?容器の代用や復活と液体になった場合の捨て方ポイント

  • 消臭ビーズの効果ないという噂は嘘で、匂いを元から酸化還元して分解・中和する。
  • 消臭ビーズの容器の代用は、エタノールに耐性のあるプラスチック素材を選ぶ必要がある。
  • 消臭ビーズは、内部に含まれる液体が揮発してしまうので、新たに消臭剤を加えればビーズの大きさは復活する。
  • 消臭ビーズの主成分の吸水性ポリマーは、基本プラスチックと似ているので、捨て方はプラゴミか燃えるごみでOK。
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消臭ビーズは効果ないは嘘!匂い物質を分解する消臭ビーズの知恵袋

結論から言って消臭ビーズが効果ないという噂は嘘です。

何となく、見た目だけで消臭しなさそうと消臭ビーズの使用を敬遠していませんか?消臭ビーズは他の消臭剤にはないメカニズムで、匂いの元の分解してくれるので、非常におススメです。

消臭ビーズの正体
吸水性ポリマーが液体になることはない

しかも、乾燥して小さくなった消臭ビーズは、消臭剤をつぎ足せば再びビーズの大きさと透明度が復活するのでコスパ的にもおすすめです。

この見出し内の記事では、消臭ビーズが消臭する仕組みを簡単に解説します。

消臭ビーズには、匂いの元をキャッチして中和・分解する力があると言われていますが、その作用の元となるのが、ポリフェノール化合物です。

ポリフェノールは、ブドウの皮に含まれている成分ですが、ポリフェノールは、悪臭分子と化学的に結合して中和・分解します。

特に、タンニンと呼ばれるポリフェノールの一種は、悪臭分子と強く結合する性質を持っています。

ポリフェノールは、悪臭の原因となる酸化物質を還元する抗酸化作用を持ち、これにより、悪臭の発生を抑えます。

身近な天然消臭成分は、カカオ・ベリー類・赤ワインに含まれます。

通常のアロマは、匂いだけを揮発させて他の臭いを紛らわせるだけなので、ポリフェノール化合物のような仕組みの消臭材ではありません。

アロマオイルは匂いを他の臭いでかき消すイメージですが、消臭ビーズは匂いの元から酸化還元して悪臭の発生を抑える事が出来ます。

消臭ビーズの容器は代用できる?100均で代用できる消臭ビーズ容器

消臭ビーズの容器は代用可能で、100均に代表されるセリア・ダイソーで販売しているおしゃれな小瓶に入れる事も出来ます。

但し、注意が必要な成分があり、エタノールや精油系のオイルが入っていると、プラスチックの種類によってはひびが入ったりする可能性があります。

消臭ビーズの容器代用
エタノールにつよい素材を選ぶ!ガラスがおすすめ

『消臭ビーズの捨て方は普通ゴミでOK!だが、エタノールに注意!』でも解説していますが、花王の消臭ビーズにはエタノールが含まれていますので、詰め替えた容器によっては劣化する可能性があります。

エタノールに耐性のあるプラスチックの素材は、PE(ポリエチレン)で、柔軟性と耐薬品性に優れています。

インテリア向けに、透明性と耐熱性を重視したいなら、PP(ポリプロピレン)もおすすめです。

但し、プラスチック製品は傷がつきやすいので、消臭ビーズを詰め替えるなら、レトロなガラス瓶が良いのではないかと思います。

ガラスは科学的にも非常に安定した材料です。

消臭ビーズ復活の儀!吸水性ポリマーは水分を与えると復活!

吸水性ポリマーに関する詳しい情報は、一つ前の記事でも纏めていますので、そちらをご覧いただくと、吸水性ポリマーの種類や性質についても深く理解する事が出来るのでおススメです。

消臭ビーズの他にも吸水性ポリマーは洗濯ビーズとしても使われているって知ってる?タオルの吸水性をアップさせる吸水ポリマーとは?

結論から言って、干からびた消臭ビーズに水を与えると復活しますが、消臭効果は無くなっているので、ただ膨らむだけです。

乾燥した消臭ビーズを復活
再び水分を与えると消臭ビーズは復活するが、ただの水では消臭効果は復活しない

一つ前の記事の内容を少し要約すると、吸水性ポリマーは、自身の体積の1000倍の水分を吸収する事が可能と言われており、一般的に次の化学物質から生成されます。

アクリル酸・アクリルアミド・メタクリル酸からなり、これらの原料を合成重合させることで、高分子化合物である吸水性ポリマーが作られます。

最も一般的な吸水性ポリマーは、ポリアクリル酸ナトリウム(SAP)で、これはアクリル酸の塩であるナトリウムと結合したものです。

吸水性ポリマーは、自重の数百倍から1000倍もの水を吸収し、吸収した水を離さないというユニークな性質を持っています。

このため、紙おむつや生理用ナプキンなどの吸収体として広く利用されています。

液体を吸収していない吸水性ポリマーは、エアーガンのBB弾のようですが、水を加えると膨らみ、透明なプルプルのゼリーのようになります。

個人的な消臭ビーズの再利用の方法ですが、成分が揮発して完全になくなってしまったら、捨てないで、アロマオイルやハッカ油等をエタノールや水で溶いたものを入れると再び薬剤を吸収して、消臭効果を発揮します。

但し、この場合は元々のポリフェノール由来で匂いをキャッチして分解するわけではなく、通常の芳香剤の様に、匂いを拡散するだけで分解する事は出来ません。

本来の消臭ビーズの消臭メカニズムとは完全に異なる消臭剤になってしまいますが、それでも虫よけの効果としては十分で、コスパもよいのでお試しあれ。

もう一つ消臭ビーズを復活させるときのポイントを上げると、吸水性ポリマーの種類にはアクリル系の物があるので、もし成分がアクリル系の吸水性ポリマーなら、石油由来のアクリル系ポリマーは、エタノールやハッカ油で溶けてしまう可能性もあるので、気をつけましょう。

消臭ビーズの捨て方は普通ゴミでOK!だが、エタノールに注意!

消臭ビーズの成分を調査すると、花王の『消臭力 クリアビーズ イオン消臭プラス』には、エタノールが含まれている事が分ります。

消臭力 クリアビーズ イオン消臭プラス(本体 320g 無香料)
エステー株式会社の消臭剤・芳香剤「消臭力 クリアビーズ イオン消臭プラス(本体 320g 無香料)」のご紹介。玄関・お部屋用、トイレ用、ゴミ箱用、車 用など各種。

成分は、エタノール、界面活性剤(非イオン、両性)、アミノ酸系消臭剤、吸水性樹脂と書かれています。

消臭ビーズに含まれているエタノールは、各成分を揮発させるためのものだと思いますが、使用済みの消臭ビーズはこのエタノールが揮発しきってしまい、カピカピに乾いている事が殆どですので、火を着けても通常は燃える事はありません。

安全確認の為、自宅にある新品の消臭ビーズをライターで焙ってみましたが、特に火が着く事はありませんでした。

新品の消臭ビーズの捨て方は、そのままゴミに出しても、直ぐに火災の原因となるリスクは少なそうです。(おそらくエタノールと一緒に水分も多量に含まれていると思います)

リスクは少ないと言っても、成分には可燃性のエタノールが含まれていますので、消臭ビーズの近くでの火器は厳禁です。

偶々花王の消臭ビーズだけかもしれませんし、他のメーカーで同じことを試していないので、どうなるかは分かりません。

やってはいけないのが、トイレや排水溝に流すと、吸水性ポリマーがパイプ内で詰まる可能性があるので、消臭ビーズの捨て方は、燃えるごみと一緒にケースごと捨てるのが正しい方法です。

花王の消臭ビーズの吸水性ポリマーの成分が、何かまでは詳しく分かりませんでしたが、近年では生分解性の吸水性ポリマーが開発されていますので、生分解性の吸水性ポリマーなら土壌で直ぐに分解されます。

生分解性の吸水性ポリマーは、土壌に含まれる微生物によって完全に分解されるので、環境負荷の低い成分と言えます。

『大阪大学』では、でんぷんから生分解性吸水性ポリマーを開発した様です。

デンプンから生分解性高吸水性ポリマーを開発

消臭ビーズが液体になった!吸水性ポリマーは水を吸い過ぎると消える

なぜか消臭ビーズが液体になった!という謎のサジェストワードが存在し、どういうことかと首をかしげながら調査した結果を解説します。

端的に解説すると、『消臭ビーズが液体になったわけではなく、単に吸水しきれなかった成分が貯まっているだけ』という拍子抜けした結果でした。

通常、消臭ビーズの主成分である吸水性ポリマーが液体になる事は無いと思うので、多量に含まれた液体の一部が吸収されずに沈殿した結果と言えます。

加えて、容器内で沈殿した液体が吸水性ポリマーを覆うと、まるで吸水性ポリマーが溶けてしまったように見えるので、このような誤解が生じているものと思われます。

容器内から沈殿した液体を取り除くと、しっかりと固まりの吸水性ポリマーが現れます。

基本的に、一つ前の見出しでも解説した通り、生分解性由来の吸水ポリマーなら自然分解して液体になる事も考えられますが、一般的な吸水ポリマーは、酸やアルカリで分解する事が出来るので、自然と液体になる事はまずないと考えられます。

第2回:高吸水性ポリマーを自然界で分解可能に――苫小牧高専
紙おむつや生理用品などに使われている高吸水性ポリマーを,自然界で分解可能な材料で作る――。このような取り組みを,苫小牧工業高等専門学校 物質工学科 生物資源科学研究室が続けている。その最新の研究成果を,「セミコン・ジャパン」(2010年12...

日経BPさんの記事にもあるように、消臭ビーズの成分である吸水性ポリマーは自然界では分解されないと書かれており、当サイトでも解説している通り、アクリル系の吸水性ポリマーは石油由来で、要はプラスチックを自然界に撒いているようなものと言えます。

大阪大学で開発した、でんぷん由来の環境負荷の少ない吸水性ポリマーが、今後消臭ビーズにも使用される可能性もゼロではありませんが、開発発表されたのがつい最近の2023年という事もあり、実用化と商品化にはまだまだ時間がかかりそうです。

余談ですが、紙おむつを誤って洗濯してしまった場合は、吸水性ポリマーが衣類に付着してしまう事があります。

この時は、吸水性ポリマーを出来るだけ洗濯機から取り除いて、乾燥させた上で払い落としましょう。

消臭ビーズが衣類に付着した場合も同様で、洗濯機で無理に乾燥させると溶ける可能性がありますし、塩や重曹は消臭ビーズを小さくしますが、洗濯機の金属を傷める可能性が高いので、やってはいけない対処方法です。

一度まとめると、石油由来の消臭ビーズは、自然界で液体になる事は通常はありませんので、でんぷん由来の吸水ポリマーのように土壌分解できません。

見た目的になんか溶けそう・・・と、思いがちですが、安易に野外に捨てて環境負荷を与えないように注意しましょう。

消臭ビーズは効果ない?容器の代用や復活と液体になった場合の捨て方まとめ

今までの解説から、消臭ビーズの効果ないという噂が、嘘であることがご理解頂けたと思います。

消臭ビーズは、消臭成分であるポリフェノール化合物と、液体を吸収させる吸水性ポリマーからなっています。

加湿器は匂いをごまかすだけ
ポリフェノール化合物のような酸化還元効果は期待できない

普通のアロマが自身の強い香りで元々の香りをごまかすのに対し、消臭ビーズのポリフェノール化合物は、匂いの元をキャッチして分解・中和するので、無香料タイプの消臭ビーズが存在するのです。

消臭ビーズの容器の代用は、薬剤に含まれているエタノールが鍵で、エタノールに強い容器を選ぶことがポイントで、エタノールに強いプラスチックは、ポリエチレン・ポリプロピレン・ガラスがあります。

消臭ビーズを復活させる方法は、吸水性ポリマーに含まれた薬剤が揮発してしまっただけなので、再び同様の消臭剤を充填するか、消臭効果はありませんが、水などの液体を入れても復活します。

消臭ビーズの吸水性ポリマーは、自然界で分解して液体になる事はありませんので、吸水性ポリマーを分解するには、溶剤か酸やアルカリが必要になります。

捨て方については、石油由来のアクリル系吸水ポリマーが殆どだと思うので、燃えるゴミの日にそのまま出せばOKです。

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