有線イヤホンの線が切れたら、音がブツブツ切れる事や急に聞こえなくなる事はよくある事ですし、両耳のイヤホンが断線しなくても、片耳だけ聞こえない事も有線イヤホンだとよく起こります。
イヤホンの線画切れるのは、無理な力を加えて銅線が内部でねじ切れたり、ハンダが内部で外れて接触不良を起こしている事が殆どです。
イヤホンの線画切れても、AC電源に繋いでいるようなオーディオ機器で無ければ感電する心配は全くありません。
今回の記事では有線イヤホンの線が切れたり、線の中が見えている状態や聞こえなくなった時の簡単な直し方と、断線防止!
ハンダなしで修理は可能か?どんな道具や材料が必要?イヤホンが断線すると感電して危ないって聞くけど?こんな悩みに技術的な解説を交えてお答えします。
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イヤホン線が切れた!断線防止や中の線が見えてる時の簡単な直し方ポイント
- イヤホン線が切れたりすると、感電して危ないというのは誤情報!そもそもイヤホンを駆動するには人が感電する程の高電圧・電流が必要ないからです。(イヤホンを駆動するのに必要な電圧は僅か数mV-1V程度)
- 線が断線したイヤホンを修理するのにハンダが無くても修理は可能です!但し、スリーブを使用するのでカシメ工具が必要。
- イヤホンが片耳しか聞こえないのは四本のうちの線の一本・もしくは二本が断線しているから。(後ほど詳しく解説)
イヤホン線が切れた!断線すると感電して危ないってホント!?
冒頭のポイントでお伝えしたとおり、結論から言ってイヤホンで感電する心配や危険性はありません。
但し、家庭用のスピーカーアンプから取れる有線イヤホンやBluetoothの無線イヤホンでは危険が異なります。
イヤホンの動作電圧は数mV-1V程度の電圧で動作します。
殆どのイヤホンは乾電池式のポータブルなものですので、内部回路的にも大きな電圧を発生させる回路がないので、感電の心配はありません。
ただ、一点注意が必要なのがアンプ付きの家電のスピーカーで、100Vを使用しています。
これが何らかの原因で内部回路がショートしてイヤホン迄漏電していないとは限りません!こういった製品は予測不能なので、テスターや検電器を使用して実際に漏電しているか確認するしかありません。
イヤホンは、モノにもよりますが安価なものだと圧電スピーカーで簡易的な方法で音を鳴らし、高級なイヤフォンだとコイル方式で音を鳴らして居ます。
圧電スピーカーは低電力で動作しますが、コイルと磁石のイヤフォンだと音質が良い代わりに大きな電力を使用します。
イヤホンの種類や技術的な仕組みについては、下記の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
ブツブツ切れて片耳だけ聞こえない中の線が見えている時の簡単な修理
有線のイヤホンがブツブツ切れて、両耳もしくは片耳だけ聞こえない症状の断線修理について解説します。
断線を修理する方法として大きく分けて二つの修理方法が存在します。
一つ目がハンダを使わずに、スリーブを断線個所に通してカシメ工具でかしめて断線部分を圧着する断線修理方法です。
この断線修理方法の良い所は、ハンダ付けよりも断線修理が簡単で早く終わる点ですが、金属スリーブを使用して工具で圧着するので、どうしても圧着部分がコブになってそこが洋服やカバンに引っかかって取り出しにくくなり、そのひっかかりが原因でイヤホン線の断線の原因になる事もあります。
筆者は次に書くハンダ付け断線修理をお勧めします。
ハンダ付けでの断線修理は断線個所をハンダ付けして熱収縮チューブで覆いますので、先のようなコブが出来ずに使用できます。
また、ハンダごてとハンダがあれば、イヤホンジャックの根本部分の断線にも対応できるからです。
イヤホンジャックの根本部分がぐらぐらしてしまうとイヤホンの端子をカットして新たなイヤホンジャックをハンダ付けするしかありません。
イヤホンの断線をハンダなしで修理する簡単な直し方
イヤホンの断線をハンダ付けなしで断線修理する簡単な直し方を解説します。
写真のように赤色のグリップは、本来、VVFケーブルの被覆をむいたりリングスリーブをかしめる時に使用する工具ですが、小径のリングスリーブならイヤホンの断線修理に使えないこともありません。
右側の青いグリップのものは、単に線のカットと被覆を剥く機能しかありませんが、電子工作用の信号線などの細い線にも対応しています。
これが有線イヤホン断線の修理に使用した電気工事用のスリーブです。
写真だと伝わり辛いですが、なかなか大きいです。(その辺のホームセンターでどこでも手に入ります。一番小さいものを選びます)
カシメ工具は、カシメサイズにあった穴に取り付けて力いっぱい握ると線が圧着して簡単に接続されます。
最初に断線した線の被覆をスリーブの長さに剥いて、線同士をよっておくのがポイントです。
中途半端にかしめた状態だと途中で抜けてしまいますし、かしめた部分が邪魔で意外と使い辛いので簡単ですが、あくまで簡易的な方法と考えておきましょう。
ハンダを使用した断線イヤホンの簡単な直し方
断線イヤホンを修理するならハンダ付けをした上で、熱収縮チューブなどで断線部分をカバーする方法が一般的で簡単な直し方です。
ハンダこては最近どこの100均でも手に入るので、イヤホンの断線を修理する程度なら100均のハンダこてで十分です!
半田付けのやり方についてはこちらの記事で詳しくまとめているので参考にしてください。
イヤホンジャックは通常の電気量販店では販売していないので、毎度おなじみの秋葉原や電子パーツを取り扱っている秋月電子やアマゾン・楽天などでも取り扱っている業者が沢山あります。
イヤホンジャックにはサイズがありますので、あらかじめどれくらいの径か調べた上で購入しましょう。
画像の様に、この部品は矢印の部分にねじがきってあるので分解する事が出来ます。
画像のピントが少しずれていますが、分解すれば端子が三つある事が分かります。
一番の端子はアース線でコモン端子、二番と三番の端子は右と左のイヤホン端子で全部でみっつの端子があります。
半田付けをする前に一度カットした配線を繋げてみてちゃんと両耳で聞こえるか確認しましょう。
イヤホンの端子は殆どが中心の被覆に覆われている線が左・右のイヤホンの線で、中心を覆うようにばらけた線が共通線です。
断線修理した有線イヤホンが片耳しか聞こえない場合や、ブツブツ切れる時や、急に聞こえない時はハンダ付けが不十分で結線箇所がぐらついて居たり、ついて居ないのが原因です。
Bluetoothの無線イヤホンは簡単に直すのが不可能!メーカー修理へ
普段使用しているBluetoothの無線イヤホンですが、これが故障した場合は様々な原因が考えられるので、個人的な修復は極めて困難です。
内部は電子回路で部品も小さく、分解する時のネジも無いので、素人が修理するのは不可能に近い為、メーカー修理依頼するのが最も適切な判断です。
イヤホンは、動作電圧が数mVから1V程度なので感電の危険は無いとお話ししましたが、無線のBluetoothイヤホンに関しては別の危険も存在するかもしれません。
最近のBluetooth無線イヤホンには、大抵内部にリチウム電池が使われています。
別の記事でも詳細を記述していますが、リチウムは非常に不安定な金属で、空気や水に触れると発火の危険もあるイオン化傾向の高い金属です。
発火するまでの事態になる事はほぼないと思いますが、イヤホンをぶつけたり落としたりして内部のリチウム電池にヒビが入ったまま使用した場合、発火するリスクもあります。
ぶつけたり落としたりしなくても、リチウムは保護回路が故障して過充電・過放電するとそれだけで発火の危険性もあるという事も念頭に置いておいてください。
ただ、先ほども説明した通り、発火するような事態に発生する事は稀です。
電池の電圧が低く、電池容量もそれほど大容量のものを必要としない為、もしリチウムがむき出しになる故障に発展しても精々赤熱するか、煙が出る位で終わる事が殆どだと思います。
有線イヤホンの断線しやすい場所はどのへんか?取り扱い注意な場所
イヤホンが断線しやすい場所は以下の3つです。
- プラグの付け根
- ミニジャック部分
- コードの分岐部分
これらの場所は、使用中に負荷がかかりやすく、断線しやすい箇所です。
プラグの付け根は、イヤホンを抜き差しする際に負荷がかかりやすく、断線しやすい場所です。また、プラグの付け根が曲がったり折れたりすることも断線につながります。
ミニジャック部分は、スマートフォンやパソコンなどの機器に接続する際に負荷がかかりやすく、断線しやすい場所です。また、ミニジャック部分がポケットやバッグの中で擦れたり引っかかったりすることも断線につながります。
コードの分岐部分は、コードが二股に分かれる部分です。この部分はコードが細くなっているため、負荷がかかりやすく断線しやすい場所です。
イヤホンの断線を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- プラグの付け根を無理に引っ張ったり、曲げたりしない。
- ミニジャック部分を丁寧に扱い、擦れたり引っかかったりしないようにする。
- コードをきつく巻きつけたり、無理に引っ張ったりしない。
- イヤホンを使わないときは、専用のケースに入れて持ち運ぶ。
また、断線しにくいイヤホンを選ぶことも大切です。断線しにくいイヤホンには、以下のような特徴があります。
- コードが太い
- プラグやミニジャック部分が丈夫
- コードの分岐部分に保護キャップが付いている
イヤホンを長持ちさせるためには、上記の点に注意して使用しましょう。
他にも良くあるのが、イヤホンを洋服に入れたまま洗濯してしまった!という事もあるかと思いますが、イヤホンを選択すると、内部に電池の無い有線イヤホンは故障する可能性が低いですが、代わりに水が入って乾くまで音割れ等の症状が出る可能性があります。
水が内部に入り込んだ事で、内部がさび付く可能性もあります。
錆びに関しては、特に圧電スピーカーで音を鳴らしているイヤホンに置きやすい故障です。
水は不純物を含み、導体なので、乾かないままで使用すると内部でショートして完全に故障する可能性もあるので、イヤホンを洗濯してしまった場合、乾くまで使用しないよに注意しましょう。
以下の記事は、パソコンのキーボードや、本体、モニターに水をこぼしてしまった時の対処方法ですが、この方法はイヤホンにも応用できるので、併せてご覧ください。
【2024年】断線に強い!おすすめの有線イヤホンはコレだ!
断線に強いおすすめの有線イヤホンはいくつかありますが、いくつか例を挙げます。
1万円以下
- SHURE SE215SPE-A
- 高音質と遮音性を兼ね備えたイヤホンです。
- ケーブルは着脱式で、断線した場合でも交換可能です。
- イヤーピースは豊富なサイズが付属しているので、自分に合ったフィット感を得られます。
1万円~2万円
- final A4000
- クリアな音質と自然な音場感を実現したイヤホンです。
- ケーブルはリケーブル対応なので、音質のアップグレードも可能です。
- MMCX端子を採用しているので、ケーブルの選択肢が広いです。
2万円以上
- ソニー XBA-N3
- 重低音域の表現力に優れたイヤホンです。
- ハイレゾ音源にも対応しているので、高音質な音楽を楽しめます。
- 独自の「ハイブリッドドライバーユニット」を搭載することで、クリアな音質を実現しています。
その他
- KZ ZSN Pro X
- コストパフォーマンスに優れたイヤホンです。
- 1万円以下で購入できるにもかかわらず、高音質なサウンドを実現しています。
- ケーブルは着脱式で、断線した場合でも交換可能です。
上記はあくまで一例です。自分に合った音質や価格帯、装着感などを考慮して選ぶことをおすすめします。
イヤホンを選ぶ際には、実際に試聴してみることをおすすめします。家電量販店やオーディオ専門店などで試聴できるので、自分に合った音質を見つけてください。
有線イヤホンの断線防止に効果的な方法を解説!
有線イヤホンの断線防止には、以下の方法が効果的です。
使用中
- プラグの付け根を無理に引っ張ったり、曲げたりしない。
- ミニジャック部分を丁寧に扱い、擦れたり引っかかったりしないようにする。
- コードをきつく巻きつけたり、無理に引っ張ったりしない。
- コードクリップを使う
コードクリップを使うと、ケーブルをまとめることができ、移動中にコードが引っかかったり、擦れたりすることを防ぐことができます。
保管
- イヤホンを使わないときは、専用のケースに入れて持ち運ぶ。
- ケースに入れる前に、ケーブルを軽くまとめておく。
- ケースは硬めの素材のものを使う。
専用のケースに入れて持ち運ぶことで、イヤホンを外部からの衝撃や摩擦から守ることができます。
その他
- 断線しにくいイヤホンを選ぶ。
断線しにくいイヤホンには、以下のような特徴があります。
- コードが太い
- プラグやミニジャック部分が丈夫
- コードの分岐部分に保護キャップが付いている
おすすめの断線防止グッズ
- ケーブルプロテクター
- ケーブルを覆うことで、摩擦や衝撃から保護することができます。
- 様々な種類があるので、イヤホンのケーブルの太さに合ったものを選ぶことができます。
- イヤホンジャックカバー
- イヤホンジャックに挿しておくことで、ホコリやゴミの侵入を防ぎ、断線を防ぐことができます。
- さまざまなデザインのものがあるので、イヤホンに合ったものを選ぶことができます。
これらの方法を参考に、イヤホンの断線防止を心がけてください。
イヤホン線が切れた!断線修理や中の線が見えてる時の簡単な直し方まとめ
イヤホン線が切れて、断線修理するときの簡単な直し方やポイントをまとめます。
まず、感電して危ないという危険性からまとめると、イヤホンの動作電圧は数mV-1Vと非常に低電圧駆動のデバイスですので、感電の心配はまずありませんが、パワーアンプ付きの家庭用のスピーカーから取れる有線イヤホンに関しては、漏電した場合この限りではありません。
この場合は、電圧計や検電器を使用して、漏電しているかどうか確認する必要があります。
また、Bluetoothの無線イヤホンに関しては、電子回路制御で故障個所を特定するのが非常に困難ですので、個人で簡単に断線修理するのはほぼ不可能と言っていいでしょう。
Bluetoothの無線イヤホンは感電の危険性こそありませんが、内部にリチウムイオン電池を使用しているので、もし過充電や過放電またはぶつけてヒビが入ったりした場合は、内部のリチウムが反応して発熱や煙がでる危険がありますが、容量の低さから火災まで発展する事はほぼないでしょう。
続いて有線イヤホンが断線した時の対応方法ですが、線の途中で断線しているならばハンダ付けしない修理方法とハンダ付けで修理する方法の2通りの簡単な直し方があります。
ハンダなしで修理する場合は、スリーブを使用して工具で圧着しますが修理した部分にコブが出来てカバンや服などに引っかかって使いにくいので簡単な直し方ではありますが、あまりお勧めは出来ません。
ハンダ付けで修理する場合はあらゆる断線に対応できます。
特に、イヤホンジャックの根元の断線は、イヤホンジャックパーツを購入して半田付けするしかないので、ハンダ付けの修理でしか対応できません。
最後に、高価な有線イヤホンなら買い替えるより断線を自分で修理した方がコスパ最高と言えます。
筆者の回りの人は殆どがアイホンiPhoneですので、公式修理のサポート窓口URLを載せておきます。
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