蛍光灯スイッチ配線!スイッチに関する配線図と繋ぎ方は片切りでOK

片切ホタルスイッチを自作 電気電子・情報工学
トグルスイッチとネオンブラケットを直接配線してホタルスイッチを自作する

蛍光灯のスイッチ配線は片切スイッチが良く使用されます。

今回は照明器具スイッチに関する配線図や『電源を切った時にパイロットランプが光る』異時点滅回路の繋ぎ方の基本をDIYで制作しながら解説していきます。

異時点滅回路は別名ホタルスイッチとも呼ばれ、照明器具の電源を切った時にランプが光るので暗い室内でスイッチを探すのに手間取らず便利な配線の繋ぎ方です。

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蛍光灯スイッチ配線!スイッチに関する配線図と繋ぎ方は片切りでOKポイント

  • 片切りのホタルスイッチ(電源OFFでネオンランプが点灯する回路を異時点滅回路という)はトグルスイッチとネオンブラケットがあれば自作できる。
  • 異時点滅回路とは、ネオンランプと照明のONとOFFが逆転している回路の事で、電源を切るとネオンランプが点灯し、照明を点灯するとネオンランプがOFFするので暗い場所のスイッチ探しに迷わなくて済む。
  • 片切りスイッチとは電源回路の白と黒の配線のうちどちらかを切る為のスイッチでスイッチの基本形。両切りスイッチは黒と白の線両方を切るスイッチの事。
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蛍光灯のスイッチは片切りトグルスイッチで異時点滅が便利!

工場などの照明器具には、スイッチが付属していない事も多いです。

スイッチ取り付け用のへこみがついて居るのですが、プルスイッチはひもが垂れて邪魔な気もします。

そんな時に照明器具の本体にトグルスイッチとネオンブラケットを使用して片切スイッチのホタルスイッチを作ります。

異時点滅回路は電源を切ってもネオンランプは点灯しているので、真っ暗な室内で照明器具のスイッチを探すのにとても便利です。

スイッチをONにするとネオンランプは消灯し、反対にメインの照明が点灯します。

ホームセンターには壁付け用の片切ホタルスイッチが販売されていますが、これを蛍光灯本体にインストールする事は不可能なので、少しの加工で済むトグルスイッチとネオンブラケットで片切りのホタルスイッチを製作します。

蛍スイッチをトグルスイッチとネオンランプでDIYする時のパーツと工具

ホタルスイッチを自作する時のパーツや工具について解説します。

パーツに関しては、基本はCVケーブルとVVFケーブルにトグルスイッチとネオンブラケットと配線同士を接続する為の絶縁被覆付閉端子で、工具に関しては今回はハンダ付けメインで行うので、半田コテとハンダにニッパーとラジオペンチ、被覆をむくのにワイヤーストリッパーか電工ナイフにカシメ工具が必要です。

サトーパーツネオンブラケット(BN-23-1R)

サトーパーツのネオンブラケットです。大粒のダイヤモンドカットのランプが180度どこからでも視認しやすくゴージャスです!

今回はサトーパーツのネオンブラケットを使用しましたが、100Vで使用できるネオンランプや抵抗が挿入されて100Vで動作するLEDブラケットであれば、何でも構いません。

LEDを選択する場合は、間違えても12V用を選択しないように注意してください!壊れるのは勿論ですが、リアルに燃えます。

また、ブラケットとは躯体に固定できるようなフランジやネジがついて居るランプの事を指します。

トグルスイッチ(片切スイッチ用)パナソニックWD102180F

今回は家電量販店に売っているスイッチではなくトグルスイッチを蛍光灯本体に直接インストールします。

トグルスイッチはAC100V以上の耐圧のあるものなら何でも構いませんので、お好みで好きな形を選んでください。

ただ、照明用のスイッチですので、大きめのものをお勧めします。

トグルスイッチも実に様々な物がありますが、パナソニックのWD102180Fがなかなか配線初心者にはお勧めかなと思います。

このスイッチには端子部分に丸型端子を取り付けられるネジがついて居るので、極力スイッチのハンダ付けを減らしたい電気工事士の免許取りたてのユーザーにお勧めです。

トグルスイッチのメリットとデメリットについて解説

上記の記事は、レトロでおしゃれなアメリカタイプのウォールスイッチであるアメリカンスイッチに関して記事を纏めました。

半田コテとハンダ

AC100Vの配線をハンダ付けするので、100均の安物の半田コテではなく温度調整機能のついた電子工作用のハンダコテと、ハンダのノリが良いヤニ入りハンダを使用します。

AC100Vの配線回りをハンダ付けするので、ハンダ不良で外れてしまった!等のミスは火災や感電事故につながるので許されません。

ニッパーとラジオペンチ

ニッパーは配線のカットは勿論、ハンダ付け後に飛び出した無駄な端子をカットするのに使用します。

100均のものはせいぜい細い電子パーツ位にしか利用できません。VVFケーブルになってくると綺麗に切れない事もあるので、ちゃんとしたラジオペンチをホームセンターで購入しましょう。

ラジオペンチは手やレンチの入りにくい場所のブラケットのナットを回すのに使用しますが、このまま利用するとブラケットのプラスチック部分を傷めて滑るので、養生としてビニールテープを巻いて使用する事をお勧めします。

電工ナイフやカッター

本来は電工ナイフを使用しますが、私は仕事中に無くしたのとカッターでも特に不自由を感じたことが無いので、無くして以降はカッターナイフを利用しています。

カシメ工具

電源のVVFケーブルとスイッチから伸びるCVケーブルを配線するのに使用するのが絶縁被膜付閉端子です。

この絶縁被膜付閉端子をかしめるのに専用のカシメ工具が必要です。

照明スイッチに使うVVFケーブルの白黒と交流電源の関係

照明スイッチに使うVVFケーブルには2本線の他にも3本線やそれ以上のものもあります。

VVFケーブルの2芯と3芯線の違いは?何に使う?

VVFケーブルには2芯と3芯がありますが、線が二本か三本で束ねられているかどうかの違いです。

電気工事士の試験で避けては通れない3路スイッチの配線があります。

例を挙げると階段の一回と二階のどちらでも同じ照明をON・OFF出来る回路で複線図に直すと3本線になります。(具体的には参考文献が沢山あるので、詳しいサイトをご覧ください)

3路スイッチと4路スイッチ
3路スイッチと4路スイッチについて解説しています。第二種電気工事士技能試験の候補問題には必ず3路スイッチと4路スイッチを使った回路が含まれています。3路スイッチ、4路スイッチとはどのようなスイッチか?どうやって使うのか?などについて解説して...

コンセントを経由して送り配線しても問題ないの?

結論から言って送り配線を使用して問題ありません。

送り配線とは、各場所に設置されたコンセント等を経由して次々に配線する方法で、メインの電源を軸に配線を伸ばすのが悪い事ではありませんが、線の本数が多くなり固定するのも面倒ですしVVFケーブルも結構高いので、根元から一か所一か所まで新たに配線を伸ばすより送り配線で配線した方が効率的です。

電気回路的にも根元から線を伸ばしてもコンセントを経由して配線しても並列回路になっています。

途中で間違えて直列で接続しないように注意しましょう!

DIY!トグルスイッチで異時点滅回路の配線図と繋ぎ方

それではトグルスイッチとネオンブラケットを利用して家庭の壁に取り付けてあるよなホタルスイッチ付の片切スイッチの配線図と実体配線図での繋ぎ方を解説します。

ホタル片切スイッチを自作:配線図
ネオンランプとスイッチの他に必要な部品は基本VVFケーブルのみでOK

異時点滅回路で照明器具をON・OFFする回路図を電気回路図に直してみました。

使用しているのはVVFケーブルですが、VVFケーブルの黒線をスイッチ側に配線しています。基本白と黒どっちでも構いませんが、なるべく黒の配線をスイッチ側にするのをお勧めします。(黒は活線なので)

この異時点滅回路は冒頭でも解説した通り、スイッチを切るとネオンランプが点灯してスイッチの場所を教えてくれます。

スイッチをONにすると同時にネオンランプは消灯します。

ホタル片切スイッチを自作:実体配線図
トグルスイッチとネオンブラケットでホタルスイッチを自作する

電気回路図だけでは繋ぎ方に不安があるという方の為に、実体配線図も用意しました。

サトーパーツのネオンブラケットやトグルスイッチには端子のプラスとマイナスは関係ありませんので、どちらで接続してもかまいません。(そもそも交流電源なので、プラスとマイナスを気にする必要はありません)

私はハンダ付けしてしまいましたが、ハンダ付けの品質に自信がない場合は、ネオンブラケットを平型端子とケーブルをかしめ工具で接続し、トグルスイッチはパナソニック製のWD102180Fを選んだ場合は、端子の部分に丸型端子を接続できるネジがついて居ますので、丸型端子とケーブルをかしめ工具で接続しても良いでしょう。

より線とVVFケーブルの接続は電気工事の定番、絶縁被覆付閉端子で接続しても良いですね。

ハンダ付けした上で接続部分を漏電や感電から保護したい場合は、自己融着テープを巻いておけばOKです。

VVFケーブルの配線
作業前には必ずコンセントの電源を切る事。
川根本町ラボ | 矢崎のイレクターパイプ
机に取り付けた照明器具の改造

当然ですが、コンセントを取り付けて通電したまま黒線を触ったら感電して大変危険ですので、コンセントを抜くなりブレーカーを落とすなり安全に配慮した上で改造をしましょう。

蛍光灯ランプの下穴開け
下穴開けはキリやセンターポンチを用いるが、ポンチではフレームがゆがむので、キリで慎重に開ける

前勤務していた工場から貰った照明器具ですが、フレームはかなり貧弱でちょっと力を加えると直ぐに曲がってしまうので、慎重に穴あけします。

いきなりステップドリルで穴あけするのは無理なので、細いドリルやキリを使って慎重にへこみと下穴を付けてから徐々に穴を拡大していきます。

穴も下穴を開けたらいきなりステップドリルを使うのではなく、キリ→細い径のドリル→最大径のドリル→ステップドリルの順に開けるのが失敗も少なくおススメです。

ステップドリルで蛍光灯本体へ穴あけ
マックスで強く押し付けると直ぐに穴が広がってしまうので慎重に開けよう

下穴を開けたら今度は慎重にステップドリルを垂直に当てながら、ネオンブラケットやトグルスイッチが入るように拡張します。

穴あけ後は怪我注意
ブラケットをまっすぐ固定するためにヤスリ掛けを行いましょう

良くない開け方の例です(笑)片方にバリが偏っているので、垂直にドリルを当てられていない証拠です。

まぁ、最後やすりがけするので問題ないんですけど、ちゃんと垂直に当ててスピードを調整しながら穴を開ければ上手くいくとバリ取りの必要がないくらい上手く開けれます。

これは失敗例です!内部に貯まった金属の切りカスはショート漏電の危険があるので、最後はエアーで全て吹き飛ばします。

サトーパーツネオンブラケットの取り付け
ネオンブラケットはフランジとプラスチックナットがついてるので、フランジごと差し込んだら後ろからナットで締めこむ

ネオンブラケットのインストールが完了!画像の説明にあるとおり、ネオンブラケットはランプ本体と、全面固定用のフランジに、締め付け用のプラスチックナットで構成されています。

自作ホタルスイッチの配線
異時点滅回路の様にホタルスイッチにするには、スイッチと並列にネオンランプを配線すればOK

実体配線図でも解説した通り、スイッチと平行にネオンブラケットを接続します。

スイッチもネオンブラケットと同様で、ナット二つとON・OFFのプレートと本体で構成されています。

ナットは二つついて居ますが、一個取ってしまい一つを上から締める方法でも問題ありません。(スイッチは人が操作するので、一つは固定用でもう一つはズレ防止のための増し締め用という訳です)

半田コテのおすすめと、ハンダ付けに関する詳細を解説

ハンダ付けに関する詳細は上記の記事が参考になりますので、ご覧ください。

取り付け完了したが初歩的ミス
トグルスイッチのONとOFFには取り付け向きがあるので注意!

大体上手くいきましたが、取り付けた後にトグルスイッチの向きのミスに気が付きましたwww

ON・OFFのプレートが逆になっていますね(笑)ちなみに、トグルスイッチを下向きでONの状態にするのは良くありません。

不意に何かの拍子に手が当たってONになってしまう可能性があるので、トグルスイッチのONの向きは本当は上で取り付けるのが正しい取り付け方です。

工場で勤務経験のある方なら分かりますが、トグルスイッチは上向きがONの状態でついているはずです。

蛍光灯スイッチ配線の注意点!配線を間違えるとどうなる?

電気工事士の免許を持っている方ならAC100Vの家庭用交流電源の危険性については熟知されている事とは思いますが、知識の無い方の為に蛍光灯スイッチの配線を間違えるとどうなるのかを簡単に解説します。

照明器具全般の配線には電気工事士の資格が必要

個人レベルのDIYで正しい配線さえ行えれば電気工事士の免許を持っていなくてもとやかく言われることは無いと思いますが、一応AC100Vの交流電源を使用した照明器具の配線工事には電気工事士の資格が必要になりますので、本格的に自分で家電を修理したい方や、改造してみたい方は電気工事士の免許取得をおすすめします。

100Vで想定される照明器具の配線電気事故

私は過去に間違えて一度感電した事がありますw冬で手は乾燥した状態でしたが、それでも腕の関節付近までビリビリきました\(^o^)/

濡れた手だとほんとうに感電死の危険性があるので注意が必要です。

他にもよくありそうなミスがLEDブラケットが100V用でないにもかかわらず、間違えて12V用のものを使用して燃える(やったことがありますが、リアルに燃えます)、白黒を間違えて電源を切ったはずなのに活線が照明器具迄来ていたなどが挙げられます。

AC100Vなので、白黒の配線ミスは電気的には特に問題はなくスイッチを切れば照明を切る事は出来ますが、片切スイッチでは上記の様な問題が発生する可能性があります。

そういったミスを防止するには両切りスイッチを使用して白と黒の配線を両方ともカットしてしまう両切りスイッチがおすすめです。

蛍光灯スイッチ配線!スイッチに関する配線図と繋ぎ方は片切りでOKまとめ

片切スイッチは、電気回路の白か黒の配線のどちらかを切るスイッチの基本的な動作の総称で、両切りスイッチは白と黒の配線の両方をカットしてしまいますので、電源を切った時に黒線と白戦を付け間違えたとしても照明器具まで活線が生きているのを防止する事が出来ます。

照明器具を切った時にネオンランプを点灯させ、照明器具が点灯した時にネオンランプが消灯する回路を異時点滅回路といい、暗闇でスイッチの場所を教える為の基本的な電気回路です。

通常は販売している片切りホタルスイッチもトグルスイッチや、押しボタン式のオルタネイトスイッチとネオンブラケットを使えば自作する事が出来ます。

両切りスイッチをしようしても出来ない事はないですが、配線や作業が無駄に多くなるので単にホタルスイッチの真似をしたいなら片切スイッチでの製作をお勧めします。

交流のAC100Vを使用した配線には基本的には電気工事士の免許が必要です。

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